銃・病原菌・鉄(下) の商品レビュー
下巻読了。壮大で重厚な物語だった。ノンフィクションで、特定の登場人物などいないが、ストーリーを感じた。
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今日、殆どの富と権力がなぜ、ユーラシア大陸と北アメリカ大陸に集中したのか⁉︎。その問いに人間としての資質ではなく、その土地の風土や生息していた動植物の影響の差が招いた事実として解説。 私達の周りの小さな社会にも通ずる理論ではないだろうか。
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地球的スケールの人類史。 大陸の形状や動植物の種類、分布 などの環境が民族の繁栄に大きな 影響を 与えている。病原菌の影響がこれ程大きかったことは、 初めて知りました。
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文字の伝播と技術の伝播は似たような要因によって左右される。 言われてみると、なるほど、と思うけれど、そんなことこれまでどの本にも書いてなかった。 技術が生まれて、それをどんどん発達させていくなどという歴史観は一面的なものだったんだなあ、とつくづく痛感。 蒙を啓かれる思いがする。...
文字の伝播と技術の伝播は似たような要因によって左右される。 言われてみると、なるほど、と思うけれど、そんなことこれまでどの本にも書いてなかった。 技術が生まれて、それをどんどん発達させていくなどという歴史観は一面的なものだったんだなあ、とつくづく痛感。 蒙を啓かれる思いがする。 でも、この本を得た私たちは、これからどうなっていくのだろう。 少しは賢く歴史を作っていけるのかな?
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朝日新聞の「ゼロ年代の50冊」、堂々の第1位。 (2位以下の中では、現在刊行中の「完訳ファーブル昆虫記」を是非読んでみたいのだが、 それ以外は、食指が動くものがあまりない・・・。 裏を返せば、ほとんど読んでないということ(爆)) 話は、著者の知人でニューギニア人の問題提起から...
朝日新聞の「ゼロ年代の50冊」、堂々の第1位。 (2位以下の中では、現在刊行中の「完訳ファーブル昆虫記」を是非読んでみたいのだが、 それ以外は、食指が動くものがあまりない・・・。 裏を返せば、ほとんど読んでないということ(爆)) 話は、著者の知人でニューギニア人の問題提起から始まる。 「白人はたくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、 私たちニューギニア人は自分たちのものといえるものがほとんどない。 それはなぜだろうか?」 その要因が「銃・病原菌・鉄」という書名に集約されているわけだが、 それだけではない。 人類誕生から現在に至るまで、動植物をはじめとする自然環境が、 人類に対してどのような形で影響を与えてきたのか、 その影響に対して人間がどう適合してきたのか、 という歴史・・・要因と結果の物語でもある。 詳細は読んでいただくことにして、目を引いた一文を引用する。 漢字の話。 本書の中で、中国の特異性が議論されている。 それは、 文字、火薬、羅針盤といった技術発祥の地である中国、 という面と、 あれだけの広大な面積にもかかわらわらず、統一国家が成立している中国、 という面。(cf.同じ面積にヨーロッパは何カ国ひしめいているのだろうか・・・) そして、日本も中国から多くの影響を受けている。 その影響の一つが漢字であるわけだけれど、以下、筆者の主張。 「日本は、日本語の話し言葉を表すには問題がある中国発祥の文字の使用を いまだにやめようとしていない。 朝鮮半島において、扱いにくい中国伝来の文字にかわって、 独自の素晴らしいハングル文字が使われるようになったのは、最近の話である。」 なるほどなぁと思ったのは、西洋から見た「進化」観というのは、 恐らくこういうものだろう、ということ。 アルファベットに慣れ親しんだ人から見ると、 確かに、ハングルの方がシステマティックで分かりやすいのでしょう。 (嫌韓とは関係ありません。念のため) 個人的には、最近、 想う と 思う(Omou) とか、 合う と 会う と 逢う と 遭う(Au) の使い分けに日本語を母国語とする喜びを味わっているのだが。
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〈概要〉 ・文字をつくった人と借りた人 ・中国はいかにして中国になったのか ・科学としての人類史 ・訳者あとがき
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いち早く高度な文明を築いた東アジア、西アジア、南アメリカの民族がなぜ世界を支配せず、後発の西欧州の民族に支配されたのかを様々な角度から検証したもの。言語、政治システム、農業、科学技術、病気に対する耐性等、とても説得力が有る。なぜ世界にはこれほど多様な言語が存在するか等の解説もスッ...
いち早く高度な文明を築いた東アジア、西アジア、南アメリカの民族がなぜ世界を支配せず、後発の西欧州の民族に支配されたのかを様々な角度から検証したもの。言語、政治システム、農業、科学技術、病気に対する耐性等、とても説得力が有る。なぜ世界にはこれほど多様な言語が存在するか等の解説もスッキリ腹落ちした。上下でかなりの分量だが世界の成り立ちを理解するのに適した一冊。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
旧世界と新世界を現在のように分けた理由は何なのか。 家畜化できる動物がいて、種子の大きな植物が自生している環境にいることが、その後の人口増加や病原菌の耐性をあげることになるということらしい。 下巻では言語や人口増加に伴う社会生活の進化などについて書かれている。 一つ気になったのは、「日本人が、効率のよいアルファベットやカナ文字ではなく、書くのが大変な漢字を優先して使うのも、漢字の社会的ステータスが高いからである」は、単純に同音異義語が区別できなくなり、かえって効率が悪くなるからじゃないだろうか。 それにしても、結論がわかっているせいなのか、読み切るのに時間がかかってしまった。
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下巻では、人と文化がどのように広がっていったかをオーストラリア、ニューギニア、太平洋、アメリカ大陸などを例に挙げ考察している。ユーラシア大陸の文化発展の恩恵を受けた人々は、他の地域で気候や地形の障害を受けて狭い範囲で生活を営んでいた人々の生活領域に侵食してゆくことができたが、これ...
下巻では、人と文化がどのように広がっていったかをオーストラリア、ニューギニア、太平洋、アメリカ大陸などを例に挙げ考察している。ユーラシア大陸の文化発展の恩恵を受けた人々は、他の地域で気候や地形の障害を受けて狭い範囲で生活を営んでいた人々の生活領域に侵食してゆくことができたが、これは、食料や家畜などをコントロールできる環境が地理的に整っていたためである。そして、複数の国家・種族などが存在していたことが、独裁者による判断で発展を止められることの無かった要因である。
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読了。 【購入本】 銃・病原菌・鉄 (下) / ジャレド・ダイアモンド “ヤリという名のニューギニア人がダイアモンド博士に何気なくこう問いかけた。欧米人たちは様々な物質を作り上げニューギニアに持ってきたが、ニューギニア人たちはそうした物質は何も作り出さなかった。その差はどこ...
読了。 【購入本】 銃・病原菌・鉄 (下) / ジャレド・ダイアモンド “ヤリという名のニューギニア人がダイアモンド博士に何気なくこう問いかけた。欧米人たちは様々な物質を作り上げニューギニアに持ってきたが、ニューギニア人たちはそうした物質は何も作り出さなかった。その差はどこから生まれたのか” ここからの壮大な謎を解く人類史文明史で組み上げたのがこの本ということになります。 下巻は 文字の創成・広がり。 発明。 集団化。 オーストラリアの特質 中国の特質 太平洋の島々 アメリカの先住民 アフリカの人類の流れ まとめ。 といったところでしょうか。 ポイントは食料生産化(農業と家畜)。 食料生産に適した土地、 食料生産に適した気候、 すべてがこれのきがします。 読めば読むほどリアルCivilizationでございまして。 固定収穫が増え余剰食料が人を呼び、非食料生産者を養えて人口が増え、技術が進み、より人が増える。 集団化組織化国家化ってな具合でしょうか。 Civilizationのいうところの、余剰食料1つで専門家を一人雇えます。 なんとか読めました。 読むのにそうとう時間かかってます...。 ん~やっぱむずかしいよね~この本。(CVハイパー北上) ※Civilizationはストラテジーゲームです。やったことはありません。やってるところを見るのは好きです。
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