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任侠学園 の商品レビュー

4.1

132件のお客様レビュー

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2020/04/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今野敏の任侠シリーズ2作目、前作の~書房につづき今度は高校の立て直し。 梅之木書房の立て直しでは持ち前の情報網や人脈を駆使して売り上げにつなげる企画を立てたことが功を奏した展開でしたが、本作では、割れ窓理論をはじめとした、いかに人を動かすか、といういわば人心掌握術ともいえるメソッドを組長の阿岐本が駆使して、代貸である日村が実行するという構図。 もっとも阿岐本にしてみればメソッドというようなものとして理解しているのではなく、長年の経験に裏打ちされたものといえるでしょう。ちょっとした仕草や物言いにこれまでいかに多くの場数を踏んできたかがにじみ出ていますし。 作中でみられたように、自ら手本を示し実践してみせ、集団全体ではなくまずは一部の人に働きかける、当たり前のことを当たり前にやる、こういった一つひとつの積み重ねで学校、また教師たちも少しずつ立ち直っていくわけですが、これは(~書房と同様)ビジネス一般にも十分通じる学びにあふれているといえます。 阿岐本や日村の信念や物事の考え方にしても、何一つ特別なことはなく、”人”として普遍的なことに貫かれたものが根底にあります。だからこそ、物語の終盤、学校の事務長が日村に対して言った、 「私たち日本人が忘れてしまったものを、あなたたちは忘れていないのかもしれないですね」 は心底同意できるセリフであるとともに、本シリーズの魅力を解き明かしてくれるセリフであると思います。 ~書房のときのようなクライマックスともいえるシーン(放火犯を捕まえるシーン)が本作にはなくラストの盛り上がりには欠けましたが、二人が学校を去る時、全校生徒が垂れ幕までつくって見送るシーンはちょっと感動してしまいました。

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2020/02/25

面白かったー泣かせてくれたー任侠!どんな任侠!!!!ってくらいにラストの一発逆転は震えるほど感動でした!!!!!! そうくるか!の一言。 任侠のどうにかして筋を通すその頑なさに男を感じたょ。 いい!いいよー!いい!笑笑 夢中でした。ヤクザが学校立て直す!ってのが主旨なんだ...

面白かったー泣かせてくれたー任侠!どんな任侠!!!!ってくらいにラストの一発逆転は震えるほど感動でした!!!!!! そうくるか!の一言。 任侠のどうにかして筋を通すその頑なさに男を感じたょ。 いい!いいよー!いい!笑笑 夢中でした。ヤクザが学校立て直す!ってのが主旨なんだけど、たしかに今はこんな感じなのかもなぁ。引きこもりや、とりあえずよくわかんないけど学校行きたくないとか。だるい。とか。友達たりーとか。なんかわからないけど、時代時代で学校の問題や生徒の気持ち、果ては先生の立場すらも変わってきてるんだな。と、思わずにはいられない一冊でした。 なんか夢中にさせられます。 ヤクザ学校改革!

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2020/01/04

私には人を育てるとか無理だし向いていないけど、日村さんやオヤッサンを見てると元気をもらえて明日からまた頑張ろうと思えました。 面倒なことを拾ってお金にするのはカタギの世界でも同じだね。

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2019/12/16

おやっさんの言うことは絶対という日村さん。 彼がただ、ひたすらに、おやっさんの言うことを聞いていきます。いや、それは無理とか言わない。 その姿にある意味感動しました。 日村さんの生き方がみんなに影響を与えたのだと思います。

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2019/12/10

痛快で面白いです。誇張されているところもありますが、現代の教育の問題点を上手についているところもあります。こんな感じで学校改革ができれば楽しいですが…。迷走する日本の教育を舞台に、ヤクザが大立ち回り。映画も見てみたいです。

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2019/10/23

映画化された原作。ヤクザが荒んだ学校を再建するという、前作の出版社のパターンを踏襲したもの。結果は分かっていても、読み終わってスッキリする。ストーリーが重すぎないのがいい。

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2019/10/12

任侠なヤクザが、今度は学校を運営。 ヤクザと言う立場上、生徒の保護者のひとに恨まれたり、頑なだった生徒が心を開いたり。最後はいつもの展開通りだったり。それでも、この展開が受け入れられているのだろうと感じたり。 子どもにとって本気で怒ってくれる大人って、少なくなったのは悲しいこと...

任侠なヤクザが、今度は学校を運営。 ヤクザと言う立場上、生徒の保護者のひとに恨まれたり、頑なだった生徒が心を開いたり。最後はいつもの展開通りだったり。それでも、この展開が受け入れられているのだろうと感じたり。 子どもにとって本気で怒ってくれる大人って、少なくなったのは悲しいことだと思けど、一方で余計なことをして火の粉がふりかかりのも嫌と感じる自分がいる。 本作にも出てくるヤクザは時間を大切にするから、すぐに行動する。そして本気だからこそ、適当に受け答えしているものには負けないと言うのは、無駄に生きるのがもったいないなと感じました。 阿岐本組のようなヤクザぱかりなら、世の中は礼儀正しい子どもばかりなのに。前作もそんなことを思いました。

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2019/09/05

読了⭐️3 めちゃくちゃオモロイ 映画化します。 やっと読めた、西島秀俊はなぁ… 親分の西田敏行さんはこの人しかいないかぁ

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2019/07/17

今野敏さん任侠シリーズ第2弾。 零細ヤクザ阿岐本組、文化的事業に憧れる組長が今回引き受けたのが荒廃した私立高校の理事長。 割れ窓理論と熱き心意気で再生に挑む。 今秋、組長西田敏行さん&代貸西島秀俊さんで映画公開予定。あまりにぴったりで期待出来そうです。

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2019/07/05

「任侠書房」「任侠学園」「任侠病院」「任侠浴場」、阿岐本組長、日村代貸、4人の多彩な組員が経営悪化した堅気の世界に助太刀に入って活躍するシリーズ、とても面白いですね。ヤクザの世界のしきたりが、意外にも、いつの間にか日本から失われた、恥の意識や物事に真剣に対峙する姿勢を呼び戻してく...

「任侠書房」「任侠学園」「任侠病院」「任侠浴場」、阿岐本組長、日村代貸、4人の多彩な組員が経営悪化した堅気の世界に助太刀に入って活躍するシリーズ、とても面白いですね。ヤクザの世界のしきたりが、意外にも、いつの間にか日本から失われた、恥の意識や物事に真剣に対峙する姿勢を呼び戻してくれるんですね。今回「任侠学園」(2007.9刊行、2012.1文庫化)を再読しましたが、再読にも関わらず、とても楽しく読了しました。高校生の沢田ちひろと黒谷祐樹がいい味わいを醸してますね!

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