傷痕 の商品レビュー

桜庭一樹【著】

2012/02/16

亡くなったキング・オブ・ポップと関わった人々の物語。
なんで今MJなんだろう・・・
いいなって思うトコも多いけれど、なんだかつかみどころのない感じ。

2012/02/08

マイケルジャクソンをモチーフに、若くして去ってしまったポップスターの周りの人間達を描く事で、彼と彼を取り巻くセカイを描写している。

読みやすいが、ストーリー性がない群像劇的なものなのでそこまで楽しめなかった。

2012/02/07

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この国が20世紀に産み落とした偉大なるポップスターがとつぜん死んだ夜、報道が世界中を黒い光のように飛びまわった。彼は51歳で、娘らしき、11歳の子どもが一人残された。彼女がどうやって、誰から生を受けたのか、誰も知らなかった。凄腕のイエロー・ジャーナリズムさえも、決定的な真実を捕まえることができないままだった。娘の名前は、傷痕。多くの人が彼について語り、その真相に迫ろうとする。偉大すぎるスターの真の姿とは?そして彼が世界に遺したものとは?―。
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舞台は日本であり、登場人物ももちろん日本人であるが、どこをどう見てもマイケル・ジャクソンである。だが、そうとわかって読んでもなお、これはまぎれもなく著者の世界なのである。我国が誇るキング・オブ・ポップの弾け輝く一生と、併せ持つ寂しさ哀しさが胸に迫る。突然どこからか現れた彼の娘・傷痕も、彼と二人だけのときの委ね切った子どもらしさと、表に晒されるときの痛々しさが裏腹で切ない。彼亡きあとの傷痕のしあわせを祈らずにはいられない。強すぎる光の一歩外がいちばん深い闇であるような寂しい印象が強く胸に残る一冊である。

2012/02/06

キングオブポップと呼ばれる偉大なスターが死んだ。
彼が残した謎の少女傷痕。
モデルは言わずと知れたあの人ってのが誰が読んでもわかる。
もうひとひねりあってもよかったかなぁ。

2012/02/22

私は、ばらばら死体の夜の方が断然よかったと思う。
あっちの方がどろどろしてるし、語られる内容や表現も素晴らしかったし。

それなのにあれ……これ、全然面白くない?
私の男、赤朽葉などに比べるとなんだか薄っぺらくすら感じられる。

というか待って！こんなの桜庭さんじゃない！
いや、少なくとも、桜庭さんにしか書けない類のものではない。

もう絶頂期ではないにしても、期待ハズレという感は決して否めない。

だが、五章はよかったかな。なんか、それまでキング・オブ・ポップの赤の他人から語られるエピソードだったからか、いまいちに思えていたんだけど、いざ。姉の立場から彼について語られると、色々と感慨深く感じられた。物語から、文章から、一つ一つの言葉から、血肉のこもったものを感じられた気がする。

2012/02/04

マイケル・ジャクソンをモデルにした話。映画館、BD、と何度も何度もTHIS IS ITを見続けた私には結構辛い。二章のラストが泣きすぎて頭痛い。悲しいシーンでは無い、素敵なシーンなのに、やっぱり桜庭一樹の表現は圧倒的。でもやっぱり、なんでマイケルを題材にしたかはよく分からない。あまりにも全てがマイケルそのままだった。想像力、創造力に優れた桜庭一樹だからこそ、全くのオリジナルを読みたかったような。

2012/02/02

正直、この本読もうかどうかすごく悩んだ。前作『ばらばら死体の夜』が全然ダメだったから、ああ、この人も面白くなくなってきたかなあ、と思っていたから。
でも、喰わず嫌いは嫌なので読んでみた。

桜庭さんは少女を書かせれば天下一品の人なので、やはり少女が出てこないと話にならない。今回はあるポップスターである男の死をきっかけに、彼のまわりにいる人々の群像劇。ポップスターと一緒にいた少女、ポップスターの豪邸に招待された元少女、ポップスターの家族、ポップスターのゴシックネタを追いかける記者。

前半は大人がメインの話なので『うーん、これも失敗か？』とおもったが、後半ポップスターに招待された元少女が登場すると話はグッとよくなる。桜庭節復活。

全体的にはポップスターについての回顧録的ストーリー。これといって盛り上がりに欠ける。しかし、久しぶりに桜庭節を読めたということで星３つ。

ポップスターのモデルは今は亡き、某『ポー！』な人。

2013/07/18

Great !　やっぱり、桜庭作品は最高なのだ！・・・またもや、内容をよく知らずに読み始めた私。「あれ？これって、マイケル・ジャクソンがモデル・・・とか？」　参考文献を見ると、やっぱりそうらしい。私自身、彼に特に興味はないのだけど、そんな大スターをモデルに書いちゃって、大丈夫なのかなぁ？と、ちょっと心配しつつ読み進める。結果・・・やっぱり、桜庭さんは、桜庭さんなのだった！桜庭さん、マイケル・ジャクソン好きなんだなぁ～。と、私も今更ながら、ちょっと彼に興味を持った次第であります。それにしても、「傷痕」が彼の娘の名前だったとは・・・。でも、好きです「傷痕」♡

2012/01/21

これまでの桜庭一樹さんの作品は「家族」を内側から見るような印象を受けましたが、今回は外側から「家族」の輪郭をそっとなぞるような感じでした。
敢えてキング・オブ・ポップの人となりや傷痕との関係、復讐を始めとする少女との事件について言及していないのでしょうが、そこは桜庭さんならではの種明かしをしてほしかったです。
『ばらばら死体の夜』よりは面白かったです。

2012/01/21

あるスーパースターと彼の周辺の人間模様を描いた６つの連作短篇。参考文献からもMJを想定している内容、両親・ファン・記者等の思いや各々の家族が著者なりの視点で描かれていて興味深かった。娘の悲しみと再生はあまり伝わってこない。