動的平衡(2) の商品レビュー
第1章 「自由であれ」という命令 第2章 なぜ、多様性が必要か 第3章 植物が動物になった日 第4章 時間を止めて何が見えるか 第5章 バイオテクノロジーの恩人たち 第6章 生命は宇宙からやって来た 第7章 ヒトフェロモンを探して 第8章 遺伝は本当に遺伝子の仕業か? 第9章 木...
第1章 「自由であれ」という命令 第2章 なぜ、多様性が必要か 第3章 植物が動物になった日 第4章 時間を止めて何が見えるか 第5章 バイオテクノロジーの恩人たち 第6章 生命は宇宙からやって来た 第7章 ヒトフェロモンを探して 第8章 遺伝は本当に遺伝子の仕業か? 第9章 木を見て森を見ず
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良質なエッセイと入門サイエンスの気質が内包されている良書であると感じた。特にあとがきにそのエッセイ的な良さが一番現されている。
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前作よりもインパクトはうすいけれど、内容としては面白い。 DNAっていえば科学的、とか思っている人は一読してほしい。
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DNAの構造を分かりやすく解説している.福岡先生の文章は読みやすいし、理解しやすくこなれた作りになっている.でも、遺伝子関連にはまだ解明されていない分野が多く、興味が尽きない.人間が成長過程で得た特質を後世に伝えてプロセスはこれまでモヤモヤした知識だったが、はっきり理解できた
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『生物と無生物のあいだ』などでサイエンスライターとして売れっ子になっている福岡さんが『動的平衡』に続いて『動的平衡2』と銘打って出した本。だからといって『動的平衡』の続きというわけではない。エッシャーやフェルメールなどを出して独自性を出しているが、今回は少し苦しくなっているかなと...
『生物と無生物のあいだ』などでサイエンスライターとして売れっ子になっている福岡さんが『動的平衡』に続いて『動的平衡2』と銘打って出した本。だからといって『動的平衡』の続きというわけではない。エッシャーやフェルメールなどを出して独自性を出しているが、今回は少し苦しくなっているかなと思わせる。 まず、ドーキンス流の考えが自己複製がすべての目的と考えるものであるとして、それに疑義を唱えているが、ドーキンスの論もそれほど単純ではない。戦略的に採られた方針なのだろうがフェアではないと感じる。 「遺伝子のなかには、「産めよ殖やせよ」という命令の他に、あらかじめ別の種類の命令が含まれていることになる。それは「自由であれ」という命令だ。その由来と意味を考えることがおそらく『動的平衡』(木楽社)に続く本書における私の新たな課題となるだろう」(P.62)とあるのだが、論理的にはかなり雑な進め方だ。もちろんエッセイで、論文ではないということだが、違和感はある。 エピジェネティクスの取り上げ方が一定の層の読者を想定したのか、中途半端。エピジェネティクスはそれまでのセントラルドグマと対立するものではなく、補完するものであると思うのだが、どうなのだろう。
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生命の根源に迫る物理学入門書、解説書。だが、知的好奇心をとってもわかりやすく満たしてくれる、どちらかといえば文系読者向けの本だと思った。生命は何を目的に誕生し、どのように進化してきたのか。そもそも生命はどのようなもので成り立っており、地球上でどのような役割を果たしているのか。すべ...
生命の根源に迫る物理学入門書、解説書。だが、知的好奇心をとってもわかりやすく満たしてくれる、どちらかといえば文系読者向けの本だと思った。生命は何を目的に誕生し、どのように進化してきたのか。そもそも生命はどのようなもので成り立っており、地球上でどのような役割を果たしているのか。すべてが流転しながら平衡を保っている万物の中で、我々はどのように生きていくべきなのか。そういった、警告書でもあり、指南書でもある、素晴らしい本だと感じた。読んで損はない。いや、読むべきである。
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福岡先生は、日本トップクラスのサイエンスライターだと僕は思っています。 生命現象の捉え方や、表現の仕方が福岡ワールドの気持ちよさです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
生命とは何か。 その定義は長らく、「自己複製するもの」だったらしい。 生命の目的は子孫を残すことであり、子孫を残すというのは遺伝子を単位としたその複製であり、言うなれば生物の個体は遺伝子の複製のために乗り捨てられるものに過ぎない、と。 しかし、私たちは確かに生命の号令に突き動かされることもあるが、一方でその命令に背くこともできる。 結婚せず、子どもを作らずにいることもできる。どうとでもできる。「できる」というのは、可能性・可変性を持つこと。 となれば、遺伝子の中には「子孫を残せ」以外の号令もあるというべきだ。それは、「自由であれ」という可能性を志向した号令ではないだろうか――というテーマの一冊。 『動的平衡』に続く、福岡ハカセの生命への考察・第二弾。 考察内容も面白いのですが、それに行きつく前の事実・エピソードの紹介も面白くて、 私たちの体内に住む大腸菌は数kgにも及ぶだとか、ヒトの遺伝情報は3GBくらいだとか、腎臓の働き(尿は何か)だとか、 生物学知識ゼロ人間の私にとっては、読み進めるたびに「へー!」の連続でした。 私たちの世界には、因果律も運命もない。 ただ自由と共時的な多義性が確保され、私たちは何かを選び取ることもできるし、そのままにしておくこともできる。その自由さのありように、意味がある――。 うーん、福岡生命論(論じるというより、エッセイ的な内容ですが)、面白かったです。
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生物に関するオモシロねたを、一般人向けに、分かりやすく、飽きないように綴った短編集。植物がアミノ酸を合成する能力を捨てたからこそ、動物になったというのは興味深い。捨てて得られる活力。他にも、社会に応用出来る面白い話が詰まっている。
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学者の書く生物論ではなく、まるで作家が書くような、エッセイのような本。 プラスミッドについて初めてその存在を知り、面白い働きをするなと印象に残った。 脳科学や生物学等をある程度読み込んでいる人であれば、著者独自の考え方か否かが解るのでよいが、そうでない人は出典やデーターが標記され...
学者の書く生物論ではなく、まるで作家が書くような、エッセイのような本。 プラスミッドについて初めてその存在を知り、面白い働きをするなと印象に残った。 脳科学や生物学等をある程度読み込んでいる人であれば、著者独自の考え方か否かが解るのでよいが、そうでない人は出典やデーターが標記されていないので要注意。
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