名もなき毒 の商品レビュー
何か終始ひぇ…っと思っちゃう話。 原田いずみという怪物アルバイトは本当にとんでもない人物なんだけれども、根底にあるのは「ズルい」「自分が不幸なのに幸せなヤツらが許せない」といった妬みと不服と承認欲求で、それらは昨今の炎上しがちなSNSでもよく見かけて論争や批判の的になるものばかり...
何か終始ひぇ…っと思っちゃう話。 原田いずみという怪物アルバイトは本当にとんでもない人物なんだけれども、根底にあるのは「ズルい」「自分が不幸なのに幸せなヤツらが許せない」といった妬みと不服と承認欲求で、それらは昨今の炎上しがちなSNSでもよく見かけて論争や批判の的になるものばかりとなっている。物語中ではいずみだけが際立ってヤバい奴に見えるが、現実にもいずみみたいな奴、あるいはそういう要素を少なからず持っている奴が意外といるのだと思うと怖気が走る。本人の持って生まれた資質というのも要素としては大きいのだろうが、それによって引き起こされる周囲との不和や衝突といった副次的な産物が更に本人を拗らせてしまうのも問題で、本編に描写されている通り人間漏れなく毒を孕み、影響を与え合っているのだと考えると、この世って何なのかな、蠱毒かなと空恐ろしく感じてしまう。いや実際この話は蠱毒だったのかも知れない。そう考えると二人の犯人は片や最強の毒虫になり、片や自家中毒を発症したという対比となるのも興味深い。ただ現実は相手の毒に当てられたものが必ずしも命を落とす訳ではなく、ダメージを負いながらも生きて行くしかなく、中でもいずみの父親の描写は本当に辛いものだった。 主人公は本作でも首を突っ込み過ぎだなあと思っていたら、作中でも大いにそのようにディスられていてちょっと笑ってしまった。また買ったばかりの家で起きたトラブルも気の毒で、家が傷められる描写を見る度にヤメて〜これ以上ケチをつけないでと内心悲鳴を上げていたのだが、これもまた本編で言及されていて、やっぱりそうだよねと苦笑した。「もう住めない、引っ越す」という一切躊躇いのない妻の言動にはかつてなく金持ちぶりを感じてやや鼻についてしまった。これは多分自分の毒なんだろうな…
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初めは淡々と事件が起こる流れを知ったり人物を思い出したり読んでたけれど、後半に罪を犯した人に宿る毒を杉村が知っていく過程でとても胸が痛くなった どうしようもない痛さ 杉村がいいひと過ぎてあまり好きにはなれなかったけれど、その毒に気づくことが出来るのだから彼もまたただの良い人なだけ...
初めは淡々と事件が起こる流れを知ったり人物を思い出したり読んでたけれど、後半に罪を犯した人に宿る毒を杉村が知っていく過程でとても胸が痛くなった どうしようもない痛さ 杉村がいいひと過ぎてあまり好きにはなれなかったけれど、その毒に気づくことが出来るのだから彼もまたただの良い人なだけではないのだ
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1作目はあいにく全く刺さらなかったけど笑、これは面白かった~! 無差別連続毒殺事件の謎を追いながら、経歴詐称のモンスターアルバイトと対峙する、杉村三郎シリーズ2作目。 全編通して人や社会の悪意にまみれながらも、一筋の光明が差し込む場面の描写がとても美しかった。
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あの終わり方だと奥さんのトラウマが治らなくて未来が暗そうと思ったけどまだシリーズがあるということはうまく収まるんだろうか。 原田いずみの毒が凄すぎて…。「あなたを満足させることのできる人間を探しなさい」結局原田いずみはそれを見つけて終わったのでそこまでしか見せられなかった読者とし...
あの終わり方だと奥さんのトラウマが治らなくて未来が暗そうと思ったけどまだシリーズがあるということはうまく収まるんだろうか。 原田いずみの毒が凄すぎて…。「あなたを満足させることのできる人間を探しなさい」結局原田いずみはそれを見つけて終わったのでそこまでしか見せられなかった読者としては罰が下らなくてがっかりした。もちろんその満足は仮初の一時的でその後は刑事罰もあるんだけど彼女は今後も変わらず周りを傷つけ続けるんだろうし過去に傷つけた人達はもとには戻れないと思うとやり切れない。 荻原社長が好きだったな。シリーズものと知らなくて2作目から読んでしまったので1作目と続きのシリーズも読みたい
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以前読んだ「ペテロの葬列」主人公 杉村三郎のシリーズ第2弾。 知らずになんとなく手に取った。 宮部みゆきを読むたびに驚く、、 どうしたら、こうもありありと人物を文章化できるのか。 たいした能力もないのにプライドだけは高く平気で嘘をつき、仕事ができないことに支離滅裂な言い訳をしたり、他人に責任をなすりつける、挙げ句の果てには、泣く喚く、、とエスカレートしていく…… 社会にはほんとうにこういう厄介な人が存在する。いるんだが、この奇怪っぷり、異様さが浮かび上がる!! そしてこの人物に振り回される周囲の人たちがページを追うごとに疲弊していく。悪くないほうが気に病んでしまうという、良い人あるある…… 世間では、紙パックの飲み物に毒物が混入され死亡者が出るという連続殺人事件がおこる。 杉村は偶然出会った事件関係者に巻き込まれ?、首をつっこむことになる。 毒物の殺人事件と職場の迷惑アルバイトと、杉村は対応していくことになるのだが、、 タイトルにある「毒」がたんなる毒ではなく、恐ろしいのはその毒を扱う人間、そのような人間を作り出してしまう環境や社会ともいえる。 毒を飲むかも……と怯えていても、何かが一変すると毒を差し出す側になるかもしれない、人間という生き物の恐ろしさに身の毛がよだつ。 それでも、人間には「情」があり、誰かのために親身になれる人もいるという救いも見出せた。 宮部みゆき先生の作品は人や社会を見ていて、ミステリーにありがちな『犯人=悪人、犯罪=100%悪事』ではなく、裏に潜んだ要因や陥ってしまった情状にも触れるので、読後の感情が複雑でことばにするのがもどかしい。 このシリーズ第5弾まであるようなので読破して、杉村の人生を見ていきたい。
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三郎さん寛容すぎ。なぜ原田さんに腹が立たないのか。実際にいると思う、原田さんのように理屈が通らない、絶対に話が通じない人。 宮部みゆきの本は人間を丁寧に描くよね。ストーリーも無理がなくてほんと好き。タイトル回収の仕方もさりげなくていいよね。 でも終盤、あれだけ上手く行ってたラブリーな夫婦の関係が壊れそうな影が射してきたのが悲しい。
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昔読みかけてやめてしまったので再チャレンジ。 約600ページの厚みに気後れしていましたが、読み始めてからは手が止まりませんでした。 原田いずみや外立ケンジの抱える毒や、抱えきれなくなって周囲にそれを撒いてしまう姿が、とてもリアルでした。単なる小説の中の出来事ではなく、現実に彼らが生きているような気がしてしまいます。彼らのような人は確かにいるし、自分自身の中にも彼らのような毒は眠っている。それがいつ彼らのように噴き出すかわからない。他人事ではない、と思わされました。 いずみの父親が杉村達に謝罪しにくるシーンは、父親の痛切さに、杉村と一緒に胸が潰れそうな心地で読みました。
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シリーズと称されるタイトルの二作目とは知らずに手に取りましたが、一作目も遡って読もうと思うくらいに面白かったです。 この作品において"名もなき毒"が何を意味するものなのか、厚い小説を読み進めた分の重みがありました。
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狂気を感じる犯人と、一歩手前で誰かがいれば…と情が移りそうになる犯人。その境界線にあるのは「怒り」「嫉妬」など、人間の内側に潜んでいて、日常に溶け込んだ「毒」なのかもしれない。犯人たちの対照的な描写が、より「人間」を浮き彫りにさせていて怖くなっった。今まで意識して見てなかった自分...
狂気を感じる犯人と、一歩手前で誰かがいれば…と情が移りそうになる犯人。その境界線にあるのは「怒り」「嫉妬」など、人間の内側に潜んでいて、日常に溶け込んだ「毒」なのかもしれない。犯人たちの対照的な描写が、より「人間」を浮き彫りにさせていて怖くなっった。今まで意識して見てなかった自分の内側を覗いてしまった気分。
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ミステリのように面白いけれどなんともずしんと心に来る。話の先がわかってしまうから書けないけれど、面白かった。
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