名もなき毒 の商品レビュー
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杉村三郎シリーズ。 いい人過ぎて、事件に巻き込まれやすくて、思慮深いところが好感を持てる。 シリーズものを順番に読まなかったせいで、杉村三郎氏がこの後どうなっていくのか、知っているので、マスオさんでありながらも、とてもいい感じで夫婦関係を築いているふたりが、ちょっとキリキリ切ない気持ちになる。 今多コンツェルンの広報に在籍していた原田いずみの虚言癖とクレーマー&トラブルメーカーぶり、最後には杉村三郎の家族を人質に巻き込んでのまさかの暴挙。 青酸カリ混入無差別殺人事件の毒、虚言癖から発せられる毒、土壌汚染の毒、貧困や介護から救われない毒。 この時代特有の様々な毒が運びっていて、そして、一つひとつ丁寧に描かれている。 伏線の回収も素晴らしい。 原田いずみの家族から縁を切られた原因となった、兄からの性的暴行は、本当だったのだろうか、これも嘘なのだろうか。ゾワっとした。 こういう女性って、実際たまに見かけるけれど、何がどうなってそうなってしまうのだろう。
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読んでて辛くなってしまった。 平成の闇どころか、平成の闇だんごやん。 いくつかの毒が混じり合って、もうどうしようもなくなってる感じ。 原田いずみというマジでヤバい女性が出てくるんだけど、夢野久作の「少女地獄」を思い出しながら読んでた。 まぁ「少女地獄」に出てくる女性は、虚言癖はあるものの、めっちゃ有能でみんなの人気者だったけど(読んだの数十年前だから、だいぶ記憶が薄れてるけど)。 原田いずみみたいな女性は、働いてるとたまーに見かけるけど、さすがにすぐいなくなっちゃうんだよね。 彼女たちの行く末ってどうなってんだろ?と、少し気になってしまった。 原田いずみの他にも「外立くん」という病弱な男性がいて、青酸カリの事件の犯人なんだけど、こちらも闇が深い。特に私はお金ないのに母親の介護してるところが被っているので、なかなか辛い気持ちを味わいながら読んだ。 この中では、幸せな家庭持ってる主人公が何か浮いた存在に見えてしまった。 しかし私、「ペテロの葬列」も上下巻すでに買ってるんだよね。 またこのテイストの話らしいし。一応読むつもりではいるけど、読んでて辛い話になりそうだなあ。 やっぱりお話は何か救いが欲しいよ。救いがないのは現実だけでたくさんだから。
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杉村三郎シリーズの第二弾。 人の中にある毒が連鎖していき悲しい事件へと繋がっていく。主人公はそれらを見つめ、いつしか真実に辿り着く。 探偵という仕事に首を突っ込み始める傍ら大企業の社長の娘婿として責任を負わなければならない姿を見て大変だとも思った。
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昔、ドラマを見ていたので、すらすら読めました。変わった設定ですが、筆力高いので、するっと理解でき、リアリティーがあります。現代のミステリーは私の職業柄、仕事を思い出して萎えるのですが、宮部さんは元法律事務所の事務員だったようですし、調査も相当している感じなので、違和感なく読めます...
昔、ドラマを見ていたので、すらすら読めました。変わった設定ですが、筆力高いので、するっと理解でき、リアリティーがあります。現代のミステリーは私の職業柄、仕事を思い出して萎えるのですが、宮部さんは元法律事務所の事務員だったようですし、調査も相当している感じなので、違和感なく読めます。杉村さんの人が良さそうで気苦労が多い感じ、小泉孝太郎さんの演技とピッタリだと思ってます。
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とても読みやすい文章で頭にスラスラと入ってきて良かった この世にはタイトル通りいろんな毒があるんだなとと実感した 薬品の毒、シックハウスや土壌汚染の毒、人の悪意という毒、絶望という名の毒 反対にその毒を治す薬がある事も信じたい いやミス的な終わり方をするのかと思っていたが、最後ま...
とても読みやすい文章で頭にスラスラと入ってきて良かった この世にはタイトル通りいろんな毒があるんだなとと実感した 薬品の毒、シックハウスや土壌汚染の毒、人の悪意という毒、絶望という名の毒 反対にその毒を治す薬がある事も信じたい いやミス的な終わり方をするのかと思っていたが、最後までフラグ回収をキッチリと書かれていて、ちょっと蛇足感はあるが気持ち的にはスッキリした 特に原田いずみとの対決が面白かったので、もっと登場させてほしかった
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事件の仕掛けが凝ってるとか伏線があって大どんでん返しとかいう派手さはない。 どちらかというと人間の内面の方が深く描かれてると思う。
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杉村三郎シリーズ第二弾。 トラブルメーカー原田と青酸カリ事件が複雑に絡み合う。サラリーマンの割に三郎が事件に首を突っ込みすぎる感じがした。 青酸カリ事件は途中で終わったかのようの思われたが最後まで続き、原田の事件と糾合していく持って行き方は宮部っぽい
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サクサクと読めた。 題名の通り様々な毒の話が出てくるが、人間の毒が重すぎて読んでいて辛くなった。 最後は少しほっとして終われて良かった。
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とにかく文庫本で600ページと長いんだけど、明晰な文体なのでサクサクと読み進めることが出来ました。 でも「もうすぐ解決だよな」と感じてからも二転三転するストーリーでなかなか簡単に終わってはくれません。最後まで飽きさせず、面白かったです。 また、解決後のエピローグにもたっぷり尺が取...
とにかく文庫本で600ページと長いんだけど、明晰な文体なのでサクサクと読み進めることが出来ました。 でも「もうすぐ解決だよな」と感じてからも二転三転するストーリーでなかなか簡単に終わってはくれません。最後まで飽きさせず、面白かったです。 また、解決後のエピローグにもたっぷり尺が取ってあって、悪意に満ちたストーリーながらスッキリと読み終えました。 ドラマ化された『ペテロの葬列』を見たことがあったので、その前に同キャストでドラマ化されてた『名もなき』がシリーズ1作目だと思ってたんですが、小説はこの前にもう1作あったようで、本作は2作目、『ペテロ』は3作目でした。 お嬢様は杉村のどこが良かったんだろう?っ思ったんですが、1作目読めば判るのかな?
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杉村家のアットホームな場面がストーリーに時に水をさすようで違和感を感じたけど『ファーゴ』が念頭にあったのか。杉村は平凡な家庭人だけどやっぱり会長の強力な後ろ盾のあるセレブなんだよな。『ファーゴ』の線を狙うならセレブでもスーパーマンでもヒーローでもない極々一般的な一市民じゃないと。...
杉村家のアットホームな場面がストーリーに時に水をさすようで違和感を感じたけど『ファーゴ』が念頭にあったのか。杉村は平凡な家庭人だけどやっぱり会長の強力な後ろ盾のあるセレブなんだよな。『ファーゴ』の線を狙うならセレブでもスーパーマンでもヒーローでもない極々一般的な一市民じゃないと。これって原田と同じで裕福な家庭に対する僻みかな笑
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