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アミダサマ の商品レビュー

2.8

173件のお客様レビュー

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2018/05/25

まー、怖い怖い。 様々な異常現象もあるわけですが、それが怖い訳ではなくて、人の営む集落の群集心理というかなんというか。 素朴で清潔な土地の人と町が、いつのまにかどろどろ荒んでいく……。 悲鳴を上げるような怖さではなくて、濡れた葉っぱが幾つもまとわりついて離れないのがどうしようもな...

まー、怖い怖い。 様々な異常現象もあるわけですが、それが怖い訳ではなくて、人の営む集落の群集心理というかなんというか。 素朴で清潔な土地の人と町が、いつのまにかどろどろ荒んでいく……。 悲鳴を上げるような怖さではなくて、濡れた葉っぱが幾つもまとわりついて離れないのがどうしようもない、というような鬱陶しさがじわじわと寄せてくる感じがたまらなく怖かったですね。でもそういう雰囲気が好きなんだと思います。

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2017/12/20

一度仏門に入ったまほかるさんならではの本だった。仏教の教育を受けた人には、何と無くわかるんじゃないかと思った。ただ、最近まほかるワールドにハマりすぎて少し苦しくなり、次は少し気持ちが明るくなる本を読みたいなと思った。

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2017/09/02

少女の力の解放をきっかけに、田舎町が少しずつ狂気に侵されていく。 現実世界がゆっくりと腐って、すえた臭いを放ちながらグズグズと朽ちていくような、不穏な描写が絶妙で頁をめくる手が止まらなかった。 仏教にさほど関心無くとも一気に読ませる暗黒の幻想世界。

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2017/08/29

なんてネットリした物語なんだろう。 まるで泥沼を泳ぎ続けてるような、、、。 田舎の寺の僧侶と、サラリーマンの青年が廃棄物置場で衰弱した少女を発見するところから物語が始まり、そこから変化していく二人の日常が交互に描かれる。 瞬間的な恐怖や驚愕の描写は一切なかったと思う。 その...

なんてネットリした物語なんだろう。 まるで泥沼を泳ぎ続けてるような、、、。 田舎の寺の僧侶と、サラリーマンの青年が廃棄物置場で衰弱した少女を発見するところから物語が始まり、そこから変化していく二人の日常が交互に描かれる。 瞬間的な恐怖や驚愕の描写は一切なかったと思う。 その代わり、最初から最後まで季節感を感じられないほどに、ずっとジットリとしていた。 じわじわとにじり寄ってくるワルイものが、徐々に主人公達の回りを侵食していく感じがすごく恐ろしかった。 しかも、いったいどうやってこのドンヨリした物語を終わらせるのかと読み進めていくと、最後まで恐怖の根源がわからず、スッキリしないまま読了。 最後の描写ももしかしたら救済ととれるのかもしれないが、自分は「うわ、また始まるのか」と感じてしまった。 なかなか読後のダメージが大きい作品でした。

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2017/04/25

沼田マホカルさんの本は2冊目。なんというか、独特の世界観(おどろおどろしいとか、不気味とか)に惹きこむまでは上手いな、と思う。ただそのあとの展開が、もう1つ2つ捻りが欲しいかな?最後まで読んでも「それで?」となってしまうのは、私の問題?

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2017/03/09

怖いというよりも不気味な物語。 少し抵抗を感じるような場面もあるけれど、独特の世界を築きあげている。 不思議な力を持つミハル。 ミハルに呼ばれ引き寄せられる悠人。 浄鑑はミハルの力に不穏なものを感じて悠人を遠ざけようとするが。 愛する対象と別れたくないと思う感情は自然だ。 だが、...

怖いというよりも不気味な物語。 少し抵抗を感じるような場面もあるけれど、独特の世界を築きあげている。 不思議な力を持つミハル。 ミハルに呼ばれ引き寄せられる悠人。 浄鑑はミハルの力に不穏なものを感じて悠人を遠ざけようとするが。 愛する対象と別れたくないと思う感情は自然だ。 だが、その別れを受け入れられずに自然の摂理に逆らってはならない。 死は誰にでもいつかは訪れるものだ。 死して何かの力によって生きながらえたとしても、それはもう人として生きていた頃と同じものではない。 「アミダサマ」とはいったい何を表していたのか? 度が過ぎた妄執は負の連鎖しか生まない。 ミハルはただ、哀しいくらいに純粋に愛するものを求めただけなのだ。 浄鑑の存在がこの物語のバランスをうまくとっていた。 好き嫌いが分かれる物語かもしれない。

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2017/01/05

「禍々しい」という言葉がしっくりくる。 沼田まほかるは、自身のバックボーンもあってだと思うけど、仏教的思想や描写が物語に見え隠れするのだけど、本作はその傾向が強く、個人的には他作に比べて世界観になじめなかった。

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2016/09/26

読了するのに根気と時間を要した。結局のところ、世界観が独特過ぎて共感できず、面白いと感じるところが無かった。なんとか頑張って読み終えた、という感じ。

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2016/08/29

産廃処理場の冷蔵庫の中から発見された少女ミハル。彼女の呼ぶ「コエ」に呼び寄せられたのは寺の住職と1人の男だった。 ミハルは寺に身を寄せることとなるが、徐々に村には何ともいえない禍々しい邪気が渦巻いていき、男の身辺にも実の親族と女性関係を巡る問題が発生していく… 帯に一言「すごい...

産廃処理場の冷蔵庫の中から発見された少女ミハル。彼女の呼ぶ「コエ」に呼び寄せられたのは寺の住職と1人の男だった。 ミハルは寺に身を寄せることとなるが、徐々に村には何ともいえない禍々しい邪気が渦巻いていき、男の身辺にも実の親族と女性関係を巡る問題が発生していく… 帯に一言「すごい」とだけあったのに惹かれて読んでみた、割に、そこまで引き込まれなかった。

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2016/10/01

住職と地域唯一の町医者か登場するところは「屍鬼」を彷彿とさせる。役割も、壊れる地域をなんとか守ろうする様な方向に持って行こうとする所など似ているが、作者は、その方向性は途中で放棄してしまった様だ。 律子は救いではあるが、余りに、悠人のキレっぷりが理不尽すぎて全く同調できない。そ...

住職と地域唯一の町医者か登場するところは「屍鬼」を彷彿とさせる。役割も、壊れる地域をなんとか守ろうする様な方向に持って行こうとする所など似ているが、作者は、その方向性は途中で放棄してしまった様だ。 律子は救いではあるが、余りに、悠人のキレっぷりが理不尽すぎて全く同調できない。その物語に絡む波留雄の登場もよく分からない。 物語としては破綻しているのかもしれないが、その紡ぎ出す世界観と言うか、雰囲気がなにか気になる作家である。

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