アミダサマ の商品レビュー

沼田まほかる【著】

2011/12/07

冷蔵庫に入れられた少女の「コエ」を聞き、呼び寄せられる二人の男。そこから物語は始まります。この二人の話が交互に語られながら、最後にはまた二人の男と少女が交錯していくのですが…

とにかく気持ち悪い話で、性と暴力と死の匂いが絶えずつきまといます。特に、千佳子の描写など、この世ではないものになりつつあることをグロテスクに（ある意味上手に）描いていますね。

作者の経歴には「僧侶」ともあるので、仏教的な思想が物語には込められているのでしょう。私はその辺りはあまりわからず、最後まで話のポイントが見えずに読み終わってしまいました。

2011/12/07

「九月が・・・」が面白かったので買ってみたのですが、いまいちだったかな。誰にも感情移入できる登場人物がいなかった。

2011/12/06

暗くねっとりとした読後感。
コエとミミ。因縁。様々な歪んだ愛。胎内と冷蔵庫。輪廻転生。
カタカナのアミダサマだから少しだけ救われるんだな、この物語。

しかし、ミハルの周りで起こる小さな変化・異変らしきものの多くは、話の伏線にもなっていないように感じたが、仏教的なバックヤードがあれば意図が読み取れるのだろーか。それともホラーサスペンスだからさ、程度なのだろうか。