夢違 の商品レビュー
ひたすら山に鳥の脚を植えていく夢を見る、このエピソードだけですごい。全盛期の恩田陸を軽々越えてしまうぐらい面白かった。読み進めるにつれてどんどん頭がぐらんぐらんする感覚。これが恩田陸を読んでるときの感覚だった、て思い出した。電車移動中、コーヒーブレイク中、なのに作中にもあったよう...
ひたすら山に鳥の脚を植えていく夢を見る、このエピソードだけですごい。全盛期の恩田陸を軽々越えてしまうぐらい面白かった。読み進めるにつれてどんどん頭がぐらんぐらんする感覚。これが恩田陸を読んでるときの感覚だった、て思い出した。電車移動中、コーヒーブレイク中、なのに作中にもあったように一枚膜を隔てたような、完全にトリップしかけて、読み終わった後にはまさに夢札酔い。ひたすら何もせず歩き続けたいような気分になってしまった。不思議の解明とかそんなの放り投げられても構わない、て気分。
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夢を視覚化して解析できるようになった近未来の日本。久々の恩田陸さんの長編小説の主人公は、その解析・夢判断を仕事とする浩章。彼が仕事仲間と取り組んだ「夢札」は・・・?? 浩章の兄の婚約者だった結衣子は幼いころから「予知夢」を見る女性だったのだが、その夢が明日実現するのか、数年...
夢を視覚化して解析できるようになった近未来の日本。久々の恩田陸さんの長編小説の主人公は、その解析・夢判断を仕事とする浩章。彼が仕事仲間と取り組んだ「夢札」は・・・?? 浩章の兄の婚約者だった結衣子は幼いころから「予知夢」を見る女性だったのだが、その夢が明日実現するのか、数年後なのか、はたまた、過去においてのことだったか、が特定できない、という辛さを抱えていた。災害や事故が起こるのを夢で知っても、未然に防ぐことができない彼女を見つめ続けた浩章は、プロの夢判断師になる・・・。 そして、日本各地の小学校で集団白昼夢事件が頻発する。1つのクラスだけが、突然パニックに襲われ、泣きわめきながらグランドに逃げ出す子どもたち・・・。何かが来た、ということだけは想像できるのだが、それはいったい何なのか。浩章やその仲間たちが、丁寧に子どもたちの夢を分析するのだが、次第に明らかになっていく真相と描写が怖ろしい&興味深い。 夢を視覚化できるようになったことが、実際に見る夢を変化させてしまう、という、ある意味、結果と原因が入れ換わったような浩章の考察が面白い。人の夢を目で見てしまうことが自分の夢に影響を与える、って、うん、ありそうだよね。 終始、ざわざわと不穏な空気の物語を楽しんで^_^;読むことができました。 やっぱり恩田さんは巧いなぁ。 結末は、これでいいのか???!!とも思ったけど。 また、始まって2ページめの「白昼の幽霊」の話が、すっごぉ~~~~く怖かった。(涙) 混雑した都会の歩道橋に、なぜか、“まるで頭と足をつかんで上と下から引っ張ったみたいな”背の高い女がいて、彼女の顎が・・・と、もうこれ以上書くとそれこそ夢に見そうだから、やめておくけど、あまりの怖さにこの本を読むのを断念しようかと思ったくらいのすごいインパクトだった・・。 なんとか、そこは乗り越えて最後まで読めたけど、今後「夢違」というとこの幽霊の話を思い出してしまうような気がするのはどうなのかなかなぁ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
久しぶりの恩田陸新刊。 遠野物語マヨイガ 及び キングの"MIST"オマージュ的な作品。 ホラーっぽいSFミステリ。恩田陸っぽい。 近未来では夢の視覚化が進んでいて(視覚化した夢を「夢札」という)、心療内科的なかたちで夢を判断することを職業にする人が存在する・・。その職業に就く夢判断士が主人公。彼がある日、ふと死んだ筈の初恋の人で兄の婚約者にして、予知夢を見る女性として全国的に有名だった女性の幽霊を見ることが物語の始まり。 恩田陸っぽいつかみです。謎めいていてちょっと怖い。 「夢を視る」という設定は、類似のもので清水玲子のSF漫画「秘密」があるので、なんとなく先にそちらを連想してしまう。あれは「記憶」を視る訳ですが、夢は無意識の行動だから、現実の記憶より心の真実と言う意味では正確なのか否か。 生きてる人間から夢の記憶だけ取り出して視覚化は難しそう。脳で判断してることだから、ここの辺が活発化してるのでこういうのがーとかの推測は可能だろうけれども、視覚化。映画みたいに視れてしまうらしいので。技術はさほど本筋には影響しないので触れられてないのですが、気になる・・・。 最後まで読みきったところで、現世でハッピーエンドになれた「ライオンハート」の様にも思えてきました。 ・・とすると美里さんは離婚されたのか?うーん・・・。 そして新聞の連載小説だった事実にびっくりです。
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待ちに待った恩田陸の新作!!!!!!!!!!!!!! やっぱり面白い!! 謎めいていて、どうなるのか先が気になって仕方がない!! でも、ラストで全てすっきり解決! という訳にはいかず… そこがモヤモヤしてしまうかなぁ… 浩章の奥さんの立場から見ると とても切なかったです。 こん...
待ちに待った恩田陸の新作!!!!!!!!!!!!!! やっぱり面白い!! 謎めいていて、どうなるのか先が気になって仕方がない!! でも、ラストで全てすっきり解決! という訳にはいかず… そこがモヤモヤしてしまうかなぁ… 浩章の奥さんの立場から見ると とても切なかったです。 こんな夫は嫌だなぁと思いながら読みました。
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夢を可視化できるようになった世界。そこで夢判断をする職に就いている男性、浩章が主人公。彼は最近日本各地で発生している小学校の一クラスがいきなり白昼夢を見、その後悪夢に悩まされるという事件に関わり、その初めの事件の起こったクラスの夢を観る。そこで見たひとりの少女の夢には10年ほど前...
夢を可視化できるようになった世界。そこで夢判断をする職に就いている男性、浩章が主人公。彼は最近日本各地で発生している小学校の一クラスがいきなり白昼夢を見、その後悪夢に悩まされるという事件に関わり、その初めの事件の起こったクラスの夢を観る。そこで見たひとりの少女の夢には10年ほど前に事故に巻き込まれて死んだはずの兄の婚約者であり、日本ではじめて認められた予知夢を見る女性の姿が映っていた。SFなのかミステリーなのか。ひさびさに普通な印象。夢を“引く”機械の“獏”の描写があまりなく、それが逆に良かったかも。
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『「夢札」を引く』ことで、通称「獏」と呼ばれる機械で見た夢をデジタル化することが可能となった世界。 予知夢・白昼夢・夢判断・神隠し・吉野の桜・幻視・和水仙… 夢と現実の狭間がどんどん不確かになっていく恐怖感。 ザワリと来る、プツプツ泡立つような、でも静謐で目が離せなくなる圧巻のホ...
『「夢札」を引く』ことで、通称「獏」と呼ばれる機械で見た夢をデジタル化することが可能となった世界。 予知夢・白昼夢・夢判断・神隠し・吉野の桜・幻視・和水仙… 夢と現実の狭間がどんどん不確かになっていく恐怖感。 ザワリと来る、プツプツ泡立つような、でも静謐で目が離せなくなる圧巻のホラー大作。 【図書館・初読・11/21読了】
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不穏な予感が高まっていく感じが久しぶりで、あぁ恩田陸さんだなと感じた。 オチは正直わかりません(笑) でも面白いんだから仕方ない。 こういう系これからもいっぱい書いて欲しいなぁ。
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恩田陸はやっぱり舞台設定が秀逸ですね♪ ぐいぐい世界観にひたってしまいました! 奈良好きですねー ラストは相変わらずですが、爽やかな感じがしてよかったと思います!
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久しぶりに買った恩田陸の新刊。 単行本なので分厚いのは重いけど、嬉しい限り。 さすが恩田陸。 引き込む。よくわからないままに物語に引き込まれ、主人公と同じ目線にさせてくれる。 ぞくぞくするし、面白かった。 恩田陸は経過を楽しむ作家でオチは期待したらいけないのは重々承知だけど、これ...
久しぶりに買った恩田陸の新刊。 単行本なので分厚いのは重いけど、嬉しい限り。 さすが恩田陸。 引き込む。よくわからないままに物語に引き込まれ、主人公と同じ目線にさせてくれる。 ぞくぞくするし、面白かった。 恩田陸は経過を楽しむ作家でオチは期待したらいけないのは重々承知だけど、これに限っては違うラストでも良かったのではとは思う。 でも、やっぱりこのラストがいいのかなー
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内容紹介 「何かが教室に侵入してきた」。学校で頻発する、集団白昼夢。夢が記録されデータ化される時代、「夢判断」を手がける浩章のもとに、夢の解析依頼が入る。悪夢は現実化するのか? 戦慄と驚愕の幻視サスペンス。 著者について 1964年宮城県生まれ。91年、第三回日本ファンタジーノベ...
内容紹介 「何かが教室に侵入してきた」。学校で頻発する、集団白昼夢。夢が記録されデータ化される時代、「夢判断」を手がける浩章のもとに、夢の解析依頼が入る。悪夢は現実化するのか? 戦慄と驚愕の幻視サスペンス。 著者について 1964年宮城県生まれ。91年、第三回日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞と本屋大賞のW受賞、『ユージニア』で日本推理作家協会賞、『中庭の出来事』で山本周五郎賞。
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