夢違 の商品レビュー
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恩田さんの久々の長編。 装丁の美しさと本の厚みに期待が膨らみます。 内容も恩田さんらしくて面白かったです。 はっきりとしない「何か」に迫る雰囲気が素晴らしい。 最近は短編が多かったので、非常に読み応えがありました。
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「恩田ワールド」と言い切ってしまえばそれまでなんですけど、なんとも釈然としない結末です。おまけに、そこに至るまでの展開があまりにも冗長過ぎてだれます。
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不安をかき立てられる作品。結局謎が全て解明されることはなく(読み込めばわかるのかな。いつか再読しよう。)、最後のシーンにもやもや。あれはあれでいい終わり方だとは思うのだけど、うーん、奥さんの気持ちを考えると辛いな(と、そこはリアルに受け止めてしまう)。個人レベルでは誰も悪くないといえば悪くないし、悪いといえばみんな悪いというのが始末に悪い。 好きな作風で、ぐんぐん読まされるのだけど、消化不良感が残る。
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久し振りに、背中がゾクゾクするような作品を読みました。 夢をデータとして保存し、見ることが出来るようになったという設定のお話しです。 テイストとしては、スティーブン・キングの「霧」と鈴木光司の「リング」をミックスして、さらに現実味を持たせた感じ。 夢がデータとして視ること...
久し振りに、背中がゾクゾクするような作品を読みました。 夢をデータとして保存し、見ることが出来るようになったという設定のお話しです。 テイストとしては、スティーブン・キングの「霧」と鈴木光司の「リング」をミックスして、さらに現実味を持たせた感じ。 夢がデータとして視ることができるという不思議な設定だけど、読んでいるうちに、あり得るかも…と思えてくるから、また不思議です。 そんなSFチックなネタですが、さまざまな神秘を織り交ぜながら話はすすみます。 死んだはずの、予知夢をみる女性。 小学校でおきた集団白昼夢。 子どもたちがみた夢に共通して現れる、三本足の八咫烏。 そして霧とともにおこる集団神隠し… 悪夢を、変えられたらいいのに。 不気味さを演出する点で恩田さんに敵う人はいないと思います。 とくにラストシーン あれをハッピーエンドとして見られるかどうかは、読み手次第ではないでしょうか。 私は後からちょっと怖くなりました。。 不思議な雰囲気にどっぷり浸かりたい人には、特にオススメです。
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夢を映像化するのに成功したという世界で 夢判断をする人が夢に巻き込まれていく話。 夢と現実のハザマはどこなのか? なかなかに面白い話で フィクションにしておくにはもったいない・・・。 実現できたらこの世はどう変わるのだろうか?
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夢を視覚として捉えられるようになった時代の、謎めいた作品。夢を侵食するもの、神隠し、予知夢、と魅力的なキーワードがいっぱいで。じわじわと迫り来るものにはかなりのぞくぞく感がありました。ジャンルでいうならホラーといってもいいかなあ。 預言者としての彼女の悲劇は哀しいなあ。でもこの結...
夢を視覚として捉えられるようになった時代の、謎めいた作品。夢を侵食するもの、神隠し、予知夢、と魅力的なキーワードがいっぱいで。じわじわと迫り来るものにはかなりのぞくぞく感がありました。ジャンルでいうならホラーといってもいいかなあ。 預言者としての彼女の悲劇は哀しいなあ。でもこの結末にもタイトルの意味にも、希望が感じられました。この世界は悪いことばかりではないと信じたいです。 個人的には、奈良のあちこちが登場するのがツボでした。かなり綿密に取材されてますねえ。とってもリアリティがあります。
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いやーはまりました。一気読みです。夢の話題ではFBでも盛り上がったが、私はほぼ毎日夢を見ます。で、夢に助けられることも多いです。今朝見た夢も昨日行かれなかった食事会に参加している夢で、禁酒中なのにちゃっかりワインを飲んでたりしました。そんな夢をテーマにしたホラーです。久々の恩田陸...
いやーはまりました。一気読みです。夢の話題ではFBでも盛り上がったが、私はほぼ毎日夢を見ます。で、夢に助けられることも多いです。今朝見た夢も昨日行かれなかった食事会に参加している夢で、禁酒中なのにちゃっかりワインを飲んでたりしました。そんな夢をテーマにしたホラーです。久々の恩田陸、堪能させていただきました。
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夢を映像として記録し、デジタル化した「夢札」。夢を解析する「夢判断」を職業とする浩章は、亡くなったはずの女の影に悩まされていた。予知夢を見る女、結衣子。俺は幽霊を視ているのだろうか?そんな折、浩章のもとに奇妙な依頼が舞い込む。各地の小学校で頻発する集団白昼夢。狂乱に陥った子供たち...
夢を映像として記録し、デジタル化した「夢札」。夢を解析する「夢判断」を職業とする浩章は、亡くなったはずの女の影に悩まされていた。予知夢を見る女、結衣子。俺は幽霊を視ているのだろうか?そんな折、浩章のもとに奇妙な依頼が舞い込む。各地の小学校で頻発する集団白昼夢。狂乱に陥った子供たちの「夢札」を視た浩章は、そこにある符合を見出す。悪夢を変えることはできるのか。夢の源を追い、奈良・吉野に向かった浩章を待っていたものは―。人は何処まで“視る”ことができるのか?物語の地平を変える、恩田陸の新境地(「BOOK」データベースより) 何もいないと思ってはいるのに、思わず後ろを振り返ってしまいそうになる感じ。 うっすら怖い、恩田さんらしい世界が楽しめる作品。 ただこの夢札を利用して刑事事件を解決できるんじゃないか云々のくだりは、清水玲子さんの『秘密』みたいな話だなぁと思ったりしました。 夢を視覚化して見るシステムも、第9と似てるかな。 思いっきり怖がらせてくれた、夢の中に現れる〈黒いもやもやしたもの〉の正体が、「え・・・それなんだ・・・」と、若干がっかりさせられたのが残念。 あと鳥の足を植えるっていうのはなんの暗喩?? 色んな謎が散りばめられていたけど、全部明らかにされてはいないですよね? 取りこぼしたのはわざとかな? それとも何度も読みこめばわかるのかなぁ。 うーん、どうなんだろ、それも謎。
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恩田さん久々の新作!本屋に行ったらサイン本があったので、意味もなくそっち買ったww 夢を映像として写し取る夢札を判断する夢判断の話。予知夢を見る結衣子の影に悩む浩章。結衣子の影が小学校での集団白昼夢事件にも繋がっていて…。 相変わらずの恩田さんの厚みなんだけど、途中から何か駆け足だったような?ちょっとそこが物足りなくはありました。。 自分の夢の映像かぁ。観返したくなるような夢だったら、映像にとっておきたい気もするな(笑)
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人の夢を映像に残すことを夢札を引くという世界。小学校で謎の集団パニックが各地で起きた。そしてついには一クラス分の神隠しが起きる。事件の場所には数年前の爆発事故で死んだはずの予知能力者が目撃されていた。夢が現実に介入する前に… 夢が現実を浸食するというモチーフでは、過去に筒井康隆...
人の夢を映像に残すことを夢札を引くという世界。小学校で謎の集団パニックが各地で起きた。そしてついには一クラス分の神隠しが起きる。事件の場所には数年前の爆発事故で死んだはずの予知能力者が目撃されていた。夢が現実に介入する前に… 夢が現実を浸食するというモチーフでは、過去に筒井康隆「パプリカ」がそうだった。これは面白かった。オススメ。 しかしながら、恩田陸テイストにすると、なんか妖しい感じをにおわせながら話があまり進まずに、ラストで唐突に終わってしまう気がする。う~む。
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