「社会を変える」を仕事にする の商品レビュー
社会起業家のアイコニックな存在の駒崎さんの本。 事業としてどう病児保育を成立させていくかの苦心の過程がとても参考になった。 ・コップの中の嵐 ・全体を救うイノベーションはつねに多様性から生まれる ・川でおぼれる赤ん坊を救うのと、上流で赤ん坊を投げ込む男を止める 巻末で紹介されてい...
社会起業家のアイコニックな存在の駒崎さんの本。 事業としてどう病児保育を成立させていくかの苦心の過程がとても参考になった。 ・コップの中の嵐 ・全体を救うイノベーションはつねに多様性から生まれる ・川でおぼれる赤ん坊を救うのと、上流で赤ん坊を投げ込む男を止める 巻末で紹介されているその他のソーシャル団体や参考図書も参考になりそう
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印象に残った文章 「僕たちは、それぞれの職場で真面目に働くことだけをいいことにして、社会をよくしていこうというのことについては、国や自治体や〝誰か凄い人〟の仕事だと思っている。」
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ソーシャルビジネスというのに疎いため、知見を広げるために読んでみました。 内容は後述しますが、文章自体が面白くてグイグイ著者の魅力に引き寄せられていき、気付いたら読みおわっていました。とても充実した時間でした。 人として素晴らしい活動をすることを素晴らしいで終わらせないで、NP...
ソーシャルビジネスというのに疎いため、知見を広げるために読んでみました。 内容は後述しますが、文章自体が面白くてグイグイ著者の魅力に引き寄せられていき、気付いたら読みおわっていました。とても充実した時間でした。 人として素晴らしい活動をすることを素晴らしいで終わらせないで、NPOの常識にメスを入れ、そこに「儲ける仕組みを作る=もっと社会に貢献できる」という新しい常識を埋め込むことに成功した好例でしょう。 NPOでの事業展開のエピソードを等身大の姿で語られているので、これから社会起業・ソーシャルベンチャーへ進んでいきたい人を勇気づける一冊になりそうです。 いい部分をなぞるようにして進めていけばかなり参考になりそうですね。 巻末で紹介されている社会起業家たちも調べるといろいろと面白いものが見れそうです。
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会社のメンバーが貸してくれた本。 「病児保育」というテーマからNPO法人を立ち上げ、事業として世の中の問題を解決していこうとする話がとてもワクワクして面白かったし、学びの多い本だった。 【なるほど!そうだよな!と思ったフレーズ】 僕たちはそれぞれの職場で真面目に働くことだけをい...
会社のメンバーが貸してくれた本。 「病児保育」というテーマからNPO法人を立ち上げ、事業として世の中の問題を解決していこうとする話がとてもワクワクして面白かったし、学びの多い本だった。 【なるほど!そうだよな!と思ったフレーズ】 僕たちはそれぞれの職場で真面目に働くことだけをいいこととして、社会をより良くしていこうということについては、国や自治体や「誰か」偉い人の仕事だと思ってる。
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単なるビジネス本とは一線を画する内容で読みやすく文章もうまい。若いのに自分を客観的に見ているようだ。フィクションっぽいノンフィクションか。多少の脚色はあったほうがこういう話は面白くなる。
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「社会を変える」を仕事にする 駒崎弘樹 結論から言うと、自分の持っている問題意識に近いことを書いていた。地域的な人と人の繋がりが失われているなかで、病児保育を任せられるところがどんどんなくなっている。かつては、親が面倒を見られないときは、近所のおばちゃんに預けていた。子供や老人...
「社会を変える」を仕事にする 駒崎弘樹 結論から言うと、自分の持っている問題意識に近いことを書いていた。地域的な人と人の繋がりが失われているなかで、病児保育を任せられるところがどんどんなくなっている。かつては、親が面倒を見られないときは、近所のおばちゃんに預けていた。子供や老人などの社会的な弱者を、みんなでフォローしていた。しかしながら、都市化が進み、個人個人が地縁こというものに無関心になるごとに、子供を預けられるところはなくなり、それが大きな問題となっている。この本は、上記のような問題意識を持った駒崎さんがフローレンスを立ち上げるまで、立ち上げてからのお話や、日本にはない社会起業家とはいかなるものなのかというある種のロールモデルを提示するものだ。文章も、非常にカジュアルで読みやすく、なんとなくあか抜けていなくて良い。 駒崎さんが最初に、自分は人生で何をするかを考えるときの、内省?が面白い。印象的なものに、「むしろ俗物でいい。俗物が社会をよくしたいと考えることはおかしなことか?ばかな。おまえが聖人である必要はまったくない。俗物の行動の結果でも、それが世の中のためになれば、それでいいじゃないか」という心の声がある。まさにその通りだと思う。昔から思っているが、電車で高齢者が立っている場合に、①「心からのやさしさで譲る」②「隣のかわいい女の子に良い印象を与えたいから譲る」③「異性を意識して善を行うのは仮言命法的であり、イマニュエル・カントに言う定言命法のレベルに私は達していない、故に、真の善ではなく、譲らない」であれば、確かに①が一番良いが、②と③だったら明らかに②の方が高齢者にとってもプラスであり、高齢者という他者を幸せにできたことは社会にとって微力ながらプラスの行動ができているということである。「むしろ俗物でよい」「俗物の行動の結果でも、それが世の中の為になればそれでよい」のである。一人の女の子に振り向いてほしくて、世界最大級のSNSプラットフォームを作った人間もいる。俗物でよい。最悪なのは行動しないことだ。駒崎さんは俗物であることを自認しながら、開き直って社会をよくしたいと叫ぶ。カッコよい。 もう一つ、印象的だったのは、社会起業家というあり方へのこだわりである。道徳的な事業、公共的な事業を行うにあたり、重要なことはそれが崇高な理念をもっていること以上に、持続可能であるということである。仮に、ボランティア的なものであっても、しっかりマネタイズして持続可能なものでなければならないという考えが、実は日本には薄いのではないかと思う。日本では、儲けてなんぼのこてこてキャピタリズムか、もうからなくてよいから社会をよくしたい貧乏ボランティアの2択しかないように思えていた。(すくなくとも自分の周りでは)そんななかで、アメリカのNPOにはCEOがおり、マーケティングディレクターもいるという社会起業家集団の在り方を、しっかり日本に提示して、自分自身、実行している点はとてもすごいと思うし、それに至るまでの様々な障壁を乗り越えた話もこの本の醍醐味だ。 その中で、病児保育事業をマネタイズする際に、駒崎さんが行きついたのが、保険共済モデルだった。病児保育は、通常のベビーシッターと異なり、社員の教育コストを下げつと医療事故という最悪の結果で返ってくる。その為、一回につきいくらもらうというモデルでは、どうしてもコストの上乗せ分がかかってしまい、高価にならざるを得ないし、インフルエンザの流行など需要の季節変動が大きいのも、事業者にとっては死活問題であった。そういった問題の中で、駒崎さんが採用したのが、定額制で困った時のみ使えるサブスク型の保険共済モデルである。保険は、万一の事態が起こった時の為に、お金をかけ続ける。そして、本当に困った事態になったときには、自分がかけた何倍ものコストを負担してくれる。普段は必要ではないが、困った時には確実に必要とされる仕組みである。そういったモデルを導入することで、事業者も季節変動による収益のバラつきを平準化できるし、その分価格も抑えられる。保険会社の人間なので、保険というビジネスモデルについて視野が狭くなっていたが、抽象化すると事業者は季節変動リスクを平準化し、サービス利用者は必要な時に賭けたコストの何倍も返ってくるWINWINの優れた仕組みである。最近話題のサブスクモデルというものも、実は太古の昔から採用していたというのである。であれば、サブスクモデルで肝要とされるカスタマーとの長期的な関係性の構築の手法は、保険にも逆輸入できるということでもある。NPOの話から脱線したが、様々な気づきを与えてくれる本であった。
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いつか社会の役に立つ仕事がしたいと考えていた私にとって、励まされると同時に自分の行動力の無さを反省させられる本だった。 クラスメイトがいい学校いい会社に入ることを目指しているのに対し違和感を感じていた駒崎氏は、社会起業家として病児保育の拡大を目指す。 しかし商店街の空き店舗を...
いつか社会の役に立つ仕事がしたいと考えていた私にとって、励まされると同時に自分の行動力の無さを反省させられる本だった。 クラスメイトがいい学校いい会社に入ることを目指しているのに対し違和感を感じていた駒崎氏は、社会起業家として病児保育の拡大を目指す。 しかし商店街の空き店舗を活用した保育所が区長の反対で実現できなかったり、出資を受けていた企業に手の平を返されたりと苦難が続いた。 全体的に、社会起業家になるためのノウハウ本というより、駒崎氏の成長物語として私小説的な面白さがあった。 そして必要とあれば商店街の親父でも小児科医でも役人でも副知事でも、すぐに会いにいくフットワークの軽さに感心した。アイデアを思いついてから実行に移すまでが私に比べて圧倒的に早い。 ちょっと前までNPOといってもなんだかわからない胡散臭いものだったのが、駒崎氏らの努力によって社会にとってなくてはならないものになりつつある。先駆者達に敬意を表するとともに多くを学んで後に続きたい。
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病児保育という社会問題の解決に向けて、行政に訴えるのではなく自分がNPOとして仕事として取り組んでいく。ノウハウを行政にパクられても、それが社会のためになるのならよしとする。自分にもできることがある。何かしたいと思うことができた。うつ病になり、過労死する人を減らしたい。社会問題の...
病児保育という社会問題の解決に向けて、行政に訴えるのではなく自分がNPOとして仕事として取り組んでいく。ノウハウを行政にパクられても、それが社会のためになるのならよしとする。自分にもできることがある。何かしたいと思うことができた。うつ病になり、過労死する人を減らしたい。社会問題の解決に、自分は何ができるだろうか。
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主婦、学生、行政、医師、商店街…色んな人を巻き込む様子は力強い。そこかしこに滲み出る行政への批判は、ひと事と思わずにいなければ(私も批判精神ばかりみがかれて、建設的なことばが出てこない人になっている気がする)。 読みやすい反面、ファンディングやマネジメント的な話は割愛されているの...
主婦、学生、行政、医師、商店街…色んな人を巻き込む様子は力強い。そこかしこに滲み出る行政への批判は、ひと事と思わずにいなければ(私も批判精神ばかりみがかれて、建設的なことばが出てこない人になっている気がする)。 読みやすい反面、ファンディングやマネジメント的な話は割愛されているので、「ベンチャーってどうやるんだろう」という疑問には具体的には答えてくれない。あと、駒崎弘樹氏の人物像は、ツイッターから受ける印象とはだいぶ違う…
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言葉が認識を生んで、認識がアクションを生み、アクションが変化を生む。(石川治江さんの言葉) 起業から約10年、医療的ケア児がメディアで取り上げられるようになり、時代が変わってきたと痛感します。
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