怪物はささやく の商品レビュー
最初から最後までとにかく苦しい本。切ない。 醜いところも、許しがたい考えも全部含めて自分、それをごまかすから結局余計つらくなるんだ、というようなことを考えさせられた。認めたくない自分や現実と向き合うのてすごくしんどいことだからこそ、この本を読んでて苦しくなるのかな。いろんな意味で...
最初から最後までとにかく苦しい本。切ない。 醜いところも、許しがたい考えも全部含めて自分、それをごまかすから結局余計つらくなるんだ、というようなことを考えさせられた。認めたくない自分や現実と向き合うのてすごくしんどいことだからこそ、この本を読んでて苦しくなるのかな。いろんな意味でいろいろと考えさせられる本。
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母親と2人暮らしの少年の家には、イチイの木がある。 突如としてその木が語りかけてきた事により 少年の世界は妙な状態に。 H24の課題図書、らしいです。 母親は倒れたり入院したり、を繰り返している模様。 そしてそれが周囲に知れ渡っている事。 知れ渡ったのは、友人が喋ってしまったた...
母親と2人暮らしの少年の家には、イチイの木がある。 突如としてその木が語りかけてきた事により 少年の世界は妙な状態に。 H24の課題図書、らしいです。 母親は倒れたり入院したり、を繰り返している模様。 そしてそれが周囲に知れ渡っている事。 知れ渡ったのは、友人が喋ってしまったため。 イチイの木はばけものではなく、少年の心の奥…にあるもの? 通常誰しも持っているもの。 それについて、素直に向かい合え、という事なのか。 言えば現実になるから、とそこから目をそらしている事は 人間多々あるかと思われますが、この年で向き合わねばならないのも それはそれで…辛いです。 木が語ってくれる内容は、物語、と表して、どこにでもある 救いもなければ大どんでん返しもない話。 違う話が読めて、それはそれで面白かったですが どんな話だろうと思っていた分、ちょっとがっくり、でした。
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病に侵され死の淵に立っている母とともに暮らす少年のお話です。 じりじりと恐怖に追い詰められていく少年の心理描写が とてもよく書かれています。 読んでいるときよりも、読んだ後にじわ~っときます。 中学生の課題図書とのことですが、テーマが重いので 「しっかり読み込める子限定」と言...
病に侵され死の淵に立っている母とともに暮らす少年のお話です。 じりじりと恐怖に追い詰められていく少年の心理描写が とてもよく書かれています。 読んでいるときよりも、読んだ後にじわ~っときます。 中学生の課題図書とのことですが、テーマが重いので 「しっかり読み込める子限定」と言った感があります。 生徒にほいほいっと勧められる軽さはありません。
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生きること、死ぬことは、当たり前なのに、辛い! もうわかっているけど信じたくないこと、でもほんとは知っていること、それに対する恐怖、矛盾する気持ちの全てが怪物で、自分。 人間だからしかたないよ、とは言えなかったし、言いたくなかったんだね。 愛しているけど辛い、とか、当たり前なんだ...
生きること、死ぬことは、当たり前なのに、辛い! もうわかっているけど信じたくないこと、でもほんとは知っていること、それに対する恐怖、矛盾する気持ちの全てが怪物で、自分。 人間だからしかたないよ、とは言えなかったし、言いたくなかったんだね。 愛しているけど辛い、とか、当たり前なんだよね。超人にはなれない。人だから。 受けとめることはできるかもしれない。そうやって歴史は続いてきたから。 愛があるだけ悲しみがあって、でもそれを手放したら幸せでいられるかといってもそうではない。 ことさらに悲しみだけ見つめなくてもよい。共に死ぬまで生きよう。
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課題図書なんだ! これを課題図書にするなんて、勇気だな、というか、課題図書もずいぶん進歩したな、というか。 最後までずっとしんどいけれど、なんというか、醜いしんどさではなくて、しんどいから皆見ないようにしている部分かな、と思う。 ラストは私はOKです。
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夜中、決まった時間になるとコナーの夢の中に、裏庭に植わっているイチイの木が怪人になって現れるようになります。木の怪人は、コナーの悩みに答えるように3つの話しを始める。でも、その話しは、コナーには自分とはまったくかけ離れた話しのようで、苛立ちが増していくのです。 重い病気になって...
夜中、決まった時間になるとコナーの夢の中に、裏庭に植わっているイチイの木が怪人になって現れるようになります。木の怪人は、コナーの悩みに答えるように3つの話しを始める。でも、その話しは、コナーには自分とはまったくかけ離れた話しのようで、苛立ちが増していくのです。 重い病気になってしまったお母さんは、治療の効果が出ず入院してしまいます。そんなお母さんがいることで、友達もかさぶたをさわるような態度をとります。さらに、苦手なおばあさんと暮らさなくてはならなくなり、コナーの心の中の嵐は抑えがきかないほど吹き荒れるようになってしまいます。 一人で苦しみを抱えるコナーに木の怪人の3つの話しはどのように届くのでしょうか・・ そして、コナーは4つめの話しをできるのでしょうか・・
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父はおらず、母が重い病気になりクラスメイトからもそのせいで距離を置かれている主人公。 あるひ部屋から見えるイチイの木の化けものがやってきて、自分が4つ話をした後におまえの話をしろと言ってくる・・・。
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若い時は一度しかないって言うわよね。 でも、その一度が長すぎると思わない? 長すぎて、とても耐えられそうにない。 ――ヒラリー・マンテル『愛をめぐる実験』 冒頭の引用文、そのままにその一度が長くて、とても辛い。 若い時は大抵そうだ。 コナーが罰してほしいと思っている真実は、 本人が思う程、罪深くはないが、母親に対して そんな感情を抱く自分が許せなかったのでは ないだろうか。 だから罰してほしい、罰を受けることで少しでも 楽になりたかった。 物語はハッピーエンドでは終わらない。 でも悪夢からは解放される、前へ進む事が出来る。 イチイの木は物語を聞かせることで、彼を悪夢 から救い出したのだ。 人間は勧善懲悪では生きていけない生き物だ。
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2012年六月27日平成24年に読み終わった はじめはちょっと難しいホラー児童書だと思ったが、とんでもない 辛い本だった 人間は良い悪いなんて、区切りは無いのだ そうゆう者でいいんだと思う
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病気と闘う母さんと二人暮らしの13歳の少年コナー。学校では優等生のハリーととりまきに目を付けられ、陰でいじめられている。 毎日のように見る恐ろしい夢、しかしそれとは別に夢とも現実ともつかない出来事がコナーに起こっていく。 全体の文章量は少なめ。絵本のような印象も受ける。とはいえ、...
病気と闘う母さんと二人暮らしの13歳の少年コナー。学校では優等生のハリーととりまきに目を付けられ、陰でいじめられている。 毎日のように見る恐ろしい夢、しかしそれとは別に夢とも現実ともつかない出来事がコナーに起こっていく。 全体の文章量は少なめ。絵本のような印象も受ける。とはいえ、影絵のような挿絵なので、読み手が物語のイメージを自由に作ることの邪魔にはならない。 おばあちゃんに対する怒りは、「折り合いをつける」ことのできない時期のイライラもあるか。いじめっ子のはずのハリーが一番コナーを理解しているのではないかと感じた。 読み手の子どもがイチイの木を知らないと、いまひとつ魅力が感じられない可能性はある。
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