怪物はささやく の商品レビュー
両親が離婚して母親と二人暮らしの少年・コナー。父親は、再婚して米国に住んでいる。母は、病気(癌?)で闘病中。いろいろな治療を受けるが、そのたびに体調が悪くなり、近くに住む祖母が手伝いにやってくる。コナーは祖母とうまくやっていけない。 学校でも病気で苦しむ母親のいるかわいそうな少...
両親が離婚して母親と二人暮らしの少年・コナー。父親は、再婚して米国に住んでいる。母は、病気(癌?)で闘病中。いろいろな治療を受けるが、そのたびに体調が悪くなり、近くに住む祖母が手伝いにやってくる。コナーは祖母とうまくやっていけない。 学校でも病気で苦しむ母親のいるかわいそうな少年と見られ、教師たちからは特別な配慮をされ、クラスメイト達からは完全に孤立し、いじめの対象にもなっている。 そんなコナーは、イチイの木の巨人の訪問を受ける。その怪物が4つの物語をし、そのあとコナーがその続きの話をしろと言う。 悪夢のような怪物の登場、母親の闘病、学校でのいじめ、祖母や父親との葛藤…。 怪物の物語のなかから、自分の心の中の矛盾や恐怖、死との対峙を受け入れていくコナーを描く。 イラストとともに迫ってくる怪物の圧迫感。サイコスリラーかファンタジーものかと思わせる導入でありながら、死と向き合う少年の心理を深く印象的につづっている。
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コナーの罰を求める気持ちの辛さ、大事な人を失いつつある状況の行き詰まった感じが怪物との出会いで乱暴ながらも癒されていく様子が圧巻。
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主人公の叫びに、ココロが呼応して泣きました。 本を読んでて声あげて泣いたの、ひさしぶり。 離すの、こわくてたまんないのに。 離したくないっ。と思ってるのに。 おしつぶされそうになって、じぶんから離してしまった手。 のみこまれる、じぶんの内なる暗闇に。炎に。 ……。 むむぅ。 わ...
主人公の叫びに、ココロが呼応して泣きました。 本を読んでて声あげて泣いたの、ひさしぶり。 離すの、こわくてたまんないのに。 離したくないっ。と思ってるのに。 おしつぶされそうになって、じぶんから離してしまった手。 のみこまれる、じぶんの内なる暗闇に。炎に。 ……。 むむぅ。 わたしのなかの怪物が、この本をひきよせたのだろうか……。
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