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ザ・ラストバンカー の商品レビュー

3.9

102件のお客様レビュー

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2012/01/15

橿原出身なんですね。「スピードとは他のどんな付加価値よりも高い付加価値だ」「合理性と現実の間で悶々としながら」「決断を神ではないただの人間の集団がしなければならない」すごいな、感動した。73歳のおじいちゃんなのに迫力が!!

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2014/03/21

西川善文元頭取の自伝。イトマン事件、安宅産業問題、住銀事件や郵政問題等、非常に分かり易かった。それらの事件や問題、そしてバブル時代と銀行から見た不良債権問題を勉強するには非常に良いと思う、どこの書店でも分かるところに置いてあり気になっていたが、非常に良かった。

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2012/01/10

読み終わった後、何か筆者の中にある強いストレスを想像してしまったが、それ以上に、難局に負けずにぶつかっていった筆者の強さを感じた。 銀行という異業種の世界が興味深かった。後書きの、合理性と現実の 間で悶々と決断を下すという仕事の表現が、リアルで印象にのこった。

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2012/05/11

銀行って何をしてるんだろう。てやつのおおよその答えが詰まってた。それがこの本で学んだことの一番のこと。但し、これがしりたかったわけではない。 銀行ってわからんかったの。 金貸すのに何がそんなに大変なの?と。 最近、破綻する会社、例えば東電もそうだけど、その会社の再生に、なぜ銀行...

銀行って何をしてるんだろう。てやつのおおよその答えが詰まってた。それがこの本で学んだことの一番のこと。但し、これがしりたかったわけではない。 銀行ってわからんかったの。 金貸すのに何がそんなに大変なの?と。 最近、破綻する会社、例えば東電もそうだけど、その会社の再生に、なぜ銀行の人が指揮をとるのか、わかる。 一方で、なんでこの人が偉くなったのかはわからなかったなー。そこが知りたかったのでむしろ。残念。 会社の役員レベルの人がどんな感じの人なのか、ってのは会社に入ってわかるようにはなったから、その点に関しては新しい発見はなかったかな。

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2012/01/04

◎良書 ○バンカーにとって困難な時代にトップを務めた西川氏の回想録。経営者としての考え方・姿勢を要所要所に散りばめており、経営者ならずとも非常に参考になる。下手なビジネス書よりもよっぽど勉強になる。文章も平易でサクサク読め、伝えたいことは様々な実体験の中から繰り返し出てくる。やは...

◎良書 ○バンカーにとって困難な時代にトップを務めた西川氏の回想録。経営者としての考え方・姿勢を要所要所に散りばめており、経営者ならずとも非常に参考になる。下手なビジネス書よりもよっぽど勉強になる。文章も平易でサクサク読め、伝えたいことは様々な実体験の中から繰り返し出てくる。やはり人物にはそれぞれの「哲学」があるのだと感じさせられた。 ・住友銀行調査部の部下の育て方は伝統的に従弟制度をとっていた。調査先にお供をして見聞き方法を実地に学ぶ。そして帰社後に聞き取り内容をまとめる時に、君はどういう見方をしたかと聞かれる。私なりの見方や考えを示すと、先輩はその一つ一つにコメントをくれる。教科書では学べない口移しの勉強だ。 ・レポートについて、問題なのはレポートを書くのが早いか遅いかではない。また優等生的なバランスの良さを求められているのでもない。最も大切なのは、『明快な結論』である。 結論を明快にせず無難なレポートをまとめる優等生は、その後見事なくらい出世していない。 ・頭取就任時の原稿『スピードとは他のどんな付加価値よりも高い付加価値だ』『青信号、ゆっくり渡れば赤になる』まさに言い得て妙。 ・意思決定の階層を削減し、本部から現場への権限委譲を徹底的に行う。 ・「決断を下すに当たって、八〇パーセントの検討で踏み出す勇気をもってほしい」。「減点主義の人事を廃していく。何も行動を起こさない者こそ、私は責任を問う」。 ・「経営は、失敗を全体として一定範囲内に納める技術ともいえる。完璧主義、満点主義からは何も生み出せない」。 ・「我々の最大の競争相手は、他行でも外国金融機関でもない。それは、『時代の変化』だ。その中で変化し続ける顧客のニーズやウオンツとの競争だと思う。真正面から取り組み、そしてそれを先取りする形で対応しなければならない。変化とは、『変化に合わせて自分を変える』。自らの革新が常に求められている。過去の成功体験にこだわっていては対応できない。新風への期待にまだどこも答えていない」。 ・百日作戦「収益性の悪い事業を固まりごと捨ててしまうことができないか、あるいは、ビジネスの方法を完全に変えてしまうことができないかといった観点からの検討が必要なのであり、改革と申しますのは思い切って捨てることであり、やり方を変えることであります」。 ・トップはどのような考え方と取り組みが必要かを示すのが役割。 また、自分が火の粉をかぶってでも、やるべきことを先送りせず、率先垂範、先頭にたってやる。それがリーダーシップの要諦。 ・「決して、現状に甘んじてはいけない。現状維持は沈むことである。チャレンジして失敗すると今後の人事評価が下がるのではないか、と心配する人が多いと思うが、それはしないと約束する。私はむしろ『不作為の罪』を問いたい」。 ・軋轢のない組織改革、一振りすれば完璧になる「民営化の素」などはないのであり、批判を受けながらやっていくのは普通の状態でもある。 ・リーダーシップとは、直面する難題から逃げないことである。

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2012/01/04
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著者が住友銀行に入行して、SMBC頭取を経て日本郵政の社長となり、最終的に退役するまでの回顧録。安宅産業の経営破綻、イトマン事件、住専の問題など金融史の中でも有名な事件の裏側が描かれていたり、メガバンクが出来るまでの経緯なんかも語られていて、へーそうなんだーという内容が多かった。金融関係の方(特に若い方)は、一読の価値はあるかも。

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2013/09/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

元住友銀行頭取〜日本郵政初代総裁による自伝。 独特の住銀文化、磯田天皇、安宅産業問題点、イトマン事件、郵政民営化につき、ぶっちゃけながら語っている。さすが、元頭取だけあって、文章は洗練されており読みやすい。 但し、書けないコトもイロイロあるんだろうね。 この人は、エリート街道まっしぐら、の印象があったが、以外に苦労人だ。 特に、 鳩山邦夫元総務相とのバトルが面白い。かんぽの宿売却問題を含め、現職時に言えなかったことが、漸く言えた、ってことだろう。筆者もスッキリしたんではなかろうか。

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2012/01/02

安宅産業~イトマンの処理。郵政民営化まで日本の金融史を理解できるリアルな内容。著者の仕事人生は凄い。そして郵政は酷過ぎる。

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2011/12/31

「リーダーシップとは直面する課題から逃げない事である。リーダーが逃げないから部下も逃げず、前のめりで戦う。トップのスピードと力強さが必要」著者の『おわりに』の言葉を実践するに至った大正区支店の営業修行時代、調査部での徒弟制度による教育が重要な役割を果たしている。特に、著者が弟子時...

「リーダーシップとは直面する課題から逃げない事である。リーダーが逃げないから部下も逃げず、前のめりで戦う。トップのスピードと力強さが必要」著者の『おわりに』の言葉を実践するに至った大正区支店の営業修行時代、調査部での徒弟制度による教育が重要な役割を果たしている。特に、著者が弟子時代、弟子を取ってからも実地調査に基づき経営者の資質や経営のやり方を調べ、明確な結論を出し続ける点が良い。 郵政に対しては経営者として優れた経営基盤を活用して現代社会に合わせた事業体へと変革を推進した。良識のないマスコミに潰されたのは残念で仕方がない。 --- 磯田頭取の方針 ①実践を重んじる行風の確立、②本支店一体となった営業体制の強化、③溌剌とした職場作り ①は「実践を重視するということは、結果のみならず、そのプロセスと努力をも十分に評価すること。向こう傷を恐れず、進取の気概と責任感にみちた実行の積み重ねにより、実践を重んずる行風を定着させる」 西川頭取の方針 収益性の悪い事業を固まりごと捨ててしまうことはできないか、あるいは、ビジネスの方法を完全に変えてしまうことができないかといった観点からの検討が必要なのである。改革というのは思い切って捨てることであり、やり方をを変えることである」 時代背景(銀行とお客様の関係の変化): 間接金融から直接金融ヘ 1960年代 企業の資金需要が旺盛で資金不足, 1971年 ニクソンショックによる過剰流動性と資金余り

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2012/01/02

西川氏というと「冷徹な経営者」というイメージがあったが、本書を読み、調査部時代に鍛えられ上げた現場調査力、ロジカルな思考力、ハードな交渉に対峙できる胆力、不良債権処理を進めるために赤字決算を断行する等の判断力/リーダーシップをあわせもつ、希有な経営者であるという認識を新たにした。...

西川氏というと「冷徹な経営者」というイメージがあったが、本書を読み、調査部時代に鍛えられ上げた現場調査力、ロジカルな思考力、ハードな交渉に対峙できる胆力、不良債権処理を進めるために赤字決算を断行する等の判断力/リーダーシップをあわせもつ、希有な経営者であるという認識を新たにした。 また本書で触れられている安宅産業事件については、私は名前しか聞いたことがなかったが、当時の関係者間でのやりとり、問題資産を予め定められていた損失の範囲内で処理した経緯等、関わった本人だからしか書けない非常に興味深い内容となっている。

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