終りなき夜に生れつく の商品レビュー
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最初から最後までまさに信用できない語り手である。日記のように淡々としており、気味悪さと平和な日常感が並行しており、ずっと晴れない靄の中を過ごしているように続く。最後はある意味どんどん小説の色が鮮やかになり、衝撃が待っている。この手法や展開を他のクリスティーで読んだことはあるがこの小説のスピード感はピカイチだ。ポワロもマープルも登場しないのに。こちらを星5でお勧めしたいが、個人的にはある程度過去にクリスティーを読んだことがある人にぜひ読んでもらい、スピード感を味わって欲しい。
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ページのほとんどは所々不穏な雰囲気が漂う身分違いのラブストーリーで、終盤でミステリーに変わり、真相が明かされると「うわーそういうことかーよく出来たミステリーだなあ」となるんだけど、さらに結末まで読むと、これはラブストーリーとかミステリーとかのジャンルに収まる作品じゃなく人間誰しも少なからず持つであろうひとつの感情を深いところまで突き詰めた作品なのだと感じた。 事件の起こらない前半部分は、展開自体がモテない男の都合良すぎる妄想を覗き込んでいるようなこっ恥ずかしさがあり、正直「なんでこれ読んでるんだっけ?」と我に帰る瞬間もあったが、語り口の上手さで退屈はせずスラスラ読めた。 事件が起きてからは文字通りページをめくる手が止まらない面白さ。 それでも読み終わってみると全編通して無駄なところなど少しもなかったように思えるのだからやはりクリスティはすごい。 まあそれはクリスティ作品毎度のことなんだけど。
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ずっと手にしようとしていたものが、寒々しくて無価値なものであったと理解し始めた瞬間。そこにゾッとする。ある瞬間をきっかけに、少しずつ自分の中の歪んだ欲望が大きくなっていく過程は、誰にでも起こりうるのではないかと思うと、それも怖い。エリーとの穏やかな日々を自分の手で壊さずにはいられなかったのは、「終わりなき夜に生まれついた人間」の性なのでしょうか。 読み返していると、マイクは無意識に、エリーのことをかなり愛していたと感じた。グレタという存在と計画実行のための歪んだ欲に覆われて、穏やかな幸せに自ら蓋をした。全て終わってから、その構図をマイク自ら理解した。後悔というよりも、冷静な理解に近いのかな。マイクがまだそんなに深く面食らってない感じが逆に怖い。 エリーは最初から気づいていたのか、途中から気づいたのか。どちらにしても。
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読み終わって初めて題名が理解できるような気が。95%は、淡々とした日記を読んでいるような感覚。ただ、なんか裏がある雰囲気は感じる…みたいな本だった。
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題名がとても意味深で印象的。 終わりなき夜に生まれついたのは誰なのか? 誰にだってチャンスは訪れる。 それに気づけるかどうか、そしてどうするかの差はとても大きい。
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最初から最後までマイクがクズで苦笑。 エリーと結婚しようと話を進めているところでは、でかい夢だけ語ってフラフラしてる男はやめときなさいエリー!って思ってたけど、予想以上にやばい男だった。グレタと何か接点ありそうだなとは勘付いた。 最後グレタよりエリーのことを思い返してたのは、グレタに対しては性愛だったけどエリーには本物の愛情を抱いていたからかなぁ。 なんにせよ、マイクは道を間違えたね。切ないね。
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タイトルがとても美しい。 原題のEndless Nightを直訳するのではなく 元の、詩“Some are born to sweet delight,Some are born to Endless night.”から取った意味を 尊重して訳されているのが素敵だと思う。 違和感がずっとあって、普通こんなケチがついたら どんなに気に入ってもその場所に住みたくないだろうに 固執してしまうところまで含めて『呪い』なのかな と思いながら読んでいたが 怖いのはそこではなかった。 オチが想像できたというレビューも見かけた。 現代でこそ珍しくないカラクリかもしれないが これを1967年に執筆したというのは凄いのでは。 丘などの場所設定も妖しく美しく破滅的だった。
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映画『タイタニック』のようなベタなロマンスの中に、『レベッカ』とか『ずっとお城で暮らしてる』みたいな危うさがずっと同居していた。あの存在はずっと異質なものとして描かれていたので、悪い予感はしていた。終盤まで読むとああやっぱり…アレとアレじゃん。 アレとは方向性は完全に違うし、もはや謎解きなどの領域を超えた純文学のような読み心地で、○欲に支配された者が甘やかな喜びを捨て去り、終りなき夜へと向かうラストは確かに強い余韻を残しました。いいタイトルですね。
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凄い凄いと聞いていたのである程度展開が裏切られることとか、色々想像しながら読んでいて、その想像が全く外れていたわけでもなかったのに、やっぱりラストというか展開には衝撃を受けた 多分もう一回初めから読めばまた露骨に伏線が見えてくるんだろう 結末含めて良かった
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甘やかな喜びに生れつく人もいれば、終りなき夜に生れつく人もいるっていう話。 クリスティーが自分のベストにも選んだ作品。 やっぱり古典として擦り倒されてるオチや事件が起きるまでの前フリの長さは、新しい良質なミステリー作品と比べると驚きはないし古さを感じてしまう。 でも、逆に言うとミステリーというジャンルで1967年の発表作品が、今もまだ飽きずに読めて面白いと思わせてくれるのは凄い。
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