これはペンです の商品レビュー
2話がそれぞれ大きな科学的な空想に貫かれている。はじめの話は,文字の並びを生成するシステムとしての叔父の正体を探る大学生の女の子が綴る形である。言葉の曖昧さというのを様々な形で言い表そうとした作品だろうと想像できる。2話目は,異常な記憶力を持つ「父」についての話である。シンボルの...
2話がそれぞれ大きな科学的な空想に貫かれている。はじめの話は,文字の並びを生成するシステムとしての叔父の正体を探る大学生の女の子が綴る形である。言葉の曖昧さというのを様々な形で言い表そうとした作品だろうと想像できる。2話目は,異常な記憶力を持つ「父」についての話である。シンボルの記憶に以上特科した人間の話であると読める。彼には時間という概念が存在しなかった。劣化しない記憶というのは,過去も現在も区別しない。
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叔父は文字です。文字通り・・・。 円城さんの人を食ったような小説は言葉や物語についてとても考えさせられます。 それだけじゃなくとてもおもしろい。
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日常生活の中で流れて行ってしまうはずのもの、不思議な事や違和感のある事、当たり前すぎて見落としてしまうものを、一つ一つ拾い上げて、埃を払い、少し眺めて、棚に飾っていくみたいなお話だと思った。読みながらそんな感覚になった。 学問的な表現もあって面白かった。読みながら、ああこの表現の...
日常生活の中で流れて行ってしまうはずのもの、不思議な事や違和感のある事、当たり前すぎて見落としてしまうものを、一つ一つ拾い上げて、埃を払い、少し眺めて、棚に飾っていくみたいなお話だと思った。読みながらそんな感覚になった。 学問的な表現もあって面白かった。読みながら、ああこの表現のベースはあの概念だな、とかあの現象の事を言っているんだな、という風に、色んな分野の色んな考えを引っ張り出してきて、多角的に表現している。幅広い教養がないと本当に深く理解できないんだろうなと思った。 そして何より、言葉のリズム感覚がとても優れている人が書いた文書だと感じた。これほど意味が分からないのにスラスラ読める文章も珍しい。言葉のリズムが気持ちよかった。きっと言葉組みから漢字とかなのバランスから、全部計算され尽くしているんだろうなと思う。 とても難しくて気持ち良くて美しくて素敵な本だった。
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うーん難しい、非常に難しい。ただ、まるで英文の言葉を辞書で調べながら読むみたいに、この(主観的には)難解な文章の意味をいちいち理解しながらページをめくっていくっていうのは、いまいち違うと思いました。たとえば音楽のように、一度聴いたら歌詞を覚えるなんてとても無理だけど、何回も流れる...
うーん難しい、非常に難しい。ただ、まるで英文の言葉を辞書で調べながら読むみたいに、この(主観的には)難解な文章の意味をいちいち理解しながらページをめくっていくっていうのは、いまいち違うと思いました。たとえば音楽のように、一度聴いたら歌詞を覚えるなんてとても無理だけど、何回も流れるように読むことによって、自然に頭に入ってくるんじゃないかな、という願望……。結論。図書館では借りるな。買いましょう。
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とにかく色々な方法で手紙を書いて送ってくる叔父と姪の話。 とにかく色々と面倒くさい、理解するのが面倒くさい、どこが面白いの?と思ってしまいそうになるけど、そこそこおもしろいと思ってしまった。時間をかけて読んだほうが良い。
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星いくつにするか迷っている これを読んで 円城塔好きに拍車がかかった 図書館で借りてきたけど 購入を検討する 表題作ともう1篇入ってて そのもう1篇のラストがちゅんっとする なんだこの壮大なラブストーリーは・・・と ちょっとあっけにとられるほどだった とにかくおもしろい でも...
星いくつにするか迷っている これを読んで 円城塔好きに拍車がかかった 図書館で借りてきたけど 購入を検討する 表題作ともう1篇入ってて そのもう1篇のラストがちゅんっとする なんだこの壮大なラブストーリーは・・・と ちょっとあっけにとられるほどだった とにかくおもしろい でもちょっとアタマ悪いので 世界観を把握できてないような気もする できることなら 円城塔自身になって この話をのぞきたい こうしてレビューならぬただの感想を書いてみて じわじわきた もう1度読みたい 星はやっぱり5つにする
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難解。 昔級友に「意味を問うこと自体がナンセンスなんだよ」と言われたことがあるが、その言葉を思い出させる。 『良い夜を持っている』の方が、まだ解り易かった。楽しめる、には程遠い理解だけど。
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うーん、難しい!(笑) 円城塔は初挑戦でした。 全体の筋はとても好きです。ただ理解するのが難しい。 ただ雰囲気が好きです。よく分からないので短いのに読むのに時間がかかる!
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ライブ感のある読書を楽しめた。読むのが楽しくて仕方がなかった。本当に頭の良い人の、回転の良い人の文章なんだなと思った。難しそうながらも読み易い。読後感も良かった。
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書くということや読むということについて、とても刺激的で本質に迫ったことが書いてあるということは端々から感じ取れるのだが、ほとんど理解できなかった。残念。
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