これはペンです の商品レビュー
世代と世代の接点を、あらゆる意味と無意味で厳選された言葉で丁寧に繋いでいる物語が二編。内容を理解しようとするとひどく労力がいるが、そうしなくてもほどほどに書き込まれた情感が気持ちいい。 今までの作品が「個」の世界、単一のネットワークで完結する世界だった感があり、その点では今作はち...
世代と世代の接点を、あらゆる意味と無意味で厳選された言葉で丁寧に繋いでいる物語が二編。内容を理解しようとするとひどく労力がいるが、そうしなくてもほどほどに書き込まれた情感が気持ちいい。 今までの作品が「個」の世界、単一のネットワークで完結する世界だった感があり、その点では今作はちょっと新しい感覚。作中にもあるが「ネットワークの臨界」を越えたところに構築された世界なのかもしれない。個人が空想するネットワークが相互に接触したり、接触したようなふりをしながら矛盾や黙殺を生んで、一層面白いことになっている。
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書くこととは、読むこととは、一体なに?という疑問に迫る二編の物語。 今まで読んだ円城氏の作品の中では、一番わかりやすい切り口だったように思う。 この人の考える「物語とは、」「ことばとは、」というものの答えがいつか出るかも知れないのなら、それを目撃してみたい。そんな風に漠然と読みな...
書くこととは、読むこととは、一体なに?という疑問に迫る二編の物語。 今まで読んだ円城氏の作品の中では、一番わかりやすい切り口だったように思う。 この人の考える「物語とは、」「ことばとは、」というものの答えがいつか出るかも知れないのなら、それを目撃してみたい。そんな風に漠然と読みながら思ったりした。
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