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傍聞き の商品レビュー

3.5

432件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    133

  3. 3つ

    176

  4. 2つ

    31

  5. 1つ

    7

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2012/06/29

腰巻が凄い!『この20年で最高の傑作!仕掛けと感動の珠玉短編を堪能せよ』。^^確かに、非常に短編らしい短編。最初の一行目から無駄なく話が進み、我々は作者の意図通り騙されて、お約束通り綺麗に落ちる。但、ミステリとあるが、どちらかと言うとO・ヘンリー型の人情噺の様な読後感だった。やや...

腰巻が凄い!『この20年で最高の傑作!仕掛けと感動の珠玉短編を堪能せよ』。^^確かに、非常に短編らしい短編。最初の一行目から無駄なく話が進み、我々は作者の意図通り騙されて、お約束通り綺麗に落ちる。但、ミステリとあるが、どちらかと言うとO・ヘンリー型の人情噺の様な読後感だった。やや地味な物語設定であることを除けば、帯の謳い文句に偽りはないが、如何せん二百頁四話は余りにも分量不足。著者の文体のリズムに乗る前に読み終わってしまった。この三倍位のボリュームが欲しいところ。ところで『傍聞き』って言葉を初めて知った。

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2012/08/14

「傍聞き(かたえぎき)」って聞いたこと無かった。 聞くとは無しに聞くこと、とか。他人どおしの会話を聞くと、真実みが増して感じる、という状態のことを指している。 四つの短編集で、あっという間に読み終わるけど、短編ミステリの醍醐味(爽快感、そうきたか!感など)は十分楽しめる。

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2012/06/26

4つの話で構成されている短編集。 物語の中の、ある人物がとる不信な行動の謎が最後に解ける...っていう感じのミステリー。 登場人物達の職業は、救急救命士たったり、消防士だったりと、かなり異色でこんな職業もミステリーの題材になるのかぁと感心。 全体的に最後は心温まる終わり方が...

4つの話で構成されている短編集。 物語の中の、ある人物がとる不信な行動の謎が最後に解ける...っていう感じのミステリー。 登場人物達の職業は、救急救命士たったり、消防士だったりと、かなり異色でこんな職業もミステリーの題材になるのかぁと感心。 全体的に最後は心温まる終わり方が多く、読後はスッキリ。 しかし、ミステリーが読みたい!!って意気込んでいる人が読むと、少し物足りなさを感じてしまうかも。

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2012/06/26

「迷走」「傍聞き」「899」「迷い箱」の独立した短編4篇。とても面白かった。久しぶりにお気に入りの作家を発掘した気分。表題作の「傍聞き」も良かったけど、わたし的には「迷走」が一番気に入ったかな。初っ端にガツンとやられたせいもあるけど。 とりたてて大仰なトリックを使うわけではない。...

「迷走」「傍聞き」「899」「迷い箱」の独立した短編4篇。とても面白かった。久しぶりにお気に入りの作家を発掘した気分。表題作の「傍聞き」も良かったけど、わたし的には「迷走」が一番気に入ったかな。初っ端にガツンとやられたせいもあるけど。 とりたてて大仰なトリックを使うわけではない。あとがきに引用されている著者の言葉『人間の無意識な行動の裏にある心理がわかったときに、「なるほど!」と思うんです。そして、そこにミステリーのネタがあるんじゃないかと思うんですね。私は怒りや悲しみといった感情よりも、人間の持つ”知“や”理”という側面に、より惹かれているのだと思います。』…まさに、なるほど!と思わずつぶやきがもれるような作品ばかりだった。他のもぜひ読んでみたい。

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2012/06/26

言葉が多いからといって、全てを説明出来るものではないし、言葉が少ないからといって、逆に「思い」は伝わることだってある。 短編の魅力はそこにあるのだ…そう思わせる本である。 主人公の日常には「事件」が起きる。 彼らには、起きるべく仕事だからそれに準備をし、現場での事件を冷静に「処...

言葉が多いからといって、全てを説明出来るものではないし、言葉が少ないからといって、逆に「思い」は伝わることだってある。 短編の魅力はそこにあるのだ…そう思わせる本である。 主人公の日常には「事件」が起きる。 彼らには、起きるべく仕事だからそれに準備をし、現場での事件を冷静に「処理」する。 「別れ」や「死」との間で闘う仕事の「プロフェッショナル」。 主人公に共通する立場だ。 だからこそ、あくまで「処理」を粛々としていく。感情や私情を挟んでは身がもたないのだ。 主人公との微妙な関係にある人達は、それぞれ親子関係だったり、片思いだったり、敵だったり…「気になる関係」であるがゆえ、脆さも内在している。 そんな彼らとの間に、容赦なく「ある事件」は起こる。 主人公は人間だから、当然、私情が割って入る。 「ある事件」はそんな感情も待ってはくれない。全ては一刻を争うのだ。「死魔」は容赦なく向かってくる。 主人公達は、感情とプロフェッショナルとの間でもがき、決断する。 「最大公約数の判断」をした上での「博打」に出る。それは一見、無謀である。 もがいているからこそ、一刻を争うからこそ、五感を研ぎ澄まし集中しているからこそ、博打をしているからこそ説明はしない。出来ないのだ。 脇役や、それを俯瞰して読んでいる読者にも、集中を促していく。少しの「変化」も逃さないために。 その「博打」に対しては、決して大きな「見返り」があるわけではない。 ほんの小さな見返り…しかし、その「小さな力」の積み重ねが、やがて彼らに幸せをもたらすはずである。 そう思わずにはいられない。 この作家は素晴らしい! 闘う人へ、「誇り」を与えてくれる。 「ミステリー」と分類されているようだが、私は「仕事」と分類したい。それの方が良い。

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2012/06/26

6月22日~25日 患者の搬送を避ける救急隊員の事情が胸に迫る「迷走」。娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心揺さぶられる「傍聞き」。女性の自宅を鎮火中に、消防士のとった行為が意想外な「899」。元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。まったく予想のつかない展開と...

6月22日~25日 患者の搬送を避ける救急隊員の事情が胸に迫る「迷走」。娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心揺さぶられる「傍聞き」。女性の自宅を鎮火中に、消防士のとった行為が意想外な「899」。元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。まったく予想のつかない展開と、人間ドラマが見事に融合した4編。表題作で08年日本推理作家協会賞短編部門受賞。

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2012/06/25

第一印象はTVの「世にも奇妙な物語」を見終えた感覚! 4話の短編からの構成で、どの話も淡々と進み、ひとつのキーワードが最後にアクセントをもたらす! そこそこの納得と感動で終えた♪(^-^)

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2012/06/24

短編集。 うーん...どれもよくまとまっているのだけれど、登場人物がイマイチ好きになれなくて、コレといって印象に残らず。 でも「傍聞き」は良かったかな。

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2012/06/22

職業がそれぞれ違う4人の男女が遭遇する4つの事件。 内容構成がしっかりしていて、読みごたえあり。ちなみに、 私のお勧めは、表題作の「傍聞き」です。

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2012/06/19

これぞ、短編集。 4つの短編集が収録されているが、どれも読み応えがある。 表題作も良いが、自分としては「899」が良かったな。 とにかく、トリックが文章の中の其処此処にちりばめられ、 気付くと術中にハマっている。 解説で大森望さんが書いている通り、本当に密度が高く、 レベル...

これぞ、短編集。 4つの短編集が収録されているが、どれも読み応えがある。 表題作も良いが、自分としては「899」が良かったな。 とにかく、トリックが文章の中の其処此処にちりばめられ、 気付くと術中にハマっている。 解説で大森望さんが書いている通り、本当に密度が高く、 レベルが高い。

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