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草子ブックガイド(1) の商品レビュー

4.1

76件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

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2011/12/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本の世界に引きこもりがちの少女・草子が綴る「感想文」をメインに、草子の厳しくもそれなりに人に恵まれた日常を描いていくオムニバス。 「本を読みたくなる本」でした。 今の所テーマの作品に未読のモノが多いので、面白そうなのは実際買ってみようかと。まさにブックガイド。 取りあえず「ダイアのギター」が気になったので『ティファニーで朝食を』買いました(笑)。

Posted byブクログ

2011/12/01

とても「濃い」です。 まずは絵。物凄く細かく描きこまれていて、パッと見た瞬間の画面が黒い。スクリーントーンを使用せず、全てが手描きという手間のかかりよう。正直に言って人物の描き方はあまり好みではないが、この凝りようは素直に凄いと思う。 そして字。特にブックガイドのくだりはその性質...

とても「濃い」です。 まずは絵。物凄く細かく描きこまれていて、パッと見た瞬間の画面が黒い。スクリーントーンを使用せず、全てが手描きという手間のかかりよう。正直に言って人物の描き方はあまり好みではないが、この凝りようは素直に凄いと思う。 そして字。特にブックガイドのくだりはその性質上、一ページの情報量がかなり多い。本に関する薀蓄も充実しており、勉強になる。 さて、本書の目玉であるのが主人公・草子の手になる「ブックガイド」。これ、大変よいです。ストーリーそのものはちょっと陳腐な感じがしないでもないけれど、このブックガイドだけで本書を読む価値があると思う。とにかく本を読む喜びが生き生きと表現されており、惹き込まれる。草子の読みの特徴は、作品の内容を自分の身に引きつけて考えること。この視点は私にはなかったので、新鮮に感じた。ちなみに扱われる作品のラインナップも、私の既読作品と未読作品のバランスがちょうどいい。この調子で続くなら、二巻も楽しみだな。 読書が好きな人は読んでみて損はない、かも。

Posted byブクログ

2011/11/26

努力せずに才能があるふりをして売れない絵を描く、飲んだくれの父と、本の中でしか自分の居場所を見いだせず、生活苦ゆえにお気に入りの古本屋で万引き(しかも本の趣味が良くて希覯本ばかり)を繰り返す草子、飲んだくれの夫に見切りをつけて、夫ばかりか娘の草子まで見捨てて銅板画家への道を進み、...

努力せずに才能があるふりをして売れない絵を描く、飲んだくれの父と、本の中でしか自分の居場所を見いだせず、生活苦ゆえにお気に入りの古本屋で万引き(しかも本の趣味が良くて希覯本ばかり)を繰り返す草子、飲んだくれの夫に見切りをつけて、夫ばかりか娘の草子まで見捨てて銅板画家への道を進み、成功を収めて新しい家庭を設けた妻。 自分では働かずに、食費の足しにするためだけに断りもなく、娘の蔵書を全て売り払うろくでもない父や、盗んだ本の一部に感想文を添えて古本屋に返す草子の厚顔さや、元夫に娘が殴られそうになったのを、草子が身代わりになったのに、草子を無視して殴られそうになった娘を抱き抱え、もし私の宝である娘がどうにかなってしまったらどうしてくれるの、と叫ぶ(無意識のうちに草子はもう自分の娘ではないと断言する)自分勝手な元妻に、いったいどんな話なんだ!と、いらいらさせられるばかりで、これでブックガイドがどうしようもなかったら、本を床にたたきつけるところだけれど、ろくでもない家族を差し引いても満足するくらいガイドだけは、よかった。 草子の、独自の視点で語られる本は、どれも一度は目にしたものばかりだけれど、こういう読み方もあるのだと、共感し、思わずその作品に触れたくなる。 中でも、中島敦の山月記は懐かしく、改めて読み返してみたくなったし、ロビンソン漂流記や、ロビンソンを基にしたロビンソネイドの作品群をはじめ、西行法師の「山家集」は、ぜひ読んでみたいと思う。

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2018/10/15

「なぜいつの時代もこの物語は必要とされるのか。ロビンソンはどんな目にあっても『生きた』…そして…『おもしろい』を見つける事をやめなかった」

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2011/11/24

「図書館の主(篠原ウミハル)」が良かったので、同系統と思われる本を探していて出会ったマンガ。主人公・草子は古書店で本を借りるかわり、「ブックガイド」という読書感想を書いて店主に読ませることに。 ブックガイドがすごく良くて、出てきた本みんな読みたくなるような魅力的な内容。毎回、草子...

「図書館の主(篠原ウミハル)」が良かったので、同系統と思われる本を探していて出会ったマンガ。主人公・草子は古書店で本を借りるかわり、「ブックガイド」という読書感想を書いて店主に読ませることに。 ブックガイドがすごく良くて、出てきた本みんな読みたくなるような魅力的な内容。毎回、草子がこのブックガイドを書く本にまつわるストーリーが展開するんだけど、それも優しい。 草子自身はいま決して恵まれた環境にあるわけじゃなくて現実は厳しいんだけど、それでも本を読んで本のことを考えている彼女は幸せそうで、なんだか羨ましい。

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2011/11/16

本好きな中学生の女の子が主人公。 現実は、けして彼女に優しくないけれど、でも彼女はまっすぐ生きている。 彼女の読書感想が話をつないでいく。 本はいい。 自分の本棚を作りたくなった。

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2011/11/01

古本屋が舞台。 『山月記』など、文学の名作を取り上げている。 絵に若干つたなさを感じるが、本好きの気持ちがよく表れている。 登場人物たちの物語が展開していくと、もっと面白くなると思う。次巻以降に期待。

Posted byブクログ

2011/10/18

酒浸りな生活を送る父親と、日銭で生活することで精いっぱいな家庭に暮らす主人公の少女・草子。 いつしか自分の居場所を求めて本の世界を旅し、愛するようになった彼女は、一軒の古本屋でタダで本を読ませてもらう代わりに「ブックガイド」という感想文を書くことになった。 「ブックガイド」...

酒浸りな生活を送る父親と、日銭で生活することで精いっぱいな家庭に暮らす主人公の少女・草子。 いつしか自分の居場所を求めて本の世界を旅し、愛するようになった彼女は、一軒の古本屋でタダで本を読ませてもらう代わりに「ブックガイド」という感想文を書くことになった。 「ブックガイド」が中心となって展開されていく各エピソードでは、その本を旅した草子の足跡を手がかりに、それぞれの登場人物がその本を通じた心の旅を体験していく。 その様子が生き生きと、しかも丁寧に描かれていてとても面白い。「ブックガイド」自体も、かわいらしく作品に親しみも持てるような紹介でありながら、そこに込められた思いをきれいに浮かび上がらせている。相当その本を消化していないと出来ない芸当だと思う。 それぞれのエピソードも、「本」と「読む主体」との関係、「本の魅力を伝える人」「伝えられる人」の関係、「一緒に同じ本を読んだ人」の関係、「本の旅」と「人の心」の関係――というふうに、本にまつわる関係性をさまざまな角度から描いているので読んでいて飽きない。 本の中の世界を旅し、本と本とを渡り歩いていくことで、読む人の心が時代や空間を超えて他者の心に触れる。その足跡に、また別の人が出会う。他人の思考をなぞるだけにとどまらない、そんな読書のロマンが好きな人にはたまらん漫画。オススメ!

Posted byブクログ

2012/08/25

色々なジャンルの文学作品が登場し、それを丁寧に取り上げているので実際に実物を読んでみたくなります。芦崎せいむ先生の「金魚屋古書店」等が好きな方にオススメかも?ただし個人的に登場人物達の性格が、なんだか身勝手過ぎるように感じてしまい、ちょっと苦手でした。

Posted byブクログ

2011/10/10

いわゆるブックガイド漫画だけど、取り上げる本に対してよく言えば丁寧に深く書いてる。悪く言えばネームが長い。取り上げる本も、古典から近代だから読んでてちょっと疲れた

Posted byブクログ