平成猿蟹合戦図 の商品レビュー
私的には好きなふざけ具合いかも。 キャラ、みんないい人だし。 あ、でも仇打ち的な、猿蟹合戦だしね。
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涙で前が見えない。「悪人」の火曜サスペンスみたいなノリで映画化されるのが目に浮かぶ。こんなトーンも書けるんだっていうか、J文学の頃の感じと、それ以降の新聞小説的な感じがハイブリッドされてるっていうか…。純平のあたたかい求心力に惚れる。映画化するなら岡田将生で超いいやつに!
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何のタイトル?と思いながら読みすすめて行ったけど、最後になるほどーと納得。終わりに向かって色んなことが繋がっていく、爽快感。
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人生は本当に『山あり谷あり』だなぁと。 うまくいかない時や、 ピンチの時、 はたまた何でもない時、 そこで遭遇すること・体験することが、 後々の自分を作っていくという。 これって 非常にシンプルだけれど、 渦中にいると なかなか気付かないんですよね。 生きていくって大変。 ...
人生は本当に『山あり谷あり』だなぁと。 うまくいかない時や、 ピンチの時、 はたまた何でもない時、 そこで遭遇すること・体験することが、 後々の自分を作っていくという。 これって 非常にシンプルだけれど、 渦中にいると なかなか気付かないんですよね。 生きていくって大変。 でも、何がどうなるか分からない、 様々な可能性を秘めていて、 私もこの先、自分がどうなっていくのか、 ちょっと楽しみでもあります。
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「悪人」のイメージがあったから、きっと大変なことが起きるに違いない!と思って読み進めたら、なんとハッピーエンド。 途中までの期待感が大きかった分、拍子抜け…。 出てくる登場人物がみんな隠れた才能を持っているなんて、ちょっとできすぎ。 ヤクザもあっさりしてるし(笑)。 国会議員の...
「悪人」のイメージがあったから、きっと大変なことが起きるに違いない!と思って読み進めたら、なんとハッピーエンド。 途中までの期待感が大きかった分、拍子抜け…。 出てくる登場人物がみんな隠れた才能を持っているなんて、ちょっとできすぎ。 ヤクザもあっさりしてるし(笑)。 国会議員のスキャンダルをつかんでるのに、あんな簡単に許してくれないでしょう。 タイトルも、まあ分からなくはないけど、猿蟹合戦というからには、もう少し相手を知恵でやり込めるみたいな話にしてほしかったなぁ。 期待が大きかった分、かなり残念。
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★3.5 おもしろくてどんどこ読み進められた。 原作未読で映画を観た「悪人」の印象が強かったので、いつドンデン返しが?いつか誰かが死ぬのでは?と、勝手に思い込んで読んでいたので、あれ、こんな気持ちよく終わるんだ!というのが直後の感想(笑) 猿蟹合戦がどこにかかるのかわたしにはわか...
★3.5 おもしろくてどんどこ読み進められた。 原作未読で映画を観た「悪人」の印象が強かったので、いつドンデン返しが?いつか誰かが死ぬのでは?と、勝手に思い込んで読んでいたので、あれ、こんな気持ちよく終わるんだ!というのが直後の感想(笑) 猿蟹合戦がどこにかかるのかわたしにはわからなくて、やっとラストで「なるほど~!」 あのラストがなければわたしには、「で、猿蟹合戦は?」というハテナが残っただろうな。。(笑)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
長崎県五島列島福江島から、姿をくらました夫を追い、幼子を抱いて東京・歌舞伎町に出てきた若い母親・美月の話から物語が始まる。映画化された「悪人」のようなダークな話かと思いきや、ぜんぜん違う。痛快で爽快な読後感。 朋生の友人で秋田出身のバーテン純平、純平が働く韓国クラブのママ美姫。かつて痴漢の冤罪で服役し、今度は世界的チェロ奏者・湊圭司の弟が起こしたひき逃げ事件で無実の罪をかぶる兄とその娘。この兄弟の母親で秋田県大館に一人住む老婆。湊圭司の敏腕マネージャーで将来は政治家の秘書を目指している夕子。これらの登場人物たちがひょんなことからつながり、物語は思わぬ方向へ転がっていく。 最後の最後で「平成猿蟹合戦」のタイトルに納得!
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色々な登場人物が錯綜しながら交差していく様は見事。人物の造形は余り深さは見えないが、ストーリー的にはまっている。ハッピーエンドが意外だが、今の時代としては正解のようだ。
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初めて読む作家。せっかくなので新刊を。 主人公の美月が五島列島の田舎から、行方をくらました夫を探して歌舞伎町に赤ちゃん連れで出てくるところから始まります。色々な人と出会い夫とも再会しますが、話はひょんな方向へ転がっていきます。 とても良く出来た群像もの。群像ものは、筆の力...
初めて読む作家。せっかくなので新刊を。 主人公の美月が五島列島の田舎から、行方をくらました夫を探して歌舞伎町に赤ちゃん連れで出てくるところから始まります。色々な人と出会い夫とも再会しますが、話はひょんな方向へ転がっていきます。 とても良く出来た群像もの。群像ものは、筆の力がないと安易に関係作りをしてしまいご都合主義な感じになってしまうものですが、さすが吉田修一。人と人の間に全く関係ない人がはさまって、意外な人との関係があぶりだされてくる感じがとても自然で、読んでいてわくわくします。 しかも結末は思っていたのとは全く違う方向に転がって、そしてハッピーエンド。最初から明るい感じのストーリーなので、この結末は納得です。 ダーティな部分もあり、いろんな方向でいろんな人が楽しめる一冊です。
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・すげえ面白かった。最高に痛快。登場人物みんなが希望に向かって歩き出す姿を見て元気になれる。物語の力を感じられる素晴らしく愉快な一冊。久しぶりに小説読んでて終わっちゃうのが惜しいと思った。もっと続きが読みたい。 ・何人もの登場人物の誰として薄っぺらな存在にはせず書き上げる吉田修一...
・すげえ面白かった。最高に痛快。登場人物みんなが希望に向かって歩き出す姿を見て元気になれる。物語の力を感じられる素晴らしく愉快な一冊。久しぶりに小説読んでて終わっちゃうのが惜しいと思った。もっと続きが読みたい。 ・何人もの登場人物の誰として薄っぺらな存在にはせず書き上げる吉田修一の力に脱帽。どの登場人物もみんな愛おしい。最初は違和感のあった各人のモノローグだけど、あれがそれぞれをリアルな存在にすることに凄く一役買ってるんだな。 ・題名通りこの物語は猿蟹合戦になぞらえられてる。有名な因果応報・勧善懲悪の寓話である猿蟹合戦だけど、それじゃあ現代において一体「猿」とはどんな存在なのか。物語中にははっきり敵役として幾つかの存在が書かれているけど、それ以外にもラストに順平が当選することでも蟹が猿に勝つことを描いてる。つまりあの順平の当選は、この現代のシステム - 諦めにも似た空気も含む - それ自体を猿として扱ってる。そんなものに対する敵討ちの物語なんだから最高に痛快で最高にスカッとするのも当然だろう。 ・近所の市民センター図書室で借りて読んだ。そのちょっと前に乗ったANAの飛行機で、吉田修一が機内誌にエッセイの連載をしてるの読んでて、それもあって読んでみた。そしたらかなりのヒットだった。
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