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平成猿蟹合戦図 の商品レビュー

3.7

165件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

    75

  3. 3つ

    46

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

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2011/09/24

伊坂さんの小説に似た造りでした。 登場人物が多くて、パラレルなとこが。 結局、徳田議員が猿だったのかな? …そもそも、猿蟹合戦って、臼どんが降ってくるとこしか覚えていないかも。 後半は読みやすかったけど、前半は頑張って読みました。

Posted byブクログ

2011/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かったです!(*^_^*) なんかフワフワと頼りない歌舞伎町のホスト・朋生(田舎に妻と赤ちゃんと置いて、フラフラしてんじゃないよ!)と、 お調子者の、韓国パブのバーテンダー・純平が、成り行きで轢き逃げ犯を恐喝し始めたら・・・?? 私は、日々、地道に平穏な幸せを求める人々の話が好きなので、(つまり、ダメンズがダメなんです) 朋生を探しに九州から出てきた妻・美月の描写から始まるこのお話、もしかしてリタイヤかな・・とも思ったんだけど。 不穏なエピソードが次々に出てくるというのに、なんでだろ、大丈夫、この人たちは幸せになれる! と思わせられる匂いがして、ドキドキしながらも最後まで一気読みしてしまいました。 始めは、登場人物たちもバラバラと出てくる群像劇っぽさで、まぁ、それはいいとしても、なんか、中心点が定まらなくて落ち着かなかったんだよね。でも、段々に、巧みな伏線と共に話が一つの方向に向かい始め、こう来るかぁ~~~!(*^_^*) という、気持ちのいい「やられた感」がありました。 タイトルの意味も最後まで読んで、ちょいと俯瞰してみて初めてわかったし。 「悪人」のような、深く深く人間を描いた話はもちろん傑作だと思うけど、こんな、一見、軽いタッチで、平成の閉塞感にあえぐ私たちの話として、ちゃんと読ませてしまう吉田さん、やっぱり好きだなぁ、と思います。 これ、映画にしたら面白いと思う。 朋生は、イケメンなら結構誰でもやれると思うけど、純平の役はやりたい役者さん、多いんじゃないかなぁ。 思いっきりネタばれです。 そっか、お調子者の性格って政治家に向くんですね。(*^_^*) 恐喝までするような阿呆な奴なのに、なんか憎めない男の子だなぁ、と思ってたら、こんな使い道があったか!という意外性と痛快さ。 しかも、最後の最後まで、純平は純平のまま。人格的に大きく成長した、という流れにならないのがよかったなぁ。(頼りない若者が人に頼られるようになった、という一文はあったけど。) 朋生も朋生のままで、ホストの経験を活かしながら、ちゃんと純平の選挙戦アシストをするんだもの、もう、笑っちゃう。 普通、小説には、 「嘘をついたら必ず後でバレて痛い目を見る」 「悪いことをした人には、いくら動機があってもその報いが来る」 というお約束があるはずなので、嘘をついているほうに肩入れしてしまっていたから読者としては、そこがとても怖かったのだけど、(美月がシングルマザーと偽ってタレントになったこととか、轢き逃げ犯が実の兄を身代わりにしたこと、しかも、事故ではなく確信犯だったことなど) なんか、上手い具合に収束したり、報いは来たけど致命傷ではなかったり、とセオリーをはずしているところも嬉しかったです。(*^_^*)

Posted byブクログ

2011/09/22

最初は私の斜め読みを阻害する内心のつぶやきにイラッときたが、慣れてきたらそれはそれで面白くなってきてしまった。一見チャライ若者が案外使えたりするとか・・今の社会を肯定しながら、それでもやりようによってはなんとかなると思わせる本だ。

Posted byブクログ

2011/09/21

冒頭はわくわくしながら読み進めたのだけれど…読後感がえ?こんなに軽くていいの?という感じがもやもやしてしまった。だってあの登場回数が少ないある人物はあんまりにもかわいそすぎるだろ…。

Posted byブクログ

2011/09/15

『悪人』で地方の閉塞感を、『横道世之介』で東京という街が持つ自由と崩れ易さを書いた吉田修一の最新刊。「復讐」の話し。歌舞伎町のビルの谷間に踞る美月、ここから、最後の秋田の選挙の展開は予想がつかない。読後感がやや物足りないのは、登場人物に「影」がないこと。みんな「陽」の方に巻き込ま...

『悪人』で地方の閉塞感を、『横道世之介』で東京という街が持つ自由と崩れ易さを書いた吉田修一の最新刊。「復讐」の話し。歌舞伎町のビルの谷間に踞る美月、ここから、最後の秋田の選挙の展開は予想がつかない。読後感がやや物足りないのは、登場人物に「影」がないこと。みんな「陽」の方に巻き込まれて行く。主な登場人物だけでも十人くらい。群像劇としては、最後まで惹かれたが、誰にも感情移入出来ぬ間に、唐突に、終わる。

Posted byブクログ