平成猿蟹合戦図 の商品レビュー
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後半入るまでは、つまんなかった。 よかったよぉ。 終わり方。 暗い始まりだったんだもの。 どこにでもありそうな、お話しの感じで。 でも。 違う所にお話しは進んでいくのです。 なるほどねぇ。と、思うのだけれど。 少し、綺麗におさまっちゃったかな・・・。 で、いいのかな? と、アタシが心配しちゃうくらい。 結果、面白かったわ! 『純平』って名前すきなんだぁ。 正確にいうと。 へいをぺいと、発音するのが好きなんです。
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五島列島から出てきて歌舞伎町で働くホスト、赤ちゃん連れでホステスをしている彼の妻、同じく歌舞伎町のバーテンダーは秋田出身。バーテンダーがひき逃げ事件を目撃したことから始まる物語は、人気のチェリスト、敏腕マネージャー、ヤクザ、政治家、様々な人々を巻き込んで、思いもかけない方向に進んでいく。テキトーな感じで生きていたバーテンダーが、色々な事情から地元秋田からの衆議院選に出馬を余儀なくされ、しだいに熱が入っていく選挙戦の様子が面白い。五島、歌舞伎町、秋田と話は展開していき、飛び交う方言が躍動感を与えている。読後感が爽やかな平成の猿蟹合戦である。
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猿蟹合戦といえば、臼、杵、蜂などの力を借りて蟹が猿に仇討ちする昔話。 話が平成となれば登場人物も実に様々で、バーテンダー、ホスト、クラブのホステスとママ、チェロ奏者とそのマネージャー、美大生等々。。。(みな魅力的な人物) 彼らのお国訛りの「心の声」が面白い。 元バーテンダーが...
猿蟹合戦といえば、臼、杵、蜂などの力を借りて蟹が猿に仇討ちする昔話。 話が平成となれば登場人物も実に様々で、バーテンダー、ホスト、クラブのホステスとママ、チェロ奏者とそのマネージャー、美大生等々。。。(みな魅力的な人物) 彼らのお国訛りの「心の声」が面白い。 元バーテンダーが衆議院選に当選し、スカッとした形で物語りは終わる。
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【平成猿蟹合戦図】 吉田修一さん 歌舞伎町のバーテンをしていた浜本純平は ある夜、ひき逃げの現場を目撃した。 後日、そのひき逃げ犯として出頭してきた男は 純平が目撃した人物とは別人だった。 純平は歌舞伎町でホストをしていた友だちの 真島朋生とそのひき逃げ事故について調べ、 出頭した男は本当の犯人の兄だと知る。 ひき逃げ事故を起こした当人は世界的に 有名なチェロ奏者の湊圭司だった。 身代わりの出頭だと確信した二人は湊を 恐喝し大金を奪い取るコトを画策するが 湊のマネージャーの園夕子に知られてしまう。 園夕子は元政治家秘書で、いつかは自分自身の手で政治家を 育ててみたいと常々思っていた。 純平と朋生の恐喝は彼らの予想外の展開に発展し 彼らや圭司、夕子の間だけでは収まりのつかない事態へと 進展した。 身の危険を指摘された純平は夕子のアドバイスに従い、 歌舞伎町から脱出し、生まれ故郷の秋田へと戻る事になった。 そして、さらに身の安全を図るため、地元秋田から 衆議院選挙へ立候補することになった。 そして、夕子が純平の立候補に力を尽くすことになった。 相手は地元で6期も当選している大物議員だった。 ☆ ドタバタとしていて、面白い作品でした。 夕子の言葉にこういうモノがありました。 「私、思うんです。人を騙す人間にも、その人なりの 理屈があるんだろうって。だから平気で人を 騙せるんだろうって。結局、人を騙せる人間は 自分のことを正しいと思える人なんです。 逆に騙される方は、自分が本当に正しいのかと いつも疑うことができる人間なんです。本来なら そっちの方が人として正しいと思うんです。 でも、自分のコトを疑う人間を、今の世の中は 簡単に見捨てます。すぐに足を掬われるんです。 正しいと言い張る者だけが正しいんだと勘違い してるんです。」 声の大きいもの、押しの強いものの意見が通る世の中ですね。 自分の主張を他人に押し付けるコトが出来る人が 羨ましいと思うときがあります。。
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いろいろな人間があつまる東京から始まる物語。 ひとりの人間の重力によって、様々な人があつまって物語が作られていく。 『東京タワー』に並ぶ東京物語だと思った。 知らず知らずに人を惹きつけていく人。 そういう人間のなんともいえない魅力をうまく表現している。 選挙という馴染みのな...
いろいろな人間があつまる東京から始まる物語。 ひとりの人間の重力によって、様々な人があつまって物語が作られていく。 『東京タワー』に並ぶ東京物語だと思った。 知らず知らずに人を惹きつけていく人。 そういう人間のなんともいえない魅力をうまく表現している。 選挙という馴染みのない世界をとりあげたところがいい。 本来、信頼できるかどうかこそが選挙の第一の基準となるはず。 そのことに気づかせてくれるとともに、ポピュリズムという現在の選挙の特徴も両方描いているところがおもしろい。 視点がころころ変わりすぎてしまって、落ち着かない感じが、読んでいて少し疲れる。
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スカッとする読後感が残った。タイトルどおりの「さるかに合戦」的な爽快感。 作中の人物だけでなく、読んでいるこちらをも惹きつけてやまない、歌舞伎町のバーテン浜本純平の人柄が大好きです。
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自分ではおそらくこれから先経験することがない世界を堪能している。 それぞれの心の中のつぶやきが、お国言葉で面白い。ミソになっている。 後半から話が進み出す。 涙なしでは読めないほどの感動がある。 人生はどう転がるか分からないものだ。
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2011.12.27 図書館 ときおり挿入される登場人物それぞれの方言がいいですね。生まれも育ちも横浜である僕はそういうのが全くないので、つまらんなと思う。 ちんけな脅迫話しが、最終的にものすごいスケールにって、終盤異常に盛り上がります。
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人は何かに期待して何かに裏切られて何かを信じて何かを望む。 出て来る人達が根が皆善人で、悪い事や酷い事もあるけど、 若夫婦も新人議員もけが人も、皆を応援したくなりました。 ここまで上手くいっちゃうか〜、って程の大団円のようだけど 気持ちよく楽しく読み終われた。 最後まで読んで題...
人は何かに期待して何かに裏切られて何かを信じて何かを望む。 出て来る人達が根が皆善人で、悪い事や酷い事もあるけど、 若夫婦も新人議員もけが人も、皆を応援したくなりました。 ここまで上手くいっちゃうか〜、って程の大団円のようだけど 気持ちよく楽しく読み終われた。 最後まで読んで題名に納得。 猿蟹合戦、自分が読んだ結末ではないのが今の結末らしいけど、 どっちが良いかなあ、難しいな。 サワさん、元気に長生きして欲しいな
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