カラスの親指 の商品レビュー
直木賞作家、道尾秀介が描く、詐欺師の物語。2012年に阿部寛主演で映画化が決まっている。この方の本はもともと読者に詐欺、いやマジックを見せる天才だと思う。今回も作中の登場人物さながらに騙された。きちんと読めばヒントはたくさんあるので時間をかけてゆっくり読むことをお薦めしたい。実際...
直木賞作家、道尾秀介が描く、詐欺師の物語。2012年に阿部寛主演で映画化が決まっている。この方の本はもともと読者に詐欺、いやマジックを見せる天才だと思う。今回も作中の登場人物さながらに騙された。きちんと読めばヒントはたくさんあるので時間をかけてゆっくり読むことをお薦めしたい。実際私も普段は3日以内で1冊の本は読むのだが、今回はかなりじっくり時間をかけて読んだ。やっぱり騙されたけど。 あと「親指」をめぐるエピソード、「アナグラム」、「最高の詐欺と最高なマジックの違い」などのくだりも楽しめた。
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人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。「この...
人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。「このミス」常連、各文学賞総なめの文学界の若きトップランナー、最初の直木賞ノミネート作品。第62回日本推理作家協会賞受賞作(「BOOK」データベースより) 「騙し」と「ネタあかし」を普通に使わないところが道尾さんのすごいところ。 こういう風に使うと、こんなミステリになるんですね! オチは多分こうだろうと予測はつきましたが、なかなかお目にかかれないミステリが読めてよかったです。 タイトルも秀逸。ストーリーをよく現しています(各章のタイトルもつけ方うまい!)。 それぞれの指をくっつける仕草、私もついやってみてしまいました~。
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道尾秀介の作品は2作目。最初に読んだのが、向日葵の…だったので、ラストがあまりにも気持ちよく、そして爽やかだったので、拍子抜けした。 全体的には、愛すべき個性豊かなキャラクターとそれぞれの設定、テンポのよいストーリー展開、そして最後のドンデン返しと、飽きさせない内容。も一回ぐらい読むと、伏線の繋がりが浮き出てきて、おもしろいのかもしれない。。特に終盤、大作戦があまりにもあっけなく、失敗に終わりアレアレとなんだか腑に落ちないと思っていたら、、、そうだったのか!ってな感じです。最初から全て匂わされていたんですね… 道尾秀介さんの作品はも一冊ぐらい読んだほうがよいね。
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文章は読みやすく、登場人物の過去が暗い割りには、みんな明るく楽しそうで暗すぎないのが良かった。みんなが集まるきっかけが多少不自然だったのが、最後に明かされるけれど、どこかで読んだ気がして、結末にあまり驚きがなかった。
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以前本のお友達から面白いと薦めていただいていた本書。 後半部分はハラハラドキドキすごい勢いで読み飛ばし、「エエッ!!」と驚いた後、落ち着いてゆっくり読み直しました(ホッ) 始めはどこが仕掛け?などと考えながら読んでいても、そのうちそんなこと考えることも忘れ読み進む、という作者...
以前本のお友達から面白いと薦めていただいていた本書。 後半部分はハラハラドキドキすごい勢いで読み飛ばし、「エエッ!!」と驚いた後、落ち着いてゆっくり読み直しました(ホッ) 始めはどこが仕掛け?などと考えながら読んでいても、そのうちそんなこと考えることも忘れ読み進む、という作者からみると「してやったり」の読者であります。 道尾作品の設定は、胸が痛くなりなんだかうなだれてしまうこともありますが、この「カラスの親指」路線でいってほしいものです。(いや、これでも胸は痛むので★4) それにしても、私は絶対詐欺師にはなれないな、と思った一冊でした。
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どんでん返しを期待していたけど、思ったよりあっさり終わった感が。貫太郎の過去にもう少し秘密があると思ったのに。期待しすぎたのかなー。でも、面白かった。
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カラスに、まんまと騙された!! ―理想的な詐欺はですね、相手が騙されたことに気づかない詐欺なんですよ。でも、マジックでは、相手が騙されたことを自覚できなければ意味がないのですよ。― それぞれ暗い過去で家族を失った詐欺師2人の共同生活に、スリの少女が加わり、過去を清算するための...
カラスに、まんまと騙された!! ―理想的な詐欺はですね、相手が騙されたことに気づかない詐欺なんですよ。でも、マジックでは、相手が騙されたことを自覚できなければ意味がないのですよ。― それぞれ暗い過去で家族を失った詐欺師2人の共同生活に、スリの少女が加わり、過去を清算するための一大仕掛けに向かうが― いやー、最終章まで、まんまと引っ掛かりました。
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帯に「ド派手なペテン仕掛けてやろうぜ!」と書いてあったので、誘われるまま仕掛けてやるぜ!と思い購入。読了後、帯もペテンの内であったことが発覚しました。仕掛けたつもりが仕掛けられているといった内容です。 登場人物の人間味と、作者さんの文体が好きです。
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何となく抱き続けた違和感と、道尾秀介には騙されないぞという心構えていたにも関わらず、予想外の結末にまた騙された。 その結末がまた見事に人間愛溢れてて、道尾氏の奥深さを感じる作品である。
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完全に騙された。 最後のページをめくるまで真相がわからなかった。 よく考えれば真相のヒントがいたるところに隠されていたが全然気づけなかった。 改めて道尾秀介は、すごい作家だと気づかされる作品だった。
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