自分をいかして生きる の商品レビュー
約9年前に同じ著者の『自分の仕事をつくる』という本を読んでわりと感銘を受けた記憶がある。そんなこともあって続編ともいえるこの本を読んでみた。 あの頃は「そうだよね、自分でやりがいある仕事をつくらないとね」と意気込んだ気がするけど、いま読みながら思ったのは、仕事にそんなに一生懸命に...
約9年前に同じ著者の『自分の仕事をつくる』という本を読んでわりと感銘を受けた記憶がある。そんなこともあって続編ともいえるこの本を読んでみた。 あの頃は「そうだよね、自分でやりがいある仕事をつくらないとね」と意気込んだ気がするけど、いま読みながら思ったのは、仕事にそんなに一生懸命にならなくてもいいんじゃない、とか仕事ばかりが人生じゃないし、ってこととか。しかも、仕事に人生を重ねてしまうのって男性はそういう人多いかもしれないけど、女性とか地方の人ってそういうわけにもいかないことがけっこうあると思うし、仕事にこだわりない人のほうが豊かに人生を生きていたりしちゃうんじゃないって、最近はそういうふうに思うようになってまーす。 何だか書きぶりがポエムのようで断言は少なくフワフワしています。そういう熱くない感じも悪くはないけど、内容自体がフワフワしてるからこうなるのかなと思ったり。
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※このレビューにはネタバレを含みます
自分を活かすということ 自分を生きるということ その接点に存在するのは 間違いなく我々の生きる社会というもので 人々は会社を媒介に自分の生き方を表現していく なんて素敵な考え方だろう コマーシャルでインスタントな消費、経済、資本主義と逆行するような ロックの趣さえも感じるような 勇気と励ましの書 自分は自分にしか生きて行くことができない 自分の道をゆく まるでワイルドサイド 音楽じゃなくたって 自分は表現できるのだ その可能性を照らし出してくれたから 当時これを読んだ大学生の私は、そうした働き方をしたいと思ったし、今も、そう思っている 人生をずっと元気づけてくれるようで ずっと持っていたい宝物のような本
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「自分」とは何者を指すのか。 「自分」と「他人」、「自分」と「自分自身」の関係をどう捉えるのか。 そして、その「自分」を「いかして」「生きる」とは… 深いだけに、一読では読み込みきれていないような気がする。 今の自分には重いテーマだったけど、だからこそ響くものもあった。 「...
「自分」とは何者を指すのか。 「自分」と「他人」、「自分」と「自分自身」の関係をどう捉えるのか。 そして、その「自分」を「いかして」「生きる」とは… 深いだけに、一読では読み込みきれていないような気がする。 今の自分には重いテーマだったけど、だからこそ響くものもあった。 「自分」をもてているのか?自問自答…
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まえがきで示されている仕事感は明確だった。仕事における良いことというのは、仕事をする人間にとっては、自分が自分であると感じられること、仕事を受け取った人間にとっては、仕事をした個人の存在を感じられること。仕事を通じて本人が自分らしくなるのに加えて、仕事を受け取る人もまたその人の存...
まえがきで示されている仕事感は明確だった。仕事における良いことというのは、仕事をする人間にとっては、自分が自分であると感じられること、仕事を受け取った人間にとっては、仕事をした個人の存在を感じられること。仕事を通じて本人が自分らしくなるのに加えて、仕事を受け取る人もまたその人の存在を感じて嬉しくなり、自分らしくありたい(良くありたい)という欲望を掻き立てられる。この連鎖で欲望と喜びが伝わっていくーー図式化すると、そういうイメージなのかなと思う。 社会との対話、自分自身との対話、どちらも重要である。 この本では、自然に社会に馴染んだり、頑張って社会と折り合いをつけたりしているけど、自分自身を置いてけぼりにしているような人に向けて、特に書かれている。 ディティールが意外と面白かった。
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就職活動をしていた大学生の頃に本書の前作「自分の仕事をつくる」を、尊敬していた社会人の先輩から薦められ、読んだのだけど、あまりピンとこない内容だった。 それから8年ほども経ってしまった。 ふと思い出し、本書をアマゾンで購入。 一夜で読み、ところどころには印象に残る言葉もあっ...
就職活動をしていた大学生の頃に本書の前作「自分の仕事をつくる」を、尊敬していた社会人の先輩から薦められ、読んだのだけど、あまりピンとこない内容だった。 それから8年ほども経ってしまった。 ふと思い出し、本書をアマゾンで購入。 一夜で読み、ところどころには印象に残る言葉もあったけれど、やっぱりあまりピンとこなかった。 なんでかな。 自分が仕事に真剣に向き合っているかどうかを自問させられる、という意味でキツいというのが一つ。 デザイン・ものづくり方面の業界に話が偏っているため、おしゃれすぎてついてけないよ、とヒネクレてしまうのが一つ。 かな。
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本書の主眼は、「死ぬ瞬間まで『自分をどういかしていきてゆくか』という課題から、誰も降りることはできない。」(p.14)という一文を、いくつかのエピソードから読者が感じ取ることにある。
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「生きる」とは「生きている」と感じることだ。 自分がここにいるということを 感じることだ。 そのために大切なこと。 それは、むやみやたらに自分をアピールし続けることではなく、 ただただ状況に流され続けることでもない。 自分自身と出会うこと。 そして、しっかりと対話するこ...
「生きる」とは「生きている」と感じることだ。 自分がここにいるということを 感じることだ。 そのために大切なこと。 それは、むやみやたらに自分をアピールし続けることではなく、 ただただ状況に流され続けることでもない。 自分自身と出会うこと。 そして、しっかりと対話すること。 その上で、自分が“大切だ”と思えることを大切にすること。 そして、自分を表現すること。 大切なことを思い起こさせてくれる本でした。
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自分に噓をつかず、自分を正直に表現し、その結果いい影響を持てるのか いいなぁ。ちくま文庫をかばんに忍ばせて、行く電車で、先々で読む。 公共交通機関の中は7割くらいがスマホやタブレットに夢中。 意識的に、紙の本を開くことにしている。 それが自分の健康法、特に精神を健康に保つ...
自分に噓をつかず、自分を正直に表現し、その結果いい影響を持てるのか いいなぁ。ちくま文庫をかばんに忍ばせて、行く電車で、先々で読む。 公共交通機関の中は7割くらいがスマホやタブレットに夢中。 意識的に、紙の本を開くことにしている。 それが自分の健康法、特に精神を健康に保つためには、周囲のSNSに、ゲームに、さまざまな情報の伝達に溺れる様を横目に見つつ、自分の選んだ本の世界に向き合うことが重要なのだと思っている。 ちくま文庫というのはなぜだろうこの風合いが快い。 本屋でちらり手に取って気になったこの本の中身の方も、ゆっくりと考えさせられるものでありました。 「人間は基本的に、「いい仕事」をしたい生き物だと思う。給料や条件とかステイタスの話ではなく、他の人々に対して「いい影響を持ちたい、という欲求があると思う。」 この言葉にはっとする。人達の中で紙の本を広げるという行為は、人に対していい影響を持ちたい、という欲求からくるものではなかろうか。 「「いい影響」とは、その仕事に接した人間が「よりハッキリ存在するようになる」ことを指すんじゃないか。「より生きている感じになる」と言い換えてもいい。」 こんな風に意識的でなくてもいい。直接的な仕事でなくてもいい。自分をどうもち、どう行動していくのか。自分に噓をつかず、自分を正直に表現し、その結果いい影響を持てるのか。 インタビューの後日談が数多くあり、さまざまな人のヒントとなることばをかみ締めて、いろいろ噓ごまかしをしている自分が正直に生きられる道を探していきたいと思いました。 これは前著の「自分の仕事をつくる」とセットで読まないとダメだなということで、読みたい本リストへ。 もともとはバジリコで書いていた本なのか。バジリコというと取るに足らない事件の出版社か。おもしろいところだな。
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無職の今だからこそ手に取ってみた本。元デザイナーのそば屋さんの話、西海岸でホステルを営む女性の話それぞれ印象に残った。特に、なんだかよくわからないまま蒐集した雑貨から商売が始まってしまったという話。 当たり前だけど著者はものすごく悩んだ人なんだと思う。自分も今どうしようか悩んでい...
無職の今だからこそ手に取ってみた本。元デザイナーのそば屋さんの話、西海岸でホステルを営む女性の話それぞれ印象に残った。特に、なんだかよくわからないまま蒐集した雑貨から商売が始まってしまったという話。 当たり前だけど著者はものすごく悩んだ人なんだと思う。自分も今どうしようか悩んでいるところだから読んでいてものすごく共感できる部分も多々あり、得意なことできることとか紙に書き出してみても何も現状は変わらなかったみたいな話とか自分も経験があり肯ける。自分を生かせる仕事なんていうと難しくてそこを考えていこうという本だから、頭を抱えてしまい、結論で著者がなんて言っていたのか正直よく覚えていない。でも細かい部分が印象に残り、なんだか励まされる本だった。
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