最後の証人 の商品レビュー
佐方弁護士の活躍。飲酒運転の末、無罪となった事件から物語は始まります。3.5点くらい4未満。だけど面白いと思います。
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被害者家族の納得のいかなさ。嘆き。 実際の被害者家族の声が頭に浮かぶ。 なんとなくもやっとしてた箇所にもそういうことかと通ったときの、そのスーッとした感覚が気持ちいい。 やっぱ法廷もの、好きだなあ。 店でのシーンはちょっとハードボイルド、かな。
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これが最初に出ていたのか。佐方貞人シリーズにはまり読んでいたが、逆に読んでしまったようだ。弁護士?と驚いた。でも、時系列的には良かったのか…。 それはさておき、この巻もとても良かった。推理という観点、人の深い思いを巧みに描いているという点で申し分ない。 最後に小坂が言った「罪はま...
これが最初に出ていたのか。佐方貞人シリーズにはまり読んでいたが、逆に読んでしまったようだ。弁護士?と驚いた。でも、時系列的には良かったのか…。 それはさておき、この巻もとても良かった。推理という観点、人の深い思いを巧みに描いているという点で申し分ない。 最後に小坂が言った「罪はまっとうに裁かれるべき。人はまっとうに救われるべき」というのがすべてを現していると思う。
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完璧な証拠がある被告人を弁護する主人公。 しかし、最後の真実は意外な方向へ。 胸が熱くなる法廷サスペンス。
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不幸の連鎖でどんどん苦しくなっていきますが、最後は真実が浮き彫りになってよかったです。一つの出来事が複雑に絡んできて、人の考え方も交差して、面白かったです。
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柚月裕子さんの作品は、臨床心理以来、久しぶりに読んだ。 おそらく読んだ方のほとんどは、途中、話が大きく転換するシーンまで、何の疑いもなく騙されていたのではないだろうか。もちろん良い意味で。 検察により一方的に進められていく裁判と、準主役の回想が交互に描かれる中、どのようにどんでん...
柚月裕子さんの作品は、臨床心理以来、久しぶりに読んだ。 おそらく読んだ方のほとんどは、途中、話が大きく転換するシーンまで、何の疑いもなく騙されていたのではないだろうか。もちろん良い意味で。 検察により一方的に進められていく裁判と、準主役の回想が交互に描かれる中、どのようにどんでん返しがあるのかと、想像を膨らませながら読んでいたが、見事に外された。 いつもながら、こんな素人おじさんに予測されるような小説家の方はいないと思いつつ、つい想像しながら読んでしまう。 プロの皆さん、すみません。かなうはずありません
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法廷ミステリ。やっぱこの人の作品は面白い。本作には結構などんでん返しも仕込まれていて、ミステリ的にも満足度は高い。シリーズになっているみたいだから、この後に続く諸作品も気になるところ。
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柚月裕子さんの作品3つ目、読み終わりました。実質半日で、元日の夜から翌日の明け方までに…なんでこんなにすごいんだろう!なんでこんなに引きずり込まれるのだろう… 思うに、そこには小市民たるぼくの心のなかにある、「正義はこうあってほしい」という願望を、きっちりと書き込んでくださって...
柚月裕子さんの作品3つ目、読み終わりました。実質半日で、元日の夜から翌日の明け方までに…なんでこんなにすごいんだろう!なんでこんなに引きずり込まれるのだろう… 思うに、そこには小市民たるぼくの心のなかにある、「正義はこうあってほしい」という願望を、きっちりと書き込んでくださっているからなのではないかと思うわけです。こいつだけは許せない、ってやつを、最終的にはきっちりと締め上げてくれる、そういう主人公として、左方貞人がいてくれる、あるいは別作品の佐久間美穂や、神場智則がその存在感を存分に発揮してくれているからなのでしょう。 柚月裕子さん、の作品、今年は徹底的に読むぞ!と新年を迎えた早々に、今年の読書の一つの目標が定まって、なんだかとても嬉しいです。
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4.5 元検察官のヤメケン弁護士佐方貞人シリーズ第一弾。殺人のプロローグと公判初日、判決、エピローグの構成をとった法廷ミステリーだが、家族・親子の想い、理不尽の世の中に対するメッセージと佐方の正義に対する想いが伝わってきて、とても感動考えさせられる作品。非常に面白い。 交通事故で小5の息子・卓を奪われた高瀬光治と美津子夫妻の悲しい復讐劇。原因は、悪質な飲酒運転者による信号無視であり殺人と言っても過言ではない状況。さらに、建設会社社長で地元への権力もあった島津邦明は、警察に圧力をかけ、大きな新聞沙汰にもせず、卓の信号無視として片づけさせた。6年間、茫然と過ごした夫婦が真実を知り、余命1年となった妻とともに復讐を遂げる。公判最後に出てきた警察官が丸山の証言を引き出し、島津は無罪となるが、社会的制裁を受けるであろう場面で終わる。これらが絶妙なタイミングで順次明らかになりサスペンス性を失わずに明らかにされていく。 美津子の、「人間の絆で一番強いものは何か、同じ目的を持つ同志が一番強い。」 丸山の、「彼は言いました。誰でも過ちは犯す。しかし、一度ならば過ちだが、二度は違う。二度目に犯した過ちはその人間の生き方だ、と。今ならまだ7年前の事故を、たった一度きりの過ちと言い切れるだろう。だが、この裁判から逃げたら過ちではなくなる。あんたはただの犯罪者だ。」 法科大学院の事務官小坂千尋の光治に対する最後のフォローもよい。多くを語らない佐方について、佐方の丸山への説得や想いを伝え、光治の気持ちを一番理解しているのは彼なので弁護はぜひ佐方を指名しろと。 対決検事である真生(まお)との話もよい。検事なので負けるわけにはいかないが、佐方に人となりを理解していく。現上司で、佐方の元上司である筒井の話もよい。筒井の口癖である、法よりも人間を見ろ、法を犯すのは人間であり警察の書類ではなく人として被告人を見ろ。これを判決後の廊下で、真生に言う佐方もなかなか恰好いい。米崎検事時代の、検事の神田の事件がヤメ検になった原因。検事組織を守るために、十分に罪を裁かれなかったことに対して、筒井と佐方のやりとり。胸のバッチを引きちぎり床に投げつけ「何が秋霜烈日だ。笑わせる。」「真実を暴くことだけが、正義じゃない」「あんたが言う正義は何だ。俺の正義は、罪をまっとうに裁かせることだ。」
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佐方貞人シリーズ第一弾は、ヤメ検の弁護士が明らかにする検察の読みとは別の事件の真相。 プロローグの事件時の状況から公判二日目まで、事件関係者の背景の事情が語られるも、被告も被害者も明らかにされないので、不自然感をもちつつ想像して読む。公判第三日目で想像を外され、さらに意外な証人を得て明らかにされる真相はそう来たかという驚き。 最後の証人への佐方の救済の願いに、人に向き合い、また罪に向き合う主人公の想いを感じた。 19-135
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