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天と地の守り人(第3部) の商品レビュー

4.7

252件のお客様レビュー

  1. 5つ

    175

  2. 4つ

    49

  3. 3つ

    6

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2017/09/23

心温まる終わり方で、少し名残惜しさも残る。バルサと、チャグムが王国を守るために様々な出来事、人物らの出会い、困難などを乗り越え、壮大な冒険旅は一区切りがついたようである。チャグムはあどけない少年から、精悍な顔つきの大人へ成長した姿に感涙。バルサの力強さと女性らしい姿、物語を大河と...

心温まる終わり方で、少し名残惜しさも残る。バルサと、チャグムが王国を守るために様々な出来事、人物らの出会い、困難などを乗り越え、壮大な冒険旅は一区切りがついたようである。チャグムはあどけない少年から、精悍な顔つきの大人へ成長した姿に感涙。バルサの力強さと女性らしい姿、物語を大河と異次元世界となったのも、ナユグの存在があっただろうと感じる。壮大な物語の中に恋模様もあり、それがより楽しませる魅力と感じる。チャグムが「生きて戻れた」と言ったのに、思わず感動、新たな街の姿が光を感じさせるものとなった。

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2017/09/19

泣いても笑っても正史はこれ一冊限り。 チャグムは天の視点から、バルサは思い切り地面に足をつけて動くのだが、二人が揃うと極めて私的な空間となるのがいい。 二人が無私に動くことで人が動き、状況が逆回転していく。 日本文学の歴史に残る大叙事詩は、さまざまな余韻を残しながら、帰宅す...

泣いても笑っても正史はこれ一冊限り。 チャグムは天の視点から、バルサは思い切り地面に足をつけて動くのだが、二人が揃うと極めて私的な空間となるのがいい。 二人が無私に動くことで人が動き、状況が逆回転していく。 日本文学の歴史に残る大叙事詩は、さまざまな余韻を残しながら、帰宅する女用心棒を迎える連れ合いの長閑な声で結ばれる。

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2017/06/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

守り人シリーズ 完結編 読了。 ロタ・サンガルの兵士を率いての母国帰還。 シュガが策を講じていた帝暗殺。 そして 帝とチャグムの対峙。 私は戦争シーンはあまり好きではなく、飛ばし読みをしたい衝動に駆られてしまうのだけど、頑張って読んだ後に チャグムの深い悲しみと帝に会ったときのチャグムの言葉の重さが胸に詰まる。 バルサは傷を負ったタンダと出会い、治療のために腕を切り落とす決断をする。 タルシュ帝国のラウル王子のこれからのタルシュ帝国の行く末を左右するヒュウゴの進言。 でも タルシュの王も太陽宰相アイオルも早めに王子たちに国の在り方を教育すればよかったのに・・・・ トロガイの大呪術オ・ロク・オム 読んでいてワクワクした。 やっぱりすごいなぁトロガイ。 この数か月 バルサとチャグムに楽しませてもらった。ちょっとさびしい。

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2017/06/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作でカンバル王の立場の辛さが印象深かったが チャグムの父親の苦悩がまた。。。辛い。。。 チャグムも卵の件が無く、宮中のみの生活しか知らなかったら、この方法が最善策だという生き方をしたかもしれない。。。 タルシュ国の、征服していく課題も見えて 歴史としても本当に興味深かった。 ガイドブックに書きおろしがあるそうなので楽しみ。 鼎談で、直接的な表現について語られいて、ナルホド、と。 察する能力が増した年齢に読むと、また登場人物に近い年齢になって再読すると、 児童期には思いもよらなかった見解が生じるかもしれない。。。

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2017/05/29

自分が想像していたより、はるかに多くの命が奪われ、多くの負傷者を出した戦いだった。 上にたつ者の愚かな判断によって、力なき弱き者は踏みつけられ、切り捨てられていく。 それは現代社会でも起こりうることなのかもしれない。 この「天と地の守り人」3部作は児童文学書とは思えないほど深い物...

自分が想像していたより、はるかに多くの命が奪われ、多くの負傷者を出した戦いだった。 上にたつ者の愚かな判断によって、力なき弱き者は踏みつけられ、切り捨てられていく。 それは現代社会でも起こりうることなのかもしれない。 この「天と地の守り人」3部作は児童文学書とは思えないほど深い物語だったように思います。 アスラとチキサ、王の槍に牧童たち、スファルにシハナとカシャル達。 最後に懐かしい面々に会う事ができました。 皆の力をかりて、なんとか守ることができた新ヨゴ皇国を、この先チャグムがどう治めていくのか。。。 見る事はかないませんが、必ずやすばらしい国にしてくれると信じて、この本を閉じたいと思います。

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2017/04/09

犠牲者は多かれど、最終的には希望の見えるラストで良かった。このシリーズを通してのチャグムの成長ぶりとバルサの安定した強さ優しさ。話の内容は勿論、キャラクター全てに魅力があって、本当に素敵な物語でした。またこういう読書体験が出来たらいいな。

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2017/03/27

チャグム父子の葛藤があの決着とは。 バルサは槍で国を相手に戦わず、最後は愛すべき者の命を救い、帰るべき家庭をもつ。 アスラ兄妹、もうすこし活躍してほしかったな。 怪我をしたカッサ、サンガル王国の面々、見どころが欲しかった。 チャグムがたびたび見たナユグの夢。 けっきょく、あれは...

チャグム父子の葛藤があの決着とは。 バルサは槍で国を相手に戦わず、最後は愛すべき者の命を救い、帰るべき家庭をもつ。 アスラ兄妹、もうすこし活躍してほしかったな。 怪我をしたカッサ、サンガル王国の面々、見どころが欲しかった。 チャグムがたびたび見たナユグの夢。 けっきょく、あれは有効な解決策になったのか。 最後に戦局をひっくり返したのは、征服された者としての牢屋にいたヒュウゴ。 のちの「獣の奏者」「鹿の王」につながりそうなエピソードをあえて削って書いているような印象がある。しかし、十年に及ぶシリーズ完結として申し分ない。 バルサやチャグムたちがひたすら痛い思いばかりするが、回復するのは、食って寝て、治療して、という暮らしの基本を繰り返し説いていて、妙に美辞麗句で説教されるよりもリアリティがあった。

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2017/03/25

2017/03読了。二度読みしました。話が複雑になり、本当に読み応えありました。で、最後はさらりと軽やかに完結。 精霊の守り人から始まって、新ヨゴ、カンバル、サンガル、ロタ、そしてナユグと、すべてが見事に絡みあっていました。 以下、思ったことをいくつか。 いつの間にか結ばれ...

2017/03読了。二度読みしました。話が複雑になり、本当に読み応えありました。で、最後はさらりと軽やかに完結。 精霊の守り人から始まって、新ヨゴ、カンバル、サンガル、ロタ、そしてナユグと、すべてが見事に絡みあっていました。 以下、思ったことをいくつか。 いつの間にか結ばれていた2人。鈍感なので、違和感を感じながら気付いていませんでした…。 サグ、ナユグ、2つの世界が絡みあって、ただ存在しているという世界観に惹かれます。人間の思惑にかかわらず、ただ存在する。 チャグムの成長ぶりが素晴らしすぎる。若いのにあまりに過酷な経験、だけど支える人たちの存在が彼を守り、育てたのですね… しかし、ファンタジー大作は、必ず大規模な戦いがあるような気がします。戦いってファンタジーの世界でさえ避けられないものなのでしょうか。 またゆっくり読み直してみたいです。

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2017/03/19

守り人シリーズ最終章三部作第3巻完結。 シリーズ作品に登場した今までの人物たちが登場し、まさに集大成とも言える最終巻でした。 牽引する者、影で支える者、統治のなかで生きる者、統治のそとで生きる者、人ではない者、見えている世界<サグ>、見えない世界<ナユグ>。シリーズを通して読ん...

守り人シリーズ最終章三部作第3巻完結。 シリーズ作品に登場した今までの人物たちが登場し、まさに集大成とも言える最終巻でした。 牽引する者、影で支える者、統治のなかで生きる者、統治のそとで生きる者、人ではない者、見えている世界<サグ>、見えない世界<ナユグ>。シリーズを通して読んでいる最中に感じていたのは「多様性」。そして読み終わった今感じているのは「共生」です。 この作品には様々な立場で、様々な考えを持つ人々がそれぞれの生活を営みながら、悩み、苦しみ、考え、ふとした瞬間に幸せを見出しながら生きています。その中で人と人との縁が随所に感じられ、その縁は何歳であろうと人を飛躍的に成長させます。さらに彼らすべての受け皿となっている自然――恵みにも脅威にもなり得る自然の壮大さ荘厳さは神秘的で、その描写は常に敬意を払っているように感じます。 ジャンルとしては児童書かつファンタジーになるのでしょうか、人の関わりが絡む場面はとても現実的ですし、ハッピーエンドの一言では終わらせないシビアな面も多く残します。生きていれば経験する悲喜交々、一方向からだけでは判断できない人の心情、振り返れば心に留めておきたい場面や考え方に多く出会えたように思います。 作品としては一旦完結しますが、この先もそれぞれの地で、バルサの、タンダの、チャグムの、それ以外の全ての人々の物語は続いている。その緩やかな日常が垣間見えるような心地良い読後でした。

Posted byブクログ

2017/03/17

伏線読み落としているかもしれないので、次の連休は精霊の守人から読み直そうと思います。 登場人物がどんどん増えていったし、各国の特徴や、出てくる食べ物をもう一度おさらいしたいです。 チャグムがすっかりお兄さんになって、感慨深い。

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