天と地の守り人(第3部) の商品レビュー
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守り人シリーズ最終章三部作の完結編第3部です。 面白かったの一言。 でも、タラノ平野の戦いのシーンは、『指輪物語』というよりも映画『ロード・オブ・ザ・リング』を彷彿しました。 物語の設定が似ているので、この辺はしょうがないか。 感動したっ!以上!!(毎度お馴染み、小泉元総理のパクリ)
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終わった。読み終えてしまった。 展開が早い、はやい! でも、要所要所に目を見張るところがあり、目頭が熱くなるところもあった。 この第3部のチャグムの登場シーンが格好良過ぎる!涙が出て来た。 トロガイ師も大活躍。呪術師ってけっこういたんだな。 トロガイ師がへぼ弟子と呼ぶタンダに、シャガに対しても弟子と呼んだ。 最後の終わり方は、優しくフェードアウトして感じかな。 まだ、世界は終わってないけど、この物語の続きは書かないみたいだし、物語は終わりかぁ、寂しいな。 面白かった。児童文芸としては難しい?かもしれないけど、うん、面白かった!
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第3部もあっという間に読み終わった。そしてすぐに読み返した。なんという世界を、物語を産み出したのですか? 大人になっていくチャグム、年を重ねても強さを維持するバルサ 皇子という天上人から、 穢れも合わせ持つ人へと変わっていくチャグム 戦の場面は、哀しい。 青弓川が洪水をおこす場...
第3部もあっという間に読み終わった。そしてすぐに読み返した。なんという世界を、物語を産み出したのですか? 大人になっていくチャグム、年を重ねても強さを維持するバルサ 皇子という天上人から、 穢れも合わせ持つ人へと変わっていくチャグム 戦の場面は、哀しい。 青弓川が洪水をおこす場面は津波の映像を思い起こさせる。 ナユグほど大きな世界ではないけれど、 現実の世界でも個人個人の世界が 少しずつずれて重なっている気がする。
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終わってしまいました。 未来が続く、良い終わり方でした。 寂しいけどほうっと息をつけた。そんな感じ。 リアルなんです。誰しもがリアル。全員に人生がある。 だから痛い。だから哀しい。だから憎めない。だから愛おしい。 神様の視点って、こんな感じかも。 きっと特定の誰かを救ったり特...
終わってしまいました。 未来が続く、良い終わり方でした。 寂しいけどほうっと息をつけた。そんな感じ。 リアルなんです。誰しもがリアル。全員に人生がある。 だから痛い。だから哀しい。だから憎めない。だから愛おしい。 神様の視点って、こんな感じかも。 きっと特定の誰かを救ったり特定の誰かを懲らしめたり。 そういうのはきっとなくて。 自然の在るがままで。 それぞれが造る人生の形をただ上から見守ってる。 だから、たぶん神様は人間全員愛おしい。 この壮大で大好きな物語に★5つ。
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2008年の年頭に「精霊の守り人」に会ってから足掛け4年。10冊に亘った壮大な物語も遂に大団円の時。思えばホントにハズレがないシリーズでした。 南北の諸国の動きを背に、故国へ帰還するチャグム。 穢れなき天使として生まれながら天命に抗い生きてきて、しかし皇子として生きることしか自分...
2008年の年頭に「精霊の守り人」に会ってから足掛け4年。10冊に亘った壮大な物語も遂に大団円の時。思えばホントにハズレがないシリーズでした。 南北の諸国の動きを背に、故国へ帰還するチャグム。 穢れなき天使として生まれながら天命に抗い生きてきて、しかし皇子として生きることしか自分の進む道はないと決意した時、カンバルとロタの騎馬兵団を従え、煙と炎と悲鳴の中を、剣を構え先陣を切る。 緒戦の犠牲となったタンダの行方を捜し求めるバルサ。 やっと見つけ出したタンダを救うためならば、眉ひとつ動かさず行動する相変わらずの豪胆。 天子として生き抜いた帝の清廉。師の命を奪った呪術に挑むトロガイの気骨。苦い思いを胸に抱きながらそれでも拷問に耐えるヒュウゴの信念。 青弓川の大氾濫に光扇京が流されても、人々の生きる力は強く、泥からは草木も芽吹く。 あたかも大津波に飲まれた東北の町を勇気づけるように、静かに物語は幕を下ろす。 花畑の上で幼い弟と妹の手をひくチャグム。やわらかな光の中でようやく結ばれたタンダとバルサ。この後紡ぎだされる物語に再び会えるのか。★が5つしかないのが残念なくらい。
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バルサとチャグムの最終章。文庫化されてから毎年毎年楽しみに読んだシリーズが終わりに近づきちょっと寂しい気分です。 バルサの強さアツさ優しさとチャグムとの親子以上の絆が素敵です
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3/11の震災後に読んだせいか、戦や天災の場面が生々しく感じられた。 あんなことがあっても、天と地はあり続け、人もまたそこに在り続ける。 当たり前だけど、尊いな。 この物語に出会えて幸せでした。
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“守り人シリーズ”最終章、第三部。ついに最終巻となる。 長い物語が終わる。 サグ、現実の世界での戦乱。ナユグ、もうひとつの世界での異変。 新ヨゴに向けて帰郷するチャグムは日誌に、「長かった。でも、あっという間だったような気もする。」と記している。 シリーズはじめの物語“精霊の...
“守り人シリーズ”最終章、第三部。ついに最終巻となる。 長い物語が終わる。 サグ、現実の世界での戦乱。ナユグ、もうひとつの世界での異変。 新ヨゴに向けて帰郷するチャグムは日誌に、「長かった。でも、あっという間だったような気もする。」と記している。 シリーズはじめの物語“精霊の守り人”から考えると、余計にその思いが強くなる。あの少年が。 巻末の鼎談3にて言われていたが、この物語はバルサがいて、チャグムがいて、タンダがいて。このサグとナユグが存在する世界で。その他登場人物たち全てが存在したからこその物語なのだろう。皆が主役とよべるのかもしれない。 何が、誰が正しかったかなど、正解がわかるわけではないのだ。 天はただ見ている。見てくれているのか見ているだけなのか。 多くのものを抱えて生きる。 流れなど、変わるときは一気に変わるのかもしれない。しかし、変えようとした意思が、諦めなかった決意が、支えてくれる人々がいたことが、この結末にしたのだろう。 もう会うことはないのだろうか。会わずとも、分かるものもあるだろう。 この国の未来を、この人々の未来を、見てみたいが、“それはまた、別のお話”なのだろう。 結末が気になって読みたかったはずだが、読み終えたときの喪失感はなんともいえぬ。 長い物語を読む際は仕方のないことか。 ああ。壮大な物語が、好きな物語がまた終わってしまった。
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上橋菜穂子の天と地の守り人(第三部新ヨゴ皇国編)を読みました。精霊の守り人シリーズの最終章三部作の三巻目でした。チャグムは新ヨゴ皇国にもどり、父である帝に拝謁します。そして、光扇京が洪水により流されてしまうと告げるのでした。帝はその言葉を信じなかったが、チャグムが高台に民を移動さ...
上橋菜穂子の天と地の守り人(第三部新ヨゴ皇国編)を読みました。精霊の守り人シリーズの最終章三部作の三巻目でした。チャグムは新ヨゴ皇国にもどり、父である帝に拝謁します。そして、光扇京が洪水により流されてしまうと告げるのでした。帝はその言葉を信じなかったが、チャグムが高台に民を移動させることを禁じもしなかった。そして、タルシュ帝国の総攻撃が始まったときに、青霧山脈から洪水が押し寄せてきたのでした。物語の最後はあっさり終わってしまったので、もう少し派手に描かれていても良かったかな、という感じもしました。とは言え、この最終章でチャグムとバルサ達の長い物語が完結したのでした。後書きには上橋菜穂子が子供の頃に読んだ指輪物語に触発されてこの物語を書いた、と書かれていました。このような物語を同時代に読むことができてよかったなあ、というのが率直な感想でした。
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面白かった。ただただ面白かった。物語の魅力にどっぷりと浸りました。 チャグムという皇太子が話に中心におり、国と国の争いや国の内部の争いが描かれているため、歴史大河物語の相を帯びてきます。しかしその実、一人一人の人物(為政者も村人も)全ての人々がそれぞれ自分の背負うべきものを背負い...
面白かった。ただただ面白かった。物語の魅力にどっぷりと浸りました。 チャグムという皇太子が話に中心におり、国と国の争いや国の内部の争いが描かれているため、歴史大河物語の相を帯びてきます。しかしその実、一人一人の人物(為政者も村人も)全ての人々がそれぞれ自分の背負うべきものを背負い生きていく様を描いた物語でもあるでしょう。そしてそんな人間たちの動きに関わらず、胎動する自然の脅威。正に天と地の物語なのでしょう。 それは序盤バルサとチャグムの再会を物語の肝としながら、それぞれの道を歩んでいく二人の姿にも表れるのでしょうね。余韻を残しつつも結ぶべきところは、きちんと結ぶ。そんな終わり方が素敵でした。
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