逝年 の商品レビュー
リョウくんの劇的な成長が描かれていた。アユムの父とのやりとりや、ヨーコさんと過ごした時間、とってもよかった。 「普通」という概念に捉われず、目の前にいる相手を理解して受け入れるリョウくんの包容力は周りの人に光を与えて幸せにしてくれるような気がする。 私は『娼年』よりもこの『逝年』...
リョウくんの劇的な成長が描かれていた。アユムの父とのやりとりや、ヨーコさんと過ごした時間、とってもよかった。 「普通」という概念に捉われず、目の前にいる相手を理解して受け入れるリョウくんの包容力は周りの人に光を与えて幸せにしてくれるような気がする。 私は『娼年』よりもこの『逝年』の方が好きです。最終章となる『爽年』も楽しみです。
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前作と同じく濃密です。 そして死に触れています。 色々な人の思いを垣間見つつ わかり合うことの大変さも感じます。 人の欲望は本当に最期まで持ち続けるものなのか。 …興味深いです。
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娼年の次作。 コールボーイとして性同一性障害のアユムが加わったことで、さらに複雑になった。 相変わらず理解できない世界観だけど、読み進めてしまうのはなぜなのか不思議。 石田衣良あんまりはまる作家じゃないけど、何だかんだいつも最後まで読んでしまう。
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「娼年」の続編。静香さん逮捕その後。 「娼年」は静かな物語の印象だったが、こちらはアユムや静香さんで山あり谷ありの内容。性だったり生きることだったりを考えさせられた。 わたしの中で静香さんは鈴木京香のイメージだったなー。
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読了:2011.9.1 「娼年」の続編。20歳の大学生の男の子が娼夫にスカウトされて、色褪せた毎日から色を取り戻す。様々な年齢・性格・性癖の女性を相手にする中で見える主人公の繊細さと強さと優しさ。クラブが警察にバレて、その後のストーリー。 「娼年」は主人公の柔らかさに号泣したけど、続編ってこともあって先が読めるかな。でも主人公の変わらないとこと成長が見られて面白かった! ------ ◆内容(BOOK データベースより) リョウ、二十歳の夏。恋愛にも、大学生活にも退屈した日々を送るなか、ボーイズクラブのオーナー・御堂静香に見出され、とまどいながらも「娼夫」の仕事を始める。やがて、リョウは女性たちのなかにひそむ、さまざまな欲望の不思議に魅せられていく…。性愛の深淵を透明感あふれる筆致で描く長編小説。
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2.3時間で一気読み。 相変わらずきれいにセックスを描写してドキドキするけど、相変わらずリョウくんの輪郭がはっきりしない
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娼年の続編。 登場人物が増え、環境も変わったけど根本にあるものは変わらず◎ 読みやすかったし、この2冊を読んで歳を重ねるのが少しだけ楽しみになった。 続きがすごく楽しみ!
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一人の青年の苦悩!人々が心の奥底で抱える欲望!性!これは全ての人が抱える、最も強い、最も情熱的な、最も難題な苦悩かもしれない。
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組織売春というインモラルのなかに正しさや道徳のようなものがあってそれを丁寧に描いてあります。 「欲望の世界とこちらのただしい世界。わたしにはむこう側の世界は決して理解できないのかな。理解できないものをただ破壊するだけでいいのかな」 どんなことにも通じる台詞だと思います。人間は理解...
組織売春というインモラルのなかに正しさや道徳のようなものがあってそれを丁寧に描いてあります。 「欲望の世界とこちらのただしい世界。わたしにはむこう側の世界は決して理解できないのかな。理解できないものをただ破壊するだけでいいのかな」 どんなことにも通じる台詞だと思います。人間は理解できないものを平気で傷付けてしまいますが、一度立ち止まって相手の視点から考えてみること、わかっていてもなかなかできないけれど、本当に大切なことだと思います。 また、女性が年齢を重ねていく様子をすごく丁寧に表現してあり、作者の女性に対するリスペクトを感じます。前作の「娼年」では女性の欲望の多様さ、深さへの描写が印象的だったのですが、今回は年をとった女性の身体についての描写がとても印象的です。
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「娼年」の続編 密告により解散となったボーイズ倶楽部 1年後に仲間たちと再開させた主人公リョウ 医療刑務所に入所していたオーナーの御堂静香はエイズを発症させていた・・・ 「性」と「生」に焦点を合わせた 優しくしみじみとした作品。 性のシーンを描いても、少しもいやらしくなく、...
「娼年」の続編 密告により解散となったボーイズ倶楽部 1年後に仲間たちと再開させた主人公リョウ 医療刑務所に入所していたオーナーの御堂静香はエイズを発症させていた・・・ 「性」と「生」に焦点を合わせた 優しくしみじみとした作品。 性のシーンを描いても、少しもいやらしくなく、不思議に透明感がある。
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