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喋々喃々 の商品レビュー

3.7

276件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2019/11/16

アンティーク着物屋さんの女主人がヒロインという小説ということで読んでみた。 最初は、幸田文の「きもの」くらい業の深いキモノワールドの話かと思いきや、きものはそれほど重要ではなく、谷根千エリアで暮らす女性の歳時記アンドグルメ探訪記のようだった。 そこに、翳のある、ヒロインの家族歴や...

アンティーク着物屋さんの女主人がヒロインという小説ということで読んでみた。 最初は、幸田文の「きもの」くらい業の深いキモノワールドの話かと思いきや、きものはそれほど重要ではなく、谷根千エリアで暮らす女性の歳時記アンドグルメ探訪記のようだった。 そこに、翳のある、ヒロインの家族歴や恋愛歴が重なり、現在進行形の恋人、春一郎さんとの経緯がおりこまれていく。 しっとりとした四季の風物や、美味しいものをいただきながら進んでゆく人との出会いなどは楽しく読むことができる。 でも着物と四季ということならもっといくらでも語ることがあるはず。キモノファンとしたら、着物と女性のセンシュアルな関係について、もっと語って欲しかったと物足りなく感じるだろう。 また、母の不倫による家庭崩壊という家族歴を持つヒロインがなぜ不倫の恋に突入してしまうのか。 清潔でキリンのような彼の、清潔でセンスの良い身なりは奥さんが整えていることを思わないのか。彼の娘が彼女と同じ家庭崩壊の憂き目に会うことには思いを致さないのか。 奥さんと娘は、他所に恋人を作り、せっせと通い詰める夫そして父親を敏感に察知しているだろう。それは清潔で誠実な姿ではないはず。 2人で月を見たり手を繋いで梅を見たりしているのは結構だが、まさに夢の世界で、お花畑であるが、ほのぼの和のライフを送るヒロインに、浮気調査の探偵や、内容証明や慰謝料請求は思いもよらないのであろう。

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2019/08/24

身体の奥から湧いてくる愛する気持ちをどう止められようか。その辛さ、というか後悔というか、を一度知ったからこそ栞は違う決断をしたんだろう。 そう考えるとある意味チープかなと思えるラストも意味があるように感じる。 1年前の自分だったら、今よりもっと分からなかったかも。

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2019/08/05
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※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりに夢中になって読んだ本。 舞台が近所だったということもあり、行ったことがあるお店だったり、知らないお店だったり、谷中巡りの参考にもなる小説でした。 栞の丁寧な生活を送る描写や、料理をする描写がとても好き。 不倫がいいことだなんて、もちろんちっとも思わないけれど、結婚したあとに今のパートナーよりも惹かれる人に出会うことなんておかしくないこと。イッセイさんがおっしゃっていた通り、人と人との関係は教科書通りにいかないと思う。生きているうちにそれに気づけただけよかったのではないか?傷つける責任と覚悟さえあれば。

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2019/06/24

季節の行事を一年間通して書いていて、綺麗で素敵な文章でしたが、内容は不倫の話。奥さんと上手くいってないんだったらありかなと思ったり、でもわざわざ寂しい道を選ばなくてもとか思ったり、最後もあまりすっきりせずもやもやした気分に。

Posted byブクログ

2019/04/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み終わってからここやアマゾンのレビューを見たのだが、うわぁ評価悪ぅ! まぁ不倫を肯定するようなお話だもんなぁ。ネットにレビューを投稿する類の人々って、ある意味道徳にはうるさいところがあるように思うし、不評もやむなしか。 着物に対する勉強不足を指摘する声も多いが、その辺俺は全く知識ないので良く分からん。 丁寧な生活と不道徳な恋愛は両立するのか?というニッチな疑問に対しての回答。この作品では両立させている、ただし見事に…とは言えない。ノンフィクションだからこその逃げ方もあるし、一部「その展開はないんじゃないの?」ってとこもある。 惚れたはれたと生活にメリハリをつけるのも大人のたしなみなのかもしれないなぁ。そういう意見の人には勇気づけられる作品で、そうでない人にはご都合主義の小説なのかも知れない。 惚れてもうたもんはしゃーないし、恋愛は当事者同士の問題で、少なくとも家族でもないもんがしゃしゃり出て、口出しするのは野暮の骨頂だと考える派の俺はそこまでの不快感はなかった。 しんどい恋愛をしていても、丁寧に生きていくことはできて、その丁寧さでしんどさを乗り越えようとする主人公に感心させられた。って方が大きかったかな。

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2019/03/29

着物にまつわるあれこれ 丁寧に作られた美味しいごはん 季節の行事を大切にする暮らし ご近所さんとの昔ながらのお付き合い 静かで 丁寧で ほっこりした暮らし 女の人の好きなものを集めた舞台設定は 素敵で憧れる 栞の家族や元カレとの関係に目を向けると 嫌いじゃないけど 疎遠になった...

着物にまつわるあれこれ 丁寧に作られた美味しいごはん 季節の行事を大切にする暮らし ご近所さんとの昔ながらのお付き合い 静かで 丁寧で ほっこりした暮らし 女の人の好きなものを集めた舞台設定は 素敵で憧れる 栞の家族や元カレとの関係に目を向けると 嫌いじゃないけど 疎遠になった父親 心の距離が遠い感じの母親との関係 仲が良さそうなのに 複雑な関係の妹たち 切なくツライ別れになったけど 忘れられない昔の恋人 うーん ほんわかしたストーリーには似つかわしくないほど けっこうヘビーな近しいひとたち ご近所の方々とはうまく付き合ってるんだけど もっと近い人とは なんだかしっくりうまくやれない 自分の思いを心に秘めて相手に伝えないせいかなぁ 一歩引いてるから 距離のある人とは それが幸いして うまく行くけど もっと近しいひとにとっては 本音を言わない 何考えてるのかわかんないひと 踏み込めないひと と感じられるような。 そんな中で出会った春一郎さん わたしはいまいちこの人の良さがわからないんだけど この踏み込んでこない この曖昧さが 栞にとっては 心地いいのかなぁ 踏み込んだ時に いったんは壊れた関係 結局は元に戻るんだけど 春一郎さんの指から指輪が消えた?って思ったのは わたしだけなのだろうか? だから年越しも一緒にいられたんじゃないの? でもな この2人はそういうハッピーエンドじゃなく つかず離れずの今のままで行く方が似合うと思うのは わたしだけだろうか。 イッセイさん カッコいいなぁ こういうひと もういないんだろうなぁ 小川糸さん 名前は知ってたけど 初めて読んだ。 食堂かたつむりが有名だけど なんとなく手を出さないできた 今回 坂口さんに借りたから 読んだけど じゃなかったら きっとまだまだ読んでなかったなぁ でも読んでよかった。 こういう空気感好き。 食堂かたつむりも読んで見ようと思った。 それにしても驚いたのは 他の方のプレビュー 不倫アレルギーここまでとは。 小説でもダメなの? 厳しいなぁ。 じゃぁ 殺人なんて もっとダメじゃん 笑

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2019/02/25

不倫というと意地汚い感じがするが、主人公.栞の着物を身にまとい日々丁寧な生活で欲張らない感じと妻子持ちの春一郎さんのおっとりとした感じが純愛ぽくなってて和風な感じがさすが小川糸さんの作品だなと思いました。

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2019/01/18

こういう本を手に取るようになったのはいつからだったろう。 丁寧な暮らしに憧れて、誰かをひたむきに見つめる眼差しに歯痒さを覚える。 そんな風になりたい、なろう、じゃなくて、そんな生き方も素敵だね、ありかもしれないね、って他人事のように評価して終わるようなったのは、いつからだったろ...

こういう本を手に取るようになったのはいつからだったろう。 丁寧な暮らしに憧れて、誰かをひたむきに見つめる眼差しに歯痒さを覚える。 そんな風になりたい、なろう、じゃなくて、そんな生き方も素敵だね、ありかもしれないね、って他人事のように評価して終わるようなったのは、いつからだったろう。

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2018/10/22

なんとも言えない気持ちになりつつも、読み終わった瞬間はそういうことがあるからきっと…と妙な気持ちになった。 でもだんだんと読み終えてから冷静になると、違って見えてくる。 商売気がないところを見て、そういうところがすきなんだよなぁというところ 東京近郊にお住まいなのに、突然素敵...

なんとも言えない気持ちになりつつも、読み終わった瞬間はそういうことがあるからきっと…と妙な気持ちになった。 でもだんだんと読み終えてから冷静になると、違って見えてくる。 商売気がないところを見て、そういうところがすきなんだよなぁというところ 東京近郊にお住まいなのに、突然素敵なお宿を用意できるところ 決して自分の生活を崩してまで、ではないところ イッセイさん(登場人物)のいうところのタイプの方なのでは、と思わずにいられない。 でも主人公である栞さんもすごく寂しいんだろうなぁ、と思うと、すがってしまう気持ちもわからなくはない。 多分ここまで彼女の背景や気持ちが細かに描かれていなければ、こんな気持ちにはならなかっただろうと思えた。

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2018/10/17

季節の移り変わりの描写がとても丁寧で鮮やか。色々出て来る食べ物もどれも美味しそうで、日頃から着ているアンティーク着物も楽しくて良い。姉妹のやり取りも微笑ましい。然り気無い日常がきらきらしていて、街並みも目に浮かぶようで、その場にいるみたいに心地好かった。前半のうちは不倫であること...

季節の移り変わりの描写がとても丁寧で鮮やか。色々出て来る食べ物もどれも美味しそうで、日頃から着ているアンティーク着物も楽しくて良い。姉妹のやり取りも微笑ましい。然り気無い日常がきらきらしていて、街並みも目に浮かぶようで、その場にいるみたいに心地好かった。前半のうちは不倫であることを忘れてしまうくらいだったけれど、意識に上ってしまうとそのまま落ち着いてしまう最後にモヤッとした。

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