ジェノサイド の商品レビュー
創薬学を専攻する大学生と、暗殺任務と思わしき作戦に参加する特殊部隊の男、交互の視点で話が展開し、途中から目的の重なりをみせる。 特に、詳細を明かされない極秘任務という辺りから引き込まれていった。 どちらも読んでいて人間らしさがあり、娘に関してはハッピーエンドであり、全体的には面白...
創薬学を専攻する大学生と、暗殺任務と思わしき作戦に参加する特殊部隊の男、交互の視点で話が展開し、途中から目的の重なりをみせる。 特に、詳細を明かされない極秘任務という辺りから引き込まれていった。 どちらも読んでいて人間らしさがあり、娘に関してはハッピーエンドであり、全体的には面白かったのだが、後半は少しダレてきたりと、話が長編すぎた感も否めない。
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スケールがでかい! 各所で評価が高かったので、いつか読みたいと思っていて、、ようやく。 SFの要素もあって楽しめました。
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人間をサルと思えるほど知能が進化した超人類がいるとしたら。人間を家畜のように扱うか共存するパートナーとして扱うかはその超人類の道徳にかかっているだろう。成育環境が道徳と残虐性を決めることを考えさせられた。 将来の人間とAI(ロボット)の関係性にも類似点を感じる。AIは複雑なビ...
人間をサルと思えるほど知能が進化した超人類がいるとしたら。人間を家畜のように扱うか共存するパートナーとして扱うかはその超人類の道徳にかかっているだろう。成育環境が道徳と残虐性を決めることを考えさせられた。 将来の人間とAI(ロボット)の関係性にも類似点を感じる。AIは複雑なビッグデータを解析し未来を予測する能力を有している。人間の感情も理解する。人間はAIの学習環境を正しく保ち、未来を共に歩もうとする関係をつくることが大切ではないだろうか。人間とドラえもんのような仲の良い関係ができると良いなと思った。
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文句なしに面白い。 ハリウッド映画を観ているようで、途中から一気読みだった。 特にホワイトハウスでの駆け引きが面白かった。 権力も知識も正しく使ってこそ。 エマが愛情深い人に育てられてよかった。
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米首相官邸、コンゴ密林の傭兵たち、東京の薬学を学ぶ大学院生、 この3箇所を視点が目まぐるしく変わり、ハラハラドキドキが止まらない。 文明は進化しているのに、民族紛争や核の脅威はなぜなくならないのか。 現人類の未来はどこに向かっているのか。 これらの根源的な問いかけを軸に物語が展開...
米首相官邸、コンゴ密林の傭兵たち、東京の薬学を学ぶ大学院生、 この3箇所を視点が目まぐるしく変わり、ハラハラドキドキが止まらない。 文明は進化しているのに、民族紛争や核の脅威はなぜなくならないのか。 現人類の未来はどこに向かっているのか。 これらの根源的な問いかけを軸に物語が展開していく。 壮大なスケールにもかかわらず、リアリティーがあるのは、200冊もの参考物件と3年の準備期間をかけたという、作者の力量と熱意の賜物なのだろう。 人間の愚かさと可能性、負の側面と正の側面、その両方を考えさせられた。
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日本、アフリカ、アメリカで複数の視点の同時並行で物語が進行する。むしろ読みやすく、手に汗握る展開によりスピード感が加わって、映画を見ているようだった。
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今こそ読むべき本という感じだった。 戦争の恐ろしさ残酷さと共に、異なる人種、民族、文化で共存していくことの難しさとあまりにも大きな組織的関係や背景を思い知らされ無力感が襲ってきた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アフリカで生まれた、人間の知能をも超越する超人類の3歳児。彼を巡って、アメリカ政府、アメリカの民間兵士、日本の薬学専攻の大学院生という3つの側面から物語が展開されていく。 とてもスケールが大きく、人類滅亡の題材を扱っていることはハリウッド映画を想起させた。 私が注目したいのは、「登場人物それぞれの超人類への対応の仕方の違い」である。 アメリカ政府は彼を今の生活を脅かす脅威として抹殺しようとし、科学者たちは彼を研究対象として関心を寄せた。民間兵士たちは彼と共に行動するうちに愛着をもち、物語のラストでは惜別の思いを吐露している。 ここまで、この3歳児の超人類への対応が違うのには、彼らの今までの人生や価値観、立場が影響しているのだと思う。見ている対象は同じなのに、誰が見るかという主観的な判断によって、その生物の良し悪しが決まるのである。もし今回の物語のように、時の権力者の主観によって「異生物の排除」という決定がなされたのなら、これは間違いなく争いに繋がる。争いになったときに、本書の部族のように別々のコミュニティに争いの当事者同士が移り住むことができたら、争いが起こらない世界を作り出せるのだろう。しかし、グローバル化が進んだ現代においては、別々のコミュニティに属したからとって、絶対に顔を合わせないという保証はない。だからこそ、現代社会で近年盛んに言われている「多様性の共存・尊重」ということが大事なのだろう。 異生物との共存を許したことで、私たちの生存が脅かされることになったとしても、それは自然や地球の当然の摂理として受け入れて、むしろさらに優位に進化した存在を喜ぶべきなのかもしれない。 こんなふうに広い心で、他者と向き合うことができたのなら、争いや戦争、虐殺はなくなるはずだ。
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気になる点はあるものの文句なしにおもしろかった! 出てくる登場人物が人間くさく魅力的で、だからこそのこのストーリーのおもしろさに厚みが出たと思う! どの登場人物にも感情移入してしまうので、誰が味方なのか敵なのかハラハラしながら読み進めました。 残虐な描写も多いけど、歴史や戦争とは...
気になる点はあるものの文句なしにおもしろかった! 出てくる登場人物が人間くさく魅力的で、だからこそのこのストーリーのおもしろさに厚みが出たと思う! どの登場人物にも感情移入してしまうので、誰が味方なのか敵なのかハラハラしながら読み進めました。 残虐な描写も多いけど、歴史や戦争とは何かを考えさせられるし、現政権も揶揄するようなところもありそれも含め良かったです。 久しぶりに読んだおもしろい一冊でした!
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創薬化学の描写で、不正確な点やあり得ない点、ご都合主義的な展開などが気になったものの、ここまで精緻に描こうとしている作品は他に見たことがなかったので、面白かった。 『GIFT』使ってみたいなあ。本作から十数年経っても、創薬支援ソフトの性能は『GIFT』に遠く及ばない。あんな夢のよ...
創薬化学の描写で、不正確な点やあり得ない点、ご都合主義的な展開などが気になったものの、ここまで精緻に描こうとしている作品は他に見たことがなかったので、面白かった。 『GIFT』使ってみたいなあ。本作から十数年経っても、創薬支援ソフトの性能は『GIFT』に遠く及ばない。あんな夢のようなソフトなら、化合物の合成経路も提示してくれそうなものだけど、そうすると研人君の活躍がなくなってしまうからあえて外したのだろうと想像した。
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