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ジェノサイド の商品レビュー

4.3

1484件のお客様レビュー

  1. 5つ

    711

  2. 4つ

    464

  3. 3つ

    156

  4. 2つ

    32

  5. 1つ

    14

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2024/03/22

すごい話を読んでしまった・・・ 読んでる間はハラハラドキドキしっぱなしで 帯に「徹夜本」とデカデカと記載されていましたが まさにその通り 読み終わった後は 壮大なスケールの3部作くらいの長編映画を見終わった後のような 清々しい満足感が得られて、今余韻に浸っています 本を読む醍醐味...

すごい話を読んでしまった・・・ 読んでる間はハラハラドキドキしっぱなしで 帯に「徹夜本」とデカデカと記載されていましたが まさにその通り 読み終わった後は 壮大なスケールの3部作くらいの長編映画を見終わった後のような 清々しい満足感が得られて、今余韻に浸っています 本を読む醍醐味が味わえました 本を読んでいると、自分の想像力が試されることがあるのですが この作品は勝手に映像が脳内再生されます ちなみに私の脳内ではこちらの俳優さんで脳内再生されていました イェーガーはブルースウィリス ギャレットはケビンベーコン マイヤーズは若い頃のオーランドブルーム ミックはケインコスギ ピアースはトムハンクス 研人は赤楚衛二 正勲は中村倫也 すごい豪華俳優陣だったので、読んでいて楽しかった 薬学の知識がゼロの私にも理解できるほど 新薬を作り出す過程がわかりやすく解説されており 新薬開発がいかに困難な道のりなのかを知ることができます 肺胞上皮細胞硬化症という病気は 実際には存在しないらしいです、よかった できることなら もう一度、記憶を消してハラハラドキドキ読みたい・・・ そのくらい楽しかったです

Posted byブクログ

2024/03/01

アフリカ・コンゴ、アメリカ、日本を舞台にしたアクション×サスペンス×エンタメ群像劇! これは人類の「新・出アフリカ」記か。 人類の脅威となりうる「何か」がコンゴで<生まれた>。それを火種に、米ホワイトハウスから物語が動き出す。「何か」に付けられた暗号名は...

アフリカ・コンゴ、アメリカ、日本を舞台にしたアクション×サスペンス×エンタメ群像劇! これは人類の「新・出アフリカ」記か。 人類の脅威となりうる「何か」がコンゴで<生まれた>。それを火種に、米ホワイトハウスから物語が動き出す。「何か」に付けられた暗号名は<ヌース>。そして作戦名<ネメシス作戦>。 アメリカ政府機関、アフリカ紛争の内実、世界情勢、理系基礎研究、軍事、諜報、人類学などの緻密な描写が説得力と重厚さを生み、物語のスケールを支える。 約500万年前にアフリカで生まれた人類。約20万年前に現生人類が「出アフリカ」し、何万年もかけて地球上に広がった。 ここから、ふたたび人類が始まるのか。それとも、終わりの始まりか。 大統領以下の政府高官、科学者、傭兵、日本の大学院生まで、それぞれの信念と思惑が絡み合う。 デッドライン(文字通りの)があり「逃げながら闘う」2つのストーリー。 急流のような話の流れに、丹念に張られた伏線。それらが回収されたときのカタルシス。 人間の本質、戦争の非人道性などテーマは軽くはない。 しかし、活劇としての純粋な面白さと、知的好奇心への刺激を感じられる傑作だ。 あっという間の590ページでした。 作者の、意味不明(?)な日本人下げと たまに挿入される思想的スタンスはすこし引っかかるが・・・おいておこう。 あのラストを描いてくれたのだから。

Posted byブクログ

2024/02/17

まだ2024年2月ですが、今年ナンバーワンの面白さ。 10年前に刊行された本だけどめちゃくちゃ面白い。最後までドキドキさせられて終わりも良かった。 当時の創薬はまだまだ低分子化合物の合成がメジャーだったし、ちょっとボロアパートにトランスジェニックマウスとかいる辺りがウヘッ!!と...

まだ2024年2月ですが、今年ナンバーワンの面白さ。 10年前に刊行された本だけどめちゃくちゃ面白い。最後までドキドキさせられて終わりも良かった。 当時の創薬はまだまだ低分子化合物の合成がメジャーだったし、ちょっとボロアパートにトランスジェニックマウスとかいる辺りがウヘッ!!とかなりましたがGIFTっていう創薬のためのソフトの完璧さにめっちゃワクワクして単純に高野さんコレは凄すぎるよ。 他方、内戦や傭兵といった章(日本のシーンとアフリカのシーンそしてペンタゴンのシーンが交互に挿入される)はこれがリアルなのか!?経験したことないからわからないけど臨場感ハンパなくて心拍あがりまくるー。 こんな面白い本あるんだー、はぁ。やっぱり本は止められない。

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2024/02/15

日本とアメリカとアフリカ 最初は繋がるはずがないと思っていた人物同士が深く関わり、現生人類の危機を救う。 俳優の岡田将生さんがこの作品を賞賛していたので、気になって読んでみた。読み応えがあった。 専門知識が理解できたらもっと面白かったかもしれない。 殺人は犯罪であって、異常な...

日本とアメリカとアフリカ 最初は繋がるはずがないと思っていた人物同士が深く関わり、現生人類の危機を救う。 俳優の岡田将生さんがこの作品を賞賛していたので、気になって読んでみた。読み応えがあった。 専門知識が理解できたらもっと面白かったかもしれない。 殺人は犯罪であって、異常なはずの行為であり、殺人を犯した者は人々から侮蔑され、忌避される。 にもかかわらず、戦争においては人を殺すことが正義であり、正常な行為になる。後世にどれだけ非難されようとも、敵を排除するという意義があるから、大虐殺が起きてしまう。 戦争、差別、虐殺。 現生人類の愚かさと弱さのあらわれなんだと気付かされる。

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2024/02/11

文句なしの星5ですね!専門知識の部分が難しかったですが、織り込まれている史実や想定などどれも興味深かったです!

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2024/02/05

前半はなかなか入り込めなかったけど、後半一気に面白くなった。超人類と現人類の差を、ヒトとチンパンジーに例えている時点で現人類って自己評価高いよね。三体もそうだけど、明らかに高度な知能を持った生物を人類の道徳的価値に当てはめようとしているところがもうおこがましいというか。 最後の「...

前半はなかなか入り込めなかったけど、後半一気に面白くなった。超人類と現人類の差を、ヒトとチンパンジーに例えている時点で現人類って自己評価高いよね。三体もそうだけど、明らかに高度な知能を持った生物を人類の道徳的価値に当てはめようとしているところがもうおこがましいというか。 最後の「この国の人たちは、もう戦争はしないと決めたんだ。」っていう台詞が、今となってはもうアキリに言える言葉ではなくて悲しくなってしまった。

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2024/02/04

読むのに時間がかかりましたが私の稚拙な感想では本書の凄みが表せないシリーズの星10ぶち抜き案件です。 なので、数多くあるレビューの中の添え物としてそっと書こうと思います。例えるなら、ほか弁に入っている申し訳程度のお野菜ですね。 『ジェノサイド』この言葉を知ったのは『サイレン』と...

読むのに時間がかかりましたが私の稚拙な感想では本書の凄みが表せないシリーズの星10ぶち抜き案件です。 なので、数多くあるレビューの中の添え物としてそっと書こうと思います。例えるなら、ほか弁に入っている申し訳程度のお野菜ですね。 『ジェノサイド』この言葉を知ったのは『サイレン』というホラーゲームでした。エンディング後に主人公がえらい事になり敵をフルボッコにする様を物知りの友人がこう表現していたのです。 以来、私もすぐ冗談で「ジェノサイドするしかないな」とか言っていたのですが、本書を読んでこの言葉の重みを痛感し軽々しく使えなくなりました。 相手が敵であれジェノサイドは正しいのか… 高野さんの『グレイヴディッガー』でもそうだったのですが登場人物ごとの物語が交互に行き来します。更に登場人物が増えて内容も混み入っているのに読みやすくて分かりやすく、再三書いていますが脚本家の方は本当に凄い! 科学と暴力と政治が交互に展開するので緊張感がずっと持続します。 父親が亡くなり『肺胞上皮細胞硬化症』という難病の特効薬をたった一月で合成するという無茶苦茶なミッションを引き継いだ、院生の研人。 重度の『肺胞上皮細胞硬化症』に苦しんでいる息子の治療費を稼ぐために民間軍事会社で身体を張って戦いに身をやつしているイェーガー。主にこの2人を主軸に物語は展開します。ここにファッキ〇大統領のバーンズや飛び抜けたIQを持つ心理学にも明るい科学者のルーベンスなどかなりの登場人物が絡んできます。 もう禁止用語を使ってしまう位の怒りを覚えてしまうバーンズですが、今の時代に読むとプーチンに比べたらマシだなと思ってしまいますね。ドヤ顔で再選する気満々なので遠い国の私ですら頭を抱えているのに、ロシアの良識ある方々のご心労は計り知れないと思うのです。何故こんな現世への憂いが出てくるのかと言うと、本書は2011年に書かれたもので作中でも出て来ますがイラク戦争が終わったすぐ後の話です。 2024年の今、あれ同等かそれ以上に酷い殺し合いが続いている現状にゾッとしたからなのです。 もし今、イェーガーを含め抜擢された4人の特殊部隊が暗殺を命令されたとある未確認生物が現存していたら、我々人類を見てどんな決断を下すのか暫く考えてしまいました。 ここまででお察しの通り、読むのにかなりのエネルギーを必要とします。科学がサッパリなので知らない世界を知るのは楽しくて大好きなのですが、理解するまでに時間がかかった事も原因ではあります。政治の暗部や人間の善悪、神の視点から見た人類、何度も出て来る大量虐殺(子供も含まれます)に虐待。 かなりヘビーです。 それ故に命を懸けて他人を救おうとする研人と見返りも求めず研人を助ける韓国人のジョンフンの善性に感動が止まらないのです。 このバランスが絶妙。話の構成も素晴らしいので海外ドラマを見ている時のように先が読めずにハラハラし通しで、眠いけど少しだけでも、と思っていたら終盤はもうページを捲る手が止まらなくなり結局目がギンギンに冴えた上に最後の方で何度もやってくる久々の涙腺崩壊。 目の下のクマに加えて明日は目が腫れぼったくなっているというフルコンボですが、眼鏡をかけて誤魔化そうと思います。(さっき鏡を見てあまりの酷い顔に変な声が出ましたが) イェーガー達が派遣されたのが南アフリカなので、舞台が日本、アメリカ、南アフリカと転換するのもページ数が多いのに一切飽きない要素の1つでした。 基本的にはバーンズが1番酷く書かれてはいますが、日本人にもヤバい人物が出て来ます。この辺りが平等なのでより本書で提示されている問題が身につまされます。 もしかすると小難しく思われてしまったかも知れませんが、この内容なのにエンタメ性が失われていないのでエネルギーは必要ですが全然苦ではありません。今こそ読むべき本だと思いますのでお気になられている方は是非チャレンジしてみて欲しい一冊です。 前のレビューで集中して読書をしたい時は音楽を流すと書いたのですが、今回は終盤ずっと『人間椅子』というクールすぎるおじ様メタルバンドの『さらば世界』という楽曲をリピートしていました。 このバンド、私はメタルで文学作品を聴かせてくれるバンドという認識なのですがこの楽曲は本書にピッタリな気がしました。 ちなみに、PVのCGの雑さが最高です。逆に今これが出来るなんてたまりません。

Posted byブクログ

2024/01/30

テーマが壮大でこれだけのボリュームなのに展開に目立った破綻がなく、最後まで面白く読めた。主人公の決死の覚悟での挑戦と、イエーガー達の生死をかけた脱出撃に終始ハラハラして頁を捲る手が止まらなかった。どうしてこんな壮大な物語を最後まで書き切れるんだろうと思ったら、最後の参考ページの書...

テーマが壮大でこれだけのボリュームなのに展開に目立った破綻がなく、最後まで面白く読めた。主人公の決死の覚悟での挑戦と、イエーガー達の生死をかけた脱出撃に終始ハラハラして頁を捲る手が止まらなかった。どうしてこんな壮大な物語を最後まで書き切れるんだろうと思ったら、最後の参考ページの書物の量とインタビューに関わった人達の数が膨大で、下調べの余念のなさに感嘆した。傑作って表面化してないだけで、多くの他者と関わり根気のいる作業を繰り返すことでようやく産まれてくるものなんだと作品を通して教えられた気がした。クリエイティブ魂を感じさせられる熱い作品だった。

Posted byブクログ

2024/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『13階段』を読んで、とても面白かったので高野和明先生の作品で評価が高そうなものをと思い『ジェノサイド』を手に取りました! 面白かった! 勝手に『13階段』のようなミステリかと思っていたら全然違うテイストで驚いた!! 遺伝子関係のお話大好物なので良かった! でもタイトルのとおり大量虐殺シーンがたびたびあるのでそこは辛かった...。 韓国人の友人の活躍良かった〜!!ヒーローのように見えた!!

Posted byブクログ

2024/01/14

高校生の頃に読んで面白かった記憶があったので、久しぶりに読み返しました。高校生当時、続きが気になりすぎて授業中にバレないよう夢中になってページを捲っていたのを思い出します。 今考えると絶対バレてたよ。 設定から何からワクワクが止まらない。 解説の方もおっしゃっていましたが、まさ...

高校生の頃に読んで面白かった記憶があったので、久しぶりに読み返しました。高校生当時、続きが気になりすぎて授業中にバレないよう夢中になってページを捲っていたのを思い出します。 今考えると絶対バレてたよ。 設定から何からワクワクが止まらない。 解説の方もおっしゃっていましたが、まさに「面白い」だけではない「すごい世界を見てしまった」という感覚。 設定だけ見たら非現実的なのに、高野さんの筆力と綿密な下調べによって圧倒的にリアリティを感じられます。 その上にあれだけ壮大なエンタメを見せつけられたら…もう、面白くないわけなかろう!という。 中盤は正直目を背けたくなるような場面もありますが、終盤は痛快すぎて「ははは〜」て笑いながら読んでました。やったれやったれ!て。 ベトナム戦争のPTSDはさすがの私でも聞き覚えがありましたが、あんな背景があったとは知りませんでした(一度読んでいるのに)。 第二次世界大戦では近距離では2%しか銃の引き金を引けなかったと。 ベトナム戦争の訓練では動く人型の的に変えたら95%まで上がったと。 でも撃った後のことまで考えてなかったと。 人を殺す、ということはそれだけのストレスに晒されるものなんだなあ、と平和な国に生まれた私は思いもよりませんでした。 以前読んだ同著者の「13階段」を思い出します。こちらも死刑囚を手にかける死刑執行人のお話。 戦争がこれだけ遠い世界に感じられる国に生まれたのって幸せなことなんだなあ、と読み終えた今しみじみと感じてしまいます。 なんだかんだ言っても日本は幸せな国だ。 私はずっと性善説を信じていたんですが、それを全体的に否定されるような作品でありつつ、最終的にはこちら側に寄り添ってもらえるような、まさに人間の、というか人類の複雑さを表しているような小説だな、と感じました。 個人対人類。そうですよね。難しいな〜人間。最近のSNSを見ても特にそう思います。 とりあえず、ありがたいことに平和な国に生まれたからには、性善説を信じられるような環境で生きてこれたからには、目の前のことに真摯に向き合っていきたいですね。

Posted byブクログ