ワーカーズ・ダイジェスト の商品レビュー
悪くなかった。 リアルな日常を淡々とという感じだが飽きずに読める。 登場人物はどこにでもいそうな男女で仕事してる様子や感情がリアルに描かれ、だから気持ちが入りやすい。最後に無事再会できて、ホッとして終わった。
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自分の年代にピンポイントという意味での★5つ。 1978年生まれの作者。 もしかしてと気になっていたとおり、早生まれの1978年。 つまり私と同級生。 作中の2人の主人公もきっと1978年の早生まれ。 それだけで、グンと深く物語の世界にのめり込むことができた。 たまにふと思う...
自分の年代にピンポイントという意味での★5つ。 1978年生まれの作者。 もしかしてと気になっていたとおり、早生まれの1978年。 つまり私と同級生。 作中の2人の主人公もきっと1978年の早生まれ。 それだけで、グンと深く物語の世界にのめり込むことができた。 たまにふと思う「僕らの年代はどこに埋もれてしまっているんやろか?」 ということを、津村さんの作品はさりげなく示唆してくれている。 埋もれてしまっているということは決して幸福ではないが、 それでも埋もれてしまいたいという願望に駆られてしまうのも事実。 そういった中でも、光差す瞬間がないわけでもないから。 ちなみに、「~の態(てい)」という表現が多いのも特徴。 私としてはうれしいかぎり。
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帯の文がすべてを表しています。 「働くあなたを、こっそり応援する1冊。」 普通によい本、内容でした。エロ・グロ・ナンセンス一切なし。ドロドロした、恋愛・出来事もなし。仕事にちょっと疲れた男女の日常が、少し乾いた感じの文体で淡々と描かれています。自分に重なる部分が多々ある人が多いか...
帯の文がすべてを表しています。 「働くあなたを、こっそり応援する1冊。」 普通によい本、内容でした。エロ・グロ・ナンセンス一切なし。ドロドロした、恋愛・出来事もなし。仕事にちょっと疲れた男女の日常が、少し乾いた感じの文体で淡々と描かれています。自分に重なる部分が多々ある人が多いかもしれません。ただ、わざわざ単行本の値段を出してまでのお勧めは・・・?といった感じです。
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なんかこういう、日常を淡々、みたいな小説流行ってんのかな。吉田修一(悪人除く)のとかさ。 確か日経ビジネスの書評で見かけて読みたいリストに入れたんだと思うけど、あまり日経ビジネス的ではないというか。 きょうびのアラサーは閉塞感で息詰まりそうだってのはわかるけど、にしてもこんなにモ...
なんかこういう、日常を淡々、みたいな小説流行ってんのかな。吉田修一(悪人除く)のとかさ。 確か日経ビジネスの書評で見かけて読みたいリストに入れたんだと思うけど、あまり日経ビジネス的ではないというか。 きょうびのアラサーは閉塞感で息詰まりそうだってのはわかるけど、にしてもこんなにモヤッとしてていいものなのかと。 そういう他山の石的な意味で、逆に自分をEnergizeすることはできるかも。
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この人の作品は初めて読んだんだけど、こと細かい状況説明がありながらもスピード感があり、かつまた変にこねくり回したような文体ではないのでさくさくと読めます。 表題作は二人の性格の違う男女を主人公としてそれぞれの一人称で語られる物語です。 巻末の「オノウエさんの不在」は三人称小説でキ...
この人の作品は初めて読んだんだけど、こと細かい状況説明がありながらもスピード感があり、かつまた変にこねくり回したような文体ではないのでさくさくと読めます。 表題作は二人の性格の違う男女を主人公としてそれぞれの一人称で語られる物語です。 巻末の「オノウエさんの不在」は三人称小説でキーとなる人物以外はカタカナで表記されるように表題作よりは抽象化された印象の作品です。 この作家をもっと追いかけてみたいですね。
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お仕事小説。 30もこえた二人の会社員、男女の視点が交互に話しが進む。 やっぱり仕事のことはすごくリアルに描かれてる。 細かい描写の文章運びも好み。 でも全体的にダウナーな雰囲気だし、主人公もポジティブ!って訳じゃないから好き嫌い分かれそう。 津村記久子さんが好きなら、...
お仕事小説。 30もこえた二人の会社員、男女の視点が交互に話しが進む。 やっぱり仕事のことはすごくリアルに描かれてる。 細かい描写の文章運びも好み。 でも全体的にダウナーな雰囲気だし、主人公もポジティブ!って訳じゃないから好き嫌い分かれそう。 津村記久子さんが好きなら、これもいけます。 好きな音楽ぶっこんでくる姿勢も健在。 話しの邪魔になってないからいやな感じもしない。
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芥川賞作家の著者が、30代の偶然仕事で知り合った同じ誕生日の「佐藤」さんという男女の様子をクロスオーバーさせながら「ワーカーズ・ダイジェスト」に描いている。 会社の女子のランチタイムの人間模様、仕事で何故か割を食って異動になってしまう男子、みな些細なことに悩んだかと思うと、「ま、...
芥川賞作家の著者が、30代の偶然仕事で知り合った同じ誕生日の「佐藤」さんという男女の様子をクロスオーバーさせながら「ワーカーズ・ダイジェスト」に描いている。 会社の女子のランチタイムの人間模様、仕事で何故か割を食って異動になってしまう男子、みな些細なことに悩んだかと思うと、「ま、いっか」と流してみる。エピソードの1つ1つ頷きながら読んでしまった。 でもラストが意外にあっさりハッピーエンドなところが?と思ってしまったが。
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どうも私は津村記久子が好きになれないらしい。 サイン本だったので思わず衝動買いしてしまった。 ポトスライムの舟も好きになれなかった自分が、 本書を好きになれないのは当然と言えば当然だ。 津村氏らしい「働く女性」視点の描写は本作でも見られる。 生活感が丸出しになる文章は、どこかぶっきらぼうである。 ここが良さなのかも知れないが、個人的には少しやりすぎだと感じる。 リアルな感じを出すためか、散見される細かい描写。 正直、これがいらない。「そんなこと別に知りたくないよ」と辟易してしまうのだ。 読んでいると、どこか村上春樹の「1Q84」を思わせる。 物語が男女視点交互に展開される所為か。2人が再会するオチもあんとなく予想できてしまい残念。 結局何が言いたいのか、私にはよくわからなかった。 本書の帯の言うように「社会人として共感する」ことが仮に出来ても、その先に得るものはなかったと言いたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
生年月日と苗字が同じ32歳奈加子と重信が仕事で知り合って、ときどき相手を思い出す話。 この人の仕事の話は「見てたんですか」ってくらいリアルで好き。 30代前半で独身で、何かなー何だろなーっていう感じも好き。
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2回読んだ。2人の佐藤さんの人生が並行して描かれて、重なったり離れたりする。描写がいちいち細かくて、ちょっとくどいけど、会社員のけだるい気持ちが伝わってくる。同僚との仕事以外の会話をどれだけの距離感でするかとか、「心の廃棄物の捨て場所」とか、あーわかる!って思う。できれば同僚も家...
2回読んだ。2人の佐藤さんの人生が並行して描かれて、重なったり離れたりする。描写がいちいち細かくて、ちょっとくどいけど、会社員のけだるい気持ちが伝わってくる。同僚との仕事以外の会話をどれだけの距離感でするかとか、「心の廃棄物の捨て場所」とか、あーわかる!って思う。できれば同僚も家族も友達も恋人も、みんなとうまくやりたいけど、やっぱり全部がうまくいくわけなくて。嫌なことあるとどっかにしわ寄せがくる。まぁでもそういうもんですよね。あとたいしたことない話をいつでも聞いてもらえる人がいるのってすごい幸せなことなんだなぁ、いつまでもいてくれると思っちゃいけない、っていう言葉に納得。
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