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トロンプルイユの星 の商品レビュー

2.9

44件のお客様レビュー

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2011/04/11

自分の立っている場所が、急に不安定なものに思えてくる。 周囲の人や物がなくなり、記憶が塗り変えられていくという事に漠然とした気持ち悪さを感じた。 でもこういう事って普段気づかないだけで、実際現実に起こっているような気もする。 ラストは何だか納得がいかない。久坂さんはどこに行っ...

自分の立っている場所が、急に不安定なものに思えてくる。 周囲の人や物がなくなり、記憶が塗り変えられていくという事に漠然とした気持ち悪さを感じた。 でもこういう事って普段気づかないだけで、実際現実に起こっているような気もする。 ラストは何だか納得がいかない。久坂さんはどこに行った? もう少し彼の影をちらつかせて、再会を予感させる終わり方にして欲しかった。 余談。 星空の下の真っ暗闇でピザを食べる、夜のピクニックが素敵。本当に味がわからないのかな。

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2011/04/04

 なじみのある人の本だったから、おぉっ!と思って急いで購入!「よねさん!元気??」なんてw  妹と回し読みしたり、妹の知り合いに貸し出したりしてバタバタしてたのもありさくっと読んでしまったので、もっとじっくりもう一度読みたい気持ちはあるのですが…(^_^;)  ひいき目かは分から...

 なじみのある人の本だったから、おぉっ!と思って急いで購入!「よねさん!元気??」なんてw  妹と回し読みしたり、妹の知り合いに貸し出したりしてバタバタしてたのもありさくっと読んでしまったので、もっとじっくりもう一度読みたい気持ちはあるのですが…(^_^;)  ひいき目かは分からないけれど、面白かったです!すごくありえなさそうで不思議、なのに現実の世界もちらつくような。その「絶対ない」はず、なのに「え、でもそうも言いきれないのかな…」と考えてさせられてしまうところが新鮮な感じがしました。単なる物語ではない感じが。  とにかく、もう1度じっくり読みたいです!

Posted byブクログ

2012/02/14

イベント企画会社で働く藤田サトミの周りで起こる奇妙な出来事。 すばる文学賞受賞。 う~ん、SFっぽいファンタジーというか、ファンタジーっぽいミステリというか。 あまり私の好きなタイプの話じゃなかった。 ちょっと突拍子もなくて、突っ込みが足りず話についていけない感じ。 心象風景の...

イベント企画会社で働く藤田サトミの周りで起こる奇妙な出来事。 すばる文学賞受賞。 う~ん、SFっぽいファンタジーというか、ファンタジーっぽいミステリというか。 あまり私の好きなタイプの話じゃなかった。 ちょっと突拍子もなくて、突っ込みが足りず話についていけない感じ。 心象風景の描写はよかったし、著者が焦点を当てた「そこにあったものがなかったことになっていく」というのは、人の心理的な部分をついていて面白い。もっと描き込んであれば入り込めたかも。 ちなみに、著者の米田夕歌里さんは共感覚者なのだそう。実はそっちの方が興味があったりして。

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2011/07/16

トロンプ・ルイユとはフランス語で「眼を騙す」という意味だそうで、いわゆる騙し絵やトリックアートのことを指すらしい。この作品は昨年(2010年)の第34回すばる文学賞受賞作品。気づく人だけが気づくかもしれない日常の中に潜む不条理に焦点が当てられ、それに揺さぶられる人の不安感が語られ...

トロンプ・ルイユとはフランス語で「眼を騙す」という意味だそうで、いわゆる騙し絵やトリックアートのことを指すらしい。この作品は昨年(2010年)の第34回すばる文学賞受賞作品。気づく人だけが気づくかもしれない日常の中に潜む不条理に焦点が当てられ、それに揺さぶられる人の不安感が語られる。 読了後も釈然としない内容。「身の回りの物が消えていく」という不思議な現象について、明確な説明がないまま物語が進んでいく。最初は、ミステリあるいはSF的な解決でも与えられるのかと思い、興味をつないでいたのだが、、、まさにトロンプ・ルイユに出会った気分。いわゆる不条理を扱った心理小説なんだろうか。

Posted byブクログ