カササギたちの四季 の商品レビュー
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図書館にて。 四季になぞらえた連作短編4編を収録。 最初の2編を読んで、自分勝手で頭でっかちの友人をフォローしつつ振り回され評価されない主人公が歯がゆくて納得いかず、そこまでで先を読まないでいたけれど、今日残りの2編を読んで見方が変わった。 最後まで読んでみて初めて、それぞれのキャラクターの良さがやっとわかった気がする。多分続編が出るんじゃないかなと思うので、それを待つとしようか。
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やっぱり私は、こういう「日常の謎」系のミステリは苦手だ。主人公たちが、自分たちとは全く関係のない謎を解くために、他人の事情にずかずかと首を突っ込んでいくのが不愉快だし、そもそも謎そのものに対して「そんなもん、関係ないんだからほっときゃいいじゃん」としか思えず、全く興味が持てないので、謎解きの楽しみも感じられない。 登場人物も全く魅力的でない(特に、華沙々木のような勘違い野郎は見ていていらいらするので、読んでいて不愉快で仕方なかった)し、なんとか走り読みで読了した、というところ。 あと、どうしても気になったのがp.92 6~7行目。 > 早知子が菜美のフルネームを知っていたのは、僕が彼女を「菜美ちゃん」と呼び、華沙々木が「南見くん」と呼んでいたからだろう。 これは不自然。 「ナミちゃん」「ミナミくん」この2つの呼び名を聞いただけなら、「ミナミ」が本名で、「ナミちゃん」が「ミナミ」を縮めたニックネームだと解釈するのが普通では? 主人公によるこの推測が実は(読者をミスリードするための)間違いで、早知子が菜美のフルネームを知っている理由は他にあるのではないかとも思っていたのだが、そのような記述は全くないし。
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4つの短編連作ものでした。 ユーモア満載のエンタメミステリーって感じでかなり面白かった。 最近のエンタメ小説はここまでのひねりが求められるんですね。 主要キャラの行動がストーリー展開にひもづけてテンプレ化されてて、 2話、3話と読み進めるごとにさながら「水戸黄門」を観ているように...
4つの短編連作ものでした。 ユーモア満載のエンタメミステリーって感じでかなり面白かった。 最近のエンタメ小説はここまでのひねりが求められるんですね。 主要キャラの行動がストーリー展開にひもづけてテンプレ化されてて、 2話、3話と読み進めるごとにさながら「水戸黄門」を観ているように先の展開が読めてきて、 それが「待ってました!」とばかりに快感になってきます。 それだけじゃなくて、四季折々の風物が、ちゃんと物語の中に暗喩として盛り込まれていて、 完成度の高い構成にうなってしまいます。 曲がりくねった川を人生に例えたシーンなんか、最高でした。 最終話ではこれまでの予定調和が微妙に崩れて、なんてところも読みごたえがあります。 くすっと笑いたいミステリーファンにおすすめ。
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道尾秀介さんの本を読み始めて15冊目になった。今回はミステリーだけど死ぬ人は1人も無くとてもコミカルで読みやすい。推理する探偵役が華沙々木かと思いきや、実は仕事仲間の日暮というのが面白い。まるでコナンと毛利小五郎のようだ(笑)
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最初読んだ時には、何となくいつもと作風が違う気がしたけれど、 「あなたが素直に笑えるよう、真実をつくりかえてみせよう。」 このコピーを見たとき、ああそうか、やっぱり道尾秀介だったと思った。彼の作風を表す秀逸なコピーだと思う。今までに読んだ作品たちを思い出して、なんか泣きそうに...
最初読んだ時には、何となくいつもと作風が違う気がしたけれど、 「あなたが素直に笑えるよう、真実をつくりかえてみせよう。」 このコピーを見たとき、ああそうか、やっぱり道尾秀介だったと思った。彼の作風を表す秀逸なコピーだと思う。今までに読んだ作品たちを思い出して、なんか泣きそうになる。大好き。 明るくてさわやかな、優しい短編集。 この一冊の中に色々な伏線や仕掛けが施されていて、それも楽しい。
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開店して2年。店員は2人。「リサイクルショップ・カササギ」は、赤字経営を2年継続中の、ちいさな店だ。店長の華沙々木は、謎めいた事件があると、商売そっちのけで首を突っ込みたがるし、副店長の日暮は、売り物にならないようなガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、しょっちゅう入り浸って...
開店して2年。店員は2人。「リサイクルショップ・カササギ」は、赤字経営を2年継続中の、ちいさな店だ。店長の華沙々木は、謎めいた事件があると、商売そっちのけで首を突っ込みたがるし、副店長の日暮は、売り物にならないようなガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、しょっちゅう入り浸っている中学生の菜美は、居心地がいいのか、なかなか帰ろうとしない―。
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軽快な連作短編集だが、やや物足りないかなあ。著者に期待するものとしては。ひとつひとつの推理のひっくり返しようがやや弱い。繰り返しパターンの連作形式は良いにしても全部を繋いでひっくり返す何かを期待してしまった。
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〈内容〉リサイクルショップ・カササギは、店員二人の小さな店だ。店長の華沙々木は謎めいた事件に商売そっちのけで首をつっこむし、副店長の日暮はガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、この店には、少しの秘密があるのだ――。あなたが素直に笑えるよう、真実をつくりかえてみせよう。再注目の...
〈内容〉リサイクルショップ・カササギは、店員二人の小さな店だ。店長の華沙々木は謎めいた事件に商売そっちのけで首をつっこむし、副店長の日暮はガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、この店には、少しの秘密があるのだ――。あなたが素直に笑えるよう、真実をつくりかえてみせよう。再注目の俊英による忘れ得ぬ物語。
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泣いてしまった。 四番目の話で。 華沙々木さんのキャラクターが いまいちつかめないが、 主人公(一見ワトソン役?)との力関係というか 不思議な関係が意外性があって面白い^^ どの話も気持ちがあったかくなる結末で 満足しました。
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リサイクルショップを営む二人の青年が商売を通じて出会った人々との間で事件に出会う。独自の勝手な推理を行いわが道を行くかささぎとそれをフォローする日暮。
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