カササギたちの四季 の商品レビュー

道尾秀介【著】

2011/04/06

三浦しをんの「まほろば駅前多田便利軒」と設定が似ているような気もするけど、毒気のない道尾さんの作品も良い
人物たちのキャラが良い。続編を期待

2011/04/05

道尾さんの毒がない作品。
なんとなく坂木司氏の「青空の卵」に雰囲気が似てるけど、ごめんなさい私は俄然こっちの方が好きです。誰も彼もが善人でないというところが矢張り道尾さんかな。
最後の話はほろっとさせていただきました。
この作品大好きです。また感動したくなったら読ませていただきます。

そして嬉しいことにこの本がサイン本です。道尾さんに感謝。

2011/04/01

開店して二年、赤字続きのリサイクルショップ｢カササギ｣の店長華沙々木と副店長日暮。
｢マーフィーの法則｣が愛読書の自称名探偵の勘違い華沙々木とガラクタを高く売りつけられる商売ヘタな心優しい日暮とショップに入り浸ってる理由ありの中学生菜美の三人が事件と出会う連作短編集。
にわか探偵の華沙々木は商売そっちのけで事件に勝手に首を突っ込み迷推理を働かせてその帳尻合わせを日暮が菜美のためにおこなう。
軽いタッチでユーモアたっぷりなんですがひとつひとつの短編に家族のすれ違いのドラマが隠されており謎解きも鮮やか。
二人がどうして食べていけるのかとか菜美のためにそこまでせんとあかんのかなっと思うところはありますがそんなこと関係なしにすごくよかった。
直木賞を受賞した最近のミステリー味よりも心情描写巧みな人間ドラマも好きだけど｢カラスの親指｣が大好きな僕にとってはこの作品はスコンとツボにはまりました。
あったかで優しくて切なくて笑いあり涙あり謎解きがあって家族のドラマがあって読後感も爽やかで余韻が心地よい。
それだけのものを詰め込みながらもなんかサラリとした自然体を感じさせる道尾さんはこれはもうすごいとしか言いようがありません。

2011/03/30

リサイクルショップを経営している華沙々木(カササギ)と日暮。ロクでもないものを買い取らせる黄豊寺の和尚、中学生の南見菜美ちゃんが主な登場人物。
華沙々木のとんちんかんな推理を日暮がフォローしているのが面白い。登場人物も個性的できになる存在。シリーズ化されないかしら？

2011/03/29

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リサイクルショップ・カササギは、店員二人の小さな店だ。店長の華沙々木は謎めいた事件に商売そっちのけで首をつっこむし、副店長の日暮はガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、この店には、少しの秘密があるのだ――。あなたが素直に笑えるよう、真実をつくりかえてみせよう。再注目の俊英による忘れ得ぬ物語。
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春　鵲の橋　／　夏　蜩の川　／　秋　南の絆　／　冬　橘の寺
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華沙々木と日暮のコンビネーション――華沙々木に自覚があるかどうかは謎だが――が絶妙である。リサイクルショップ・カササギの唯一の店員で、付け入られる隙だらけの頼りない日暮の菜美を思うやさしさが、華沙々木をフォローせずにはいられなくさせるのだろう。そして当の華沙々木だって、能天気なだけではなく充分いいやつなのだ。読者は華沙々木が示すヒントから彼が解き明かした謎を推理し、さらに日暮が内緒で施した仕掛けを知って溜飲を下げる、という仕組みで二度愉しめるのである。このリサイクルショップ、まだまだネタが転がっていそうである。つづきをもっと読みたい一冊である。

2011/03/25

直木賞受賞後、第一作目となる今作は新規で獲得した
ファンをさらに伸ばしそうな、かなり読み易くて
ほのぼの、かつユーモアのあるミステリ風な連作。
「カササギ」がまさか人の名前だとは思わなかったよw。

商売になってるのかなってないのか分からない、のほほんとした
青年2人が経営するリサイクルショップに持ち込まれるトラブルと
謎を天然キャラの「カササギ」探偵がワトソン役でもあり、語り手
でもある「日暮」を従えて、バッサリと解決...なのですが...。
このホームズとワトソンとの関係にひとヒネリされていて、
この作品を覆うそこはかとないユーモアを上手く引立てています。

四季に渡って登場する寺の住職や、ちょっと生意気な女子中学生の
「菜美」も活き活きといいキャラクターで描かれています。
軽めな作品ではありますが、冬の日向の様なちょっとホッとして、
温まるような作品で、自分は好きな路線の道尾作品です。

あ。そう言えばその直木賞受賞作...未読のままだったw。

2011/03/21

続編！続編！　(･ω･)ﾉ(･ω･)ﾉ(･ω･)ﾉ　続編！続編！

エンドレスのシュプレヒコールを著者に。

2011/03/20

装画は牧野千穂さんのパステル画。装幀は坂野公一さん。
イエローの題字は箔押しの凹凸がありました。
何と言っても牧野さんのソフトエッジな画面が本の世界の時間を表現しています。

2011/03/09

前作の暗い雰囲気から一転、ライトな感じ。
なかなかおもしろかった。
かなりお人好しっぽい日暮と、
ちょっと困ったちゃんの華沙々木と、
実はすべてわかっていそうな菜美。
キャラも良いので、続編できそうやな。

2011/03/07

電子書籍で読了。
リサイクル屋を営む風変わりな相棒と主人公が巻き込まれた、日常の謎を巡る連作短編集。
相棒の迷推理の矛盾を解消すべく走りまわる、実は名探偵の主人公という設定はなかなか面白かったが、ユーモア小説に徹しきれず、無理やり感動的な結末に持っていこうとするストーリー展開が個人的にはやや残念。
第一編目のラストを考えると、続編がありそうな感じなので、そちらに期待かな。