さよならドビュッシー の商品レビュー
岬洋介シリーズ一作目。ピアノのことはよく分かりませんが、1人の少女が不幸な事故から立ち直る物語…と思いきや、最後にドンデン返しが。まさに岬はピアノに取り憑かれた魔法使いであり、悪魔でもあるのだと思いました!
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最初の書き出しは苦手なテイスト。 うわぁ。女子高生の一人称語りのミステリー?やっちまったー…って感じ。 平坦であまり面白くない描写や会話が続き、だめだこりゃ…とあきらめかけたあたりで火事の描写が。すごい臨場感。そこで持ち直して、あとは一気に読みました。 感想としては「ミステリー...
最初の書き出しは苦手なテイスト。 うわぁ。女子高生の一人称語りのミステリー?やっちまったー…って感じ。 平坦であまり面白くない描写や会話が続き、だめだこりゃ…とあきらめかけたあたりで火事の描写が。すごい臨場感。そこで持ち直して、あとは一気に読みました。 感想としては「ミステリー要素はオマケだな?」。 ピアノや音楽に関連する場面の描写から、作者の熱量をすごく感じました。コンクールやコンサートのシーンは本当に次々と映像が浮かぶようで、まるで漫画で読んでいるよう。だけど、学校や家での描写は平凡、みたいな。 地の文にあまり力がないので、セリフや蘊蓄がくどく感じられ、読むのに頑張りが必要なところもありましたが、最後のセリフはキレイに決まります。 「さよなら ドビュッシー」 この言葉の意味を知った上でもう一度読んだら、また違う感想を抱くかもしれません。
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ピアノ小説としては『羊と鋼の森』『蜜蜂と遠雷』も面白かったけど、この作品はスポ根的要素が魅力的で楽しく読めた。
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人間は水じゃないから、用意された容器に強引に押し込まれたら…云々 周囲の期待に応えようとして無理に無理を重ねる。 生きながらにして… 文章に躍動感があって、音も聞こえてきます。私は面白かったです。
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4.3 ミステリーとしても面白い。 ピアノ演奏の素晴らしさも知れた。 岬先生の魅力的な人物も次を読みたくさせる
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中山七里さんの作品を読むのは2冊目。このミス大賞を獲得したデビュー作と期待が大きかったので拍子抜けした感が否めません。ピアノを表現するのは難しいと思いますがこれでもかと畳み掛ける形容詞はちょっと飽きてしまいました。
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一気に読んだ。少女がピアニストを目指して成長していく様は楽しんだんだが、ミステリーとしては予想通りだった。タイトルや従姉妹の存在が…ね。中山七里さんだし、やっぱり…。中山さんの作品はこれから読むべきだったかも。
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積読期間が長くて、何でこの本を古本で買ったのかを忘れてしまいました。。 『このミス』大賞受賞作だったからか、アート小説の一環で買ったのか、その辺り。 『このミス』大賞って期待して読む割には、 個人的には今一つのことが多くて、 出版社のマーケティング的な側面を感じざるを得ないので...
積読期間が長くて、何でこの本を古本で買ったのかを忘れてしまいました。。 『このミス』大賞受賞作だったからか、アート小説の一環で買ったのか、その辺り。 『このミス』大賞って期待して読む割には、 個人的には今一つのことが多くて、 出版社のマーケティング的な側面を感じざるを得ないのですが、 この本はそんな『このミス』大賞の中でも比較的、面白いミステリーでした。 でも、序盤で主人公が大やけどを被ってしまって、 その描写が痛々しくて、読んでいて苦痛…(笑) (逆に言うと、著者の表現が素晴らしかったのかも。) 音楽(クラシック)については、全くの門外漢なので、 有名な曲が出てきてもさっぱりだし、 ピアノの弾き方について語られたところで、 まるでチンプンカンプンな私ですが、 Youtubeで出てきた曲をバックミュージックにしながらこの本を読むのは、 中々優雅でよかったです。そしてクラシックも素晴らしかった。 トリックも奇想天外で面白かったし、 本のタイトルがなぜそうなったのかも最後の最後に分かって、 自分の好みのど真ん中ではないんですが、 中々優れたミステリー小説だと言えそうです。 続編は、自由な時間が無限にあったら、読んでみないな~という感じ。
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主人公の香月遥は、富豪の祖父と震災で両親を失った従姉妹のルシアとともに火事に見舞われた…祖父と従姉妹は焼死したが、遥は全身大火傷を負うも一命は取り留めた…。身体は不自由になっても、ピアニストを目指すと誓いピアニストの岬洋介のレッスンを受けながらコンクールに挑むことになる…。と、そ...
主人公の香月遥は、富豪の祖父と震災で両親を失った従姉妹のルシアとともに火事に見舞われた…祖父と従姉妹は焼死したが、遥は全身大火傷を負うも一命は取り留めた…。身体は不自由になっても、ピアニストを目指すと誓いピアニストの岬洋介のレッスンを受けながらコンクールに挑むことになる…。と、そんな中、遥が命を狙われるようなことが起きたり、ついには事件が起きてしまう…。 ピアノにもクラシックにも縁遠い生活をこれまでしてきたので、こういう作品に出会えたのはよかったです!ミステリー的にも、ラスト、えっ?あぁ~そうだったのか、それで、ね!と、ダマされたけど、よく考えれば納得のいくような…そんな展開でした(^^)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
お金持ちの家に生まれ、ピアノの才能もあり、恵まれた境遇の主人公。 なんだかんだあるものの家族に大切にされ育ってきた幸せな日々はあっという間に崩れ去り、16歳の少女には辛すぎる災難や事件が次々降りかかり、周囲の人々の主人公に対する描写が辛かった。 ピアノと岬先生の存在により、没頭することで現実から少し離れる事ができ、読者である私にとっても救いとなった。 障害を持つ人の視点で物事や社会をみる描写が多くあり、私自身、無関心でいたつもりではなかったが、気づくことが多かった。 文章は読みやすく、先が気になって一気読みしてしまった。 音楽の知識がないので専門的なことはわからず、そのあたりはさらっと読んでしまったが、目に浮かぶような繊細で丁寧な描写で、著者は音楽的な素養もある方なのだろうか。 ラストに驚いた。 本当にシンプルに驚いた。 だから、「さよならドビュッシー」なんだ。
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