奇跡の教室 の商品レビュー
うらやましか ~20111125 はじめに 第1章 「追体験」が風を吹かせた 第2章 「エチ先生」以前 第3章 「銀の研究」ノート 第4章 主人公との往復書簡 第5章 横道こそが王道 第6章 「銀の」の子供たちの快挙 第7章見果てぬ夢
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中勘助の『銀の匙』をテキストに3年間読み進んだ子供たちの話です。 面白かったけど、最後の生徒が昭和37年組ということで今の教育にそのまま適用できるかといえばそうでもないです。
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3年間、文庫本一冊を教科書として徹底的に読み解く奇跡の授業を行ったエチ先生こと橋本武。 精読、スローリーディングの極み。 国語は全ての学ぶ力の背骨である。 国語力があることで、他の教科も理解力が増す。 目の前の「壁」を、「階段」にして乗り越える力が付く。 国語力は生きる力。 何...
3年間、文庫本一冊を教科書として徹底的に読み解く奇跡の授業を行ったエチ先生こと橋本武。 精読、スローリーディングの極み。 国語は全ての学ぶ力の背骨である。 国語力があることで、他の教科も理解力が増す。 目の前の「壁」を、「階段」にして乗り越える力が付く。 国語力は生きる力。 何を差し置いても、生徒には国語を好きになってほしかったんです。 そう語るエチ先生。 生徒のことを本気で思い、考え抜いた末の独自の手法。 すごい決断だと思う。 早く、多くの本を読みたいと考えていた自分はこの本にハッとさせられた。
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こんな贅沢な授業、私が受けたい! 私は勉強が嫌いではない。しかしやらされる勉強は嫌い。 そんな人は他にもたくさんいるのではないだろうか。 今、教える仕事をするようになり、学びたいという欲求を持たせるためにはどうすればいいのか模索をしている。 すぐに結果のでるものはすぐにつかえなくなる そのとおりである。それを私も伝えていき、知識ではなく智恵をつけるような指導をしていきたい。
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さくっと読めました。 教育論としてもおもしろい。 ただ、この授業の内容についてこれるのは、やはり灘の子どもたちぐらいだろうかとも思ったり。 心がささくれだちな思春期の子どもたちが、銀の匙をどれほど受け入れられるのだろうかということと、昔にはなかった、知的であることを拒否するよ...
さくっと読めました。 教育論としてもおもしろい。 ただ、この授業の内容についてこれるのは、やはり灘の子どもたちぐらいだろうかとも思ったり。 心がささくれだちな思春期の子どもたちが、銀の匙をどれほど受け入れられるのだろうかということと、昔にはなかった、知的であることを拒否するような傾向が、学力の低下を招くのではないかと思ってみたり。 ただ、一方でメディアは発達し、ジャンクも含まれるけれど望むものにはたくさんの情報が手に入る。 興味を持ち、追求し、答えのようなものをつかむには時間がかかるが、答えを得るまでのプロセスに我慢できないことが、最近の子どもの問題だと思うので、エチ先生のようにうまく引き出すことができる、我慢を楽しみに変えられる教師が増えるといいなと思った。
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塾通いと詰め込み主義の教育に違和感を覚えつつも、それならばどうすべきかという回答どころか方向性すら思いつかぬ中、この本は1本の道筋を示してくれたような気がします。 教育問題のみならず考える機会を与えていただきました。 信念を持つことがいかに素晴らしいか、しかし同時にそれは、本人...
塾通いと詰め込み主義の教育に違和感を覚えつつも、それならばどうすべきかという回答どころか方向性すら思いつかぬ中、この本は1本の道筋を示してくれたような気がします。 教育問題のみならず考える機会を与えていただきました。 信念を持つことがいかに素晴らしいか、しかし同時にそれは、本人の並々ならぬ努力・知力を要するものだということもあらためて・・・
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非常に示唆に富む内容が多かった。 脱線は悪いことではない。 それだけ豊かな引き出しがあるということだ。 十干十二支の話や、 凧作りやグループ研究、百人一首のエピソード。 どうしてこんなに自然に生徒たちの子どもに火をつけられるのだろう。 もちろんその裏には夜を徹してプリント作りにいそしまれたり、 銀の匙の作者・中勘助に手紙を出したりという仕掛けがあるのだけれど。 教師が教材を愛している・情熱を持っているということ。 教師が趣味を持ち、その趣味がまた究めているということ。 そんなことも大事だなと思えました。 何と言っても、エチ先生はかっこいい!
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感動の教育実践をレポートした本。灘校での中学3年間で徹底的に1冊の文庫本を読み込む授業を展開してきた教師のドキュメント。誰にでもできる授業でなく、また誰にでも受けられるレベルの授業でもなく、学校での出会いの素晴らしさをも感じられる本。
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教科書を使わず、たった一冊の文庫本を3年間かけて読み込んでいく。 かつて灘中学で実際に行われていた国語の授業です。 これを考案し実践した伝説の教師、橋本武先生(愛称エチ先生)と その教え子たちの姿を描くノンフィクション。 エチ先生がこの授業を始めてから灘校の東大合格者数が一気に...
教科書を使わず、たった一冊の文庫本を3年間かけて読み込んでいく。 かつて灘中学で実際に行われていた国語の授業です。 これを考案し実践した伝説の教師、橋本武先生(愛称エチ先生)と その教え子たちの姿を描くノンフィクション。 エチ先生がこの授業を始めてから灘校の東大合格者数が一気に増えたといいます。 のみならず、現在各界の中枢で活躍する日本のリーダーともいうべき人材が 数多く輩出されています。 なぜ一冊の本を読み込むだけで? と最初は疑問に思いましたが、 エチ先生自身の言葉に端的な答えがありました。 「一つの言葉の裏には広がりがあります。それを詳細に読み込んでいくと、 歴史・文化・社会・伝統・・・・・・といくらでも広がる。速読では身につかない その広がりを、じっくり楽しみたいと思ったんです」 教材である中勘助の『銀の匙』に登場する表現や言葉そのものについて、 生徒自身が調べ、感じたことや考えたことを自分の言葉で書きとめる。 その内容をクラスで発表し合い、他の生徒の考えや意見にふれることで、 自分の考えをさらに広げ深めていく。この積み重ねなんですね。 そして一冊まるごと分からないことはないというレベルまで読み込んでいく。 学習効果を大きく高めたのが授業の都度配られる先生手づくりのプリント。 そこには、生徒を板書から解放し思う存分作品の世界を体験できるようにと、 いろいろな工夫が凝らされていました。 エチ先生は準備のために徹夜をすることも珍しくなかったそうです。 本文中でも“鉄人”と形容されていますが、30年間、時流に合わせて プリントの内容を更新し続けた情熱に、心底驚かされました。 直面するテーマに深く踏み込んでその真髄に近づこうと前進する力。 エチ先生はそれを“学ぶ力の背骨”と呼びます。 「国語力があるのとないのとでは、他の教科の理解力が大きく違って来ますからねえ。 数学でも物理でも、深く踏み込んで、テーマの真髄に近づいていこうとする、 前に進もうとする力こそが“学ぶ力の背骨”であり、国語力だと思います」 体験としての読書を通じ一生の宝物をもらった生徒たちを羨ましく思うと同時に、 今後自分の背骨となるような、本との関わり方を考えてみたいと思いました。
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学校でしかできないこと それは、みんなで1つの作品を読み合うこと その大切さ、そしておもしろさを思い出させてくれる本 じっくりと1つ1つの言葉を丁寧に 探究していくその姿はすっごく刺激的。 エチ先生のような先生 そういうのもありかなって思います。
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