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奇跡の教室 の商品レビュー

4.2

109件のお客様レビュー

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2011/12/29

伝説の「銀の匙」の授業に関する本でまるでテレビ番組のように楽しめます。教授方法の概略(うまく言えませんが、方法というような図式的な何かがあるというわけではないです)、関係者や体験者の証言や感想、来歴、手際良くまとめられています。また、実際の授業の熱気と伝わってきます。 惹きつけ...

伝説の「銀の匙」の授業に関する本でまるでテレビ番組のように楽しめます。教授方法の概略(うまく言えませんが、方法というような図式的な何かがあるというわけではないです)、関係者や体験者の証言や感想、来歴、手際良くまとめられています。また、実際の授業の熱気と伝わってきます。 惹きつけられ、いっきに読みました。 自分の関心事、教育方法と、その裏付け、応用の仕方といった側面は、端緒が書かれているという印象でカクカソウヨウの感を否めません。 しかし、来月2012年01月に、教師自身の著書も出るようです。そちらに期待しています。

Posted byブクログ

2011/12/26

横道にそれることが目的の国語の授業。灘中高の橋本武さんの実践。御年99歳。 中高一貫の持ち上がり教科担当。6年に一度中学1年生からスタートする。中学3年をかけて一冊の文庫本「銀の匙(中勘助)」を読んでいく。作者の少年時代の文化や昔から続いている遊びや食べ物,価値観などに触れなが...

横道にそれることが目的の国語の授業。灘中高の橋本武さんの実践。御年99歳。 中高一貫の持ち上がり教科担当。6年に一度中学1年生からスタートする。中学3年をかけて一冊の文庫本「銀の匙(中勘助)」を読んでいく。作者の少年時代の文化や昔から続いている遊びや食べ物,価値観などに触れながら,ときには諺から中国の原典にあたったりと縦横無尽に動き回る。その教室で生徒に求められるのは,対象となる文章(テーマ)に自分なりの引っかかりを持って深めることである。 今風に言えば,相当陳腐な表現だが総合的な学習である。学習者としての主体性を発揮させるために,橋本氏がどれだけ多くの準備をしたのか想像がつかない。文中にはワークシートを作ったとあり,転校していった生徒が欲しがるようなものであったそうだ。 研究者としてそのワークシートを見てみたいし,評価方法について橋本氏に聞いてみたい。それ以上に,実際にその授業を受けてみたいものだ。 教職の面白さを教えてくれる1冊。

Posted byブクログ

2011/12/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分が今やっていることは 彼らの記憶に残るだろうか と考えたとき 自分自身の至らなさに思い当たる もっともっと知識をつけて もっともっと想いをこめて もっともっと夢をいっぱいにして 愛するあの子たちの人生に 小さな花を咲かせ続けるような エチ先生がしたような そんな授業がしたい エチ先生が おそらくそうだったように あの子たちは 私にとって「愛」の固まりだ あの子たちが たくさん笑わせてくれる たくさん怒らせてくれる 泣かせるようなすてきな瞬間を見せてくれる 時々 授業から戻るときに あまりの幸福に泣き出したくなる 何てことはないのに 嬉しい顔 楽しい顔 拗ねる顔  いろんな顔を見て 幸せすぎて 泣きたくなることがある あの子たちの幸せが いま 目の前にあることが こんなにも幸福でたまらなくなる だから もっと見せたい 伝えたい 言葉を交わしたい あの子たちが 幸せであるように 目には見えない 愛ということばの意味は ここにあるんじゃないかって なんだかそう思うんだ

Posted byブクログ

2011/12/08

テレビ等で紹介され話題になった元灘高教師、橋本氏の教育方針や指導法、教え子たちのその後を紹介している。灘といえば日本屈指の進学校であるが、彼が最初に教え始めた頃はそのような学校ではなかった。しかし、もともと可能性のある原石は磨き方で輝きは増すのだということがよくわかる。独自の教育...

テレビ等で紹介され話題になった元灘高教師、橋本氏の教育方針や指導法、教え子たちのその後を紹介している。灘といえば日本屈指の進学校であるが、彼が最初に教え始めた頃はそのような学校ではなかった。しかし、もともと可能性のある原石は磨き方で輝きは増すのだということがよくわかる。独自の教育法、毎時間の膨大な資料の準備等、教育に並々ならぬ情熱、信念そして生徒たちへの愛情がなくてはできない授業であり、普通の教師にはまねのできないものであろう。この教師の情熱に応えた生徒たちもすごい。灘というとガリ勉集団と考える人も多いだろうが、自主性を重んじ文武両道に優れてた人材を育成している。一見勉強などしていないように見えて、どこで勉強しているのか?気がつくと半数以上は東大生である。橋本先生のようなユニークで生徒の自主性を重んじる優秀な指導者のもとで生徒たちは成長していけるのだろう。教材として使われた「銀の匙」を読んでみようと思った。

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2011/12/06

こんな時代だからこそ、味読することがいかに重要な事か、また国語力の一番大切なことが何であるかを教えて頂きました。 本著書は文末で筆者が述べている通り、名門大学へ進学するためには、どのように教育すべきか?を主軸に構成されており、エチ先生の本質まで到達していない感が否めません。 でも...

こんな時代だからこそ、味読することがいかに重要な事か、また国語力の一番大切なことが何であるかを教えて頂きました。 本著書は文末で筆者が述べている通り、名門大学へ進学するためには、どのように教育すべきか?を主軸に構成されており、エチ先生の本質まで到達していない感が否めません。 でも、エチ先生に教え子やエチ先生自身の言葉がたくさん引用されていることで、学校の教育のあり方だけではなく、職場や子育てなどでも活かす事ができるであろう内容に仕上がっていると思います。

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2011/11/24

「学ぶ」ということは、こういうことなんだなと、教えられる一冊。 エチ先生の授業で磨かれていった感性が、学生時代や実社会での「壁」を「階段」にしていく人生につながっていった、と書かれています。 「壁」を「階段」にして乗り越えて行くことができる、そんな風に子供を育めたらいいな。 ...

「学ぶ」ということは、こういうことなんだなと、教えられる一冊。 エチ先生の授業で磨かれていった感性が、学生時代や実社会での「壁」を「階段」にしていく人生につながっていった、と書かれています。 「壁」を「階段」にして乗り越えて行くことができる、そんな風に子供を育めたらいいな。 お薦めの一冊。 http://glorytogod.blog136.fc2.com/blog-entry-1028.html

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2011/11/22

あえて捨てる。 あえて徹する。 あえて遠回りする―。 すぐ役立つことは,すぐ役立たなくなる。 「銀の匙」の子どもたちとエチ先生,筆者とエチ先生との心のつながり… それが読者の心にも伝わります。 美しい文章,美しい物語でした。

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2011/11/13

TVでも採り上げられたようですが、恥ずかしながら全く知りませんでした。 およそ公立では不可能な授業方法。読んで、こんなことが行われていたのかと驚きました。東大に合格することが目的ではなく、人として生徒として先生として一冊の本で結ばれた絆が、とても崇高なものとして響いてきました。し...

TVでも採り上げられたようですが、恥ずかしながら全く知りませんでした。 およそ公立では不可能な授業方法。読んで、こんなことが行われていたのかと驚きました。東大に合格することが目的ではなく、人として生徒として先生として一冊の本で結ばれた絆が、とても崇高なものとして響いてきました。しかし、一冊の薄い文庫本を3年間って・・・。

Posted byブクログ

2011/11/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

伝説の灘高国語教師という副題の通り、橋本武先生が国語を教える生徒たちの卒業する年は、灘高の固定位置でなくなった東大合格者数日本一の座に灘高が返り咲くという。 そんなスーパー国語教師の指導方法は、「銀の匙」というけして分厚いとはいえない青春?小説を3年間かけて読むという超スロー・リーディング。 今の情報社会の世の中で、あふれる情報を少しでも多く取り入れようと躍起になり、わたし自身も「フォトリーディング」という手法を取り入れながら少しでも多くの本に触れる事を心がけている。 そんな世の中に逆行するように、エチ先生の授業は、一冊の本にじっくり取り組み、じっくり考え、自分の言葉で表現する事を学ぶ。 これこそ今の日本の教育に欠けているところではないだろうか。 言葉ひとつひとつをじっくり考えることで、社会の壁を「階段」として乗り越える術を身につける事を子供たちが出来るなら、日本人ももう少しマシになるだろうな・・・ 速読にしろ、スローリーディングにしろ、本という知識の集約に触れることが本当に大事だということを改めて考えさせられた本でした。

Posted byブクログ

2011/11/11

長い人生において、なぜ学ぶのか。 学んだことを自分の血肉としていくためにはどう学べばいいのか。 どんな人間になるべきなのか。 本当の豊かさとは。 全ての答えがこの本の中にある気がする。

Posted byブクログ