イシューからはじめよ の商品レビュー
まさしく今の私は「犬の道」(一心不乱に大量の仕事をこなそうとすること)。根性に逃げてはダメ。生産性をあげないといけないのです(^^;
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日本全体の正社員の数は減り続け、派遣社員など非正規労働者の数は増え続けている。こうなると、正社員一人当たりの負担は増えるし、やるべきことがありすぎて、体が回らなくなる。書店で、「やるべきこと」が10分の1になるという帯を見かけたので、この本を購入。 <印象的な箇所> ・「問題を解く」より「問題を見極める」。 ・「解の質を上げる」より「イシューの質を上げる」。 ・知りすぎるとバカになる。 ・速くやるより、やることを削る。 ・問題=イシューを発見する力が重要。 (所感) 多くの人は、付加価値、新しい価値、みんなが喜ぶ革新的な価値を生み出さず、あまり価値のない仕事に時間を投資している。付加価値を生み出す仕事に時間を集中しましょうという本。 付加価値を生み出すためには、問題を解決しようとするより、問題の本質、イシューを見極め、イシューを見出すことが必要。人々も気づいていないイシューを炙り出すことが必要。 イシューを見極める作業は、結構時間がかかる。だから「やるべきこと」が10分の1になると言っても、労働時間が10分の1になるわけじゃない。付加価値を生み出さない作業を削って、代わりにじっくり考えて、付加価値を生み出す作業が増える。仕事全体の忙しさはあまり変わらないと思う。 さて、「いつまで働いても仕事が終わらない病」があるとする。この病気を生み出しているのは、周囲のむちゃぶりじゃなくて、自分自身の心。自分自身やりたいと思えない仕事は後回しにされる。どうしてもやらなきゃいけない状況になって初めて、いやいや仕事を始める。これで「いつまで働いても仕事が終わらない病」が広がる。 と、『国家は破綻する』を読んでいて思った。『国家は破綻する』に、国がデフォルトを起こす主な原因は、返済能力ではなく返済の意思である。国家が「もう債務を払いたくない」と意志決定した時、デフォルトが起きると書いてあったから。 国や政府だけでなく、企業でも個人でも一緒。外部要因より自分の意志が、成功と失敗両方の確定要因になっているんじゃないか? というイシューを見つけてみたりして。
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「価値のある仕事とは何か」の定義を「解の質」と「イシュー度」で説明する視点の持ち方は秀逸。この問題は解くべき問題か?という問いを常に自分に投げかけたいと思いました。中盤以降は一般的なロジカルシンキングの内容ですが、序盤だけでも読む価値はありかと思います。
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某研究所長推薦図書、本棚に面出ししてあったものを借りてきた。イシュー(2つ以上の集団で決着がついていない、根本に関わる白黒がはっきりしない問題)にまず着眼し、仮説を立て(ストーリーライン構築、絵コンテ作り)、アウトプットを出すといった一種のフレームワークが書かれた作品。普段の仕...
某研究所長推薦図書、本棚に面出ししてあったものを借りてきた。イシュー(2つ以上の集団で決着がついていない、根本に関わる白黒がはっきりしない問題)にまず着眼し、仮説を立て(ストーリーライン構築、絵コンテ作り)、アウトプットを出すといった一種のフレームワークが書かれた作品。普段の仕事の中でやっている内容なので特に真新しいことはなかったが、特に意識しているわけではなかったので、自分の思考パターンを客観的に見直すには良かった。また、このフレームワークの善悪は別として、後輩にはどのステップが欠けているのかを明確にイメージできるようになり、リーダーとして指導することに役立ちそうだと感じた。一番印象に残ったのは、本編ではなく章頭に挿入されていたファインマンの代数に関するコメントでした。「問題の目的は要するに(方程式の)Xが一体なんであるかを突き止めることにあり、その答えをどのやり方で出したかなんてどうでもいいんだということを悟ることができたのは、実に幸運だったと思う。」つまり、方法論が大事なのではなく問題を明確にすることが大事、ということですね。
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価値ある仕事(研究)とは、問題の本質と重要さを見極める所から始めてこそ生まれると説く。 元マッキンゼー勤務の著者が書く良質なビジネス書。 本書はその見極めからスタートし、仕事や研究の一連のプロセス(問題の見極め、 解決までのストーリー作り、解決の提示方法)が具体的に示されている...
価値ある仕事(研究)とは、問題の本質と重要さを見極める所から始めてこそ生まれると説く。 元マッキンゼー勤務の著者が書く良質なビジネス書。 本書はその見極めからスタートし、仕事や研究の一連のプロセス(問題の見極め、 解決までのストーリー作り、解決の提示方法)が具体的に示されている。 後半部分はデカルトの方法序説やその他ビジネス書が述べるように、問題を細分化する事、 分かりやすい形で伝える等々と同じような内容である。 しかし、『自分が思いついたなかで、本当に今答えを出す価値のあるもの何か?』という 作者自身の独特の視点(問い)は、今求められている単位時間当りどれだけ価値を作り出せるかのヒントとなり得るだろう。 著者は元研究者という事もあり、著名な科学者の言葉の引用もあり、 ビジネス人だけでなく、研究者、学生にも是非お薦めしたい一冊。
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まず立ち向かう問題自体の質を高めましょうという本。さらっと読めるが行うは難し。 というのも、自分の能力的な話もさることながら、この手の本は、関係者がみんな読んで共通認識にならないと、なかなか実行に移すのが難しい。畢竟、どれだけ話してもどこに向かっているか分からない会議にしばしば巻...
まず立ち向かう問題自体の質を高めましょうという本。さらっと読めるが行うは難し。 というのも、自分の能力的な話もさることながら、この手の本は、関係者がみんな読んで共通認識にならないと、なかなか実行に移すのが難しい。畢竟、どれだけ話してもどこに向かっているか分からない会議にしばしば巻き込まれ、「犬の道」はおろか「犬も食わない道」をたどることになる、と、人ごとのようだが無論自らもその片棒を担いでしまっている反省。 ・強引にも前倒しで仮説を立てる。 ・Issueはwhyよりもwhere what how ・構造的な理解とは、共通性・関係性・グルーピング・ルールの発見である。 ・混乱したら、①変数を削る、②視覚化する、③最終形からたどる、④So what?、⑤極端な事例を考える。 ・ストーリーラインはwhyの並びたてか、空雨傘。 ・分析とは比べることである。差・変化・パターンを見出だす。その表現は比較・構成・変化の観点。 …それにしても、世の中のビジネス本の著者はマッキンゼー出身者ばかりである。
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何をするか、何を課題とするかが大切という内容で、分かり易い内容だった。ただ、具体例に乏しいため、分からない人にはずっと分からない内容だろう。スティーブン・コヴィーの7つの習慣とも通じるところがある。
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少し前にだいぶはやった本。 ヤフーの方で元マッキンゼーの方が執筆されている。 やはりコンサル的思考回路で、とてもロジカルで爽快な内容。 いかに効率的に良質のアウトプットを出せるかという観点に着目した 非常に目から鱗な内容だった。 目次を紹介 はじめに 優れた知的生産に共通すること ■序章 この本の考え方―脱「犬の道」 ■第1章 イシュードリブン―「解く」前に「見極める」 ■第2章 仮説ドリブン(1)―イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる ■第3章 仮説ドリブン(2)―ストーリーを絵コンテにする ■第4章 アウトプットドリブン―実際の分析を進める ■第5章 メッセージドリブン―「伝えるもの」をまとめる おわりに 「毎日の小さな成功」からはじめよう 日本は戦後からいち早く復興し、sophisticatedな社会システムを醸成してきた。今、そのシステムは新興国と呼ばれる国が学び、先進国は知的労働によるバリューを出すことができるか否かで大きく左右されてくると思う。 いち早くアメリカは変化をしてきているだろうけど、まだまだ道半ば。日本は残念ながら輸出立国であるため、その辺の抜本的変化はないが、製造業の先端はこの知識集約労働による開発がなされているんだろう。 教育がそもそものシステム国家に適合できるようになっているために、いかに今後の複雑な世界に適合できるようになるかが肝なのだが、そこに対する明示的なマイルストーンは示されていない。 本書はそういった社会に対する提言と同種であるような気がする。 ”イシューは何か?”に徹底的にフォーカスを当てる。 大きな問題、仮説は何か?それを起因することは大変難しくクリエイティブな作業になるが、このビジョナリー的な作業がなければ、その国の未来はない。 多くのビジネスに関わる人間が本書のようにロジカルに考え、カオスな世界へ進むべきベクトルを提示すべきだと思う。
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仕事やプロジェクトに取り組むときに、重要な問題点を選び抜き、それから取り組もうというお話(だと思う)。横文字が多くて、なにがいいたいのかいまいち分からなかった。 物事に取り組むとき、どのようにイシュー(=問題点?)を探したらよいか。、そしてそのイシューに対してどのようにアプローチ...
仕事やプロジェクトに取り組むときに、重要な問題点を選び抜き、それから取り組もうというお話(だと思う)。横文字が多くて、なにがいいたいのかいまいち分からなかった。 物事に取り組むとき、どのようにイシュー(=問題点?)を探したらよいか。、そしてそのイシューに対してどのようにアプローチしていけばよいか。 などが書かれていたけど、頭にあんまり入らなかった・・・ 風邪のせいかな?
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コンサルや研究者向けにかなり突っ込んだ知の技法を説いているけど普通の人にもわかりやすいという、似たような本があまりなさそうな1冊(むしろあれば教えてください) 図表の力がすごい。図表だけぱらぱら見るだけで通読できるくらい雄弁。 これから先も何度か読み返す気がする1冊。
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