ゴールデンスランバー の商品レビュー
いつか見た夢を思い出した。 誰かから逃げる夢。 実家の裏にある水の引いた用水路に飛び降り、誰かから走って逃げる。 たくさんの角を曲がりながら、路地の裏に逃げ込み息を潜める。 それでも見つかり逃げ惑う。 そして最後はいつも苦しみながら、はっと目を覚ます。 途中まではこの夢を見て...
いつか見た夢を思い出した。 誰かから逃げる夢。 実家の裏にある水の引いた用水路に飛び降り、誰かから走って逃げる。 たくさんの角を曲がりながら、路地の裏に逃げ込み息を潜める。 それでも見つかり逃げ惑う。 そして最後はいつも苦しみながら、はっと目を覚ます。 途中まではこの夢を見ている時のように苦しくて苦しくて仕方がなかった。 しかし、いつの時からかどのような結末を迎えるのだろうとワクワクが止まらなかった。 日本の政府、報道機関、警察すべてを敵に回したとしても信じてくれる人は果たしてどれだけいるだろう。
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11/12~11/23 7冊目 もともと映画(邦画の方)を見ており、同じ伊坂幸太郎の殺し屋シリーズが面白かったため購入。 総理大臣殺害の容疑者として濡れ衣を着せられた元宅配ドライバーの逃走劇。 文章には、以前読んだ「マリアビートル」のような緊張感を感じられ、どう転ぶかわからない...
11/12~11/23 7冊目 もともと映画(邦画の方)を見ており、同じ伊坂幸太郎の殺し屋シリーズが面白かったため購入。 総理大臣殺害の容疑者として濡れ衣を着せられた元宅配ドライバーの逃走劇。 文章には、以前読んだ「マリアビートル」のような緊張感を感じられ、どう転ぶかわからない展開にドキドキしながら読み進めた。 途中には過去の回想なども挟んでいるため、緩急がよくつけられているなあと感じた。 また、この物語は本筋の前に、第三者視点で書かれた事件の顛末と、事件から20年後のライターによる調査書が挟まれており、一度読み終えた後にこの部分を読み返すと新たな発見に気づけ、構成のすばらしさに脱帽した。
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ハッピーエンドとは言えないがハラハラドキドキの逃亡劇であった 大学時代の仲間、逃亡してからの味方のおかげ 森田森吾曰く『人生で大切なのは習慣と信頼』 ビートルズ ゴールデンスランバーを聴きたい
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★殺し屋シリーズとは違うけど、やっぱり伊坂幸太郎、面白い。 ★轟社長はあの、オーデュボンの轟?すぐには結びつかなかったけど、そうであっても不思議ではない。
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面白い。 読むたびに次はどんな展開かと気になってくる。 読みながら映画にしたらいいだろうな~ と思ってたらすでに映画化されてましたね。 樋口晴子は竹内結子でしたか。。 上手く演じたでしょうね。。いい女優さんでした。 ビートルズが何曲か出て来るのも懐かしくて良かったです。 ただ最...
面白い。 読むたびに次はどんな展開かと気になってくる。 読みながら映画にしたらいいだろうな~ と思ってたらすでに映画化されてましたね。 樋口晴子は竹内結子でしたか。。 上手く演じたでしょうね。。いい女優さんでした。 ビートルズが何曲か出て来るのも懐かしくて良かったです。 ただ最後「何も解決してへんやんけ!」と思ったので ★一つ減らして4つ。
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「魔王」・「モダンタイムス」の再読をきっかけに、本作についても再読を決意。 これらの共通点は『国家権力・社会システムへの対抗』である。 一方でその対抗手段は正反対である。 モダンタイムスは、果敢に真実を追求する。これに対し、ゴールデンスランバーは、必死で逃げ回るものだ。 この正反対の両作であるが、テーマ以外にも共通点を感じる部分は多い。 例えば、最終的な到達点。黒幕というものは、明かされず、主人公は隠れるように生きていくことになる。(高校の時に観た映画は黒幕が明かされずにモヤモヤしたけど、、、) ゴールデンスランバーは、顔を変えて生きていく決意をし、モダンタイムスは、「目を逸らして、生きているんだ。(下巻p.448)」とある。 それでも、軽妙に読み進められるのは、やはり随所に散りばめられた『伊坂ワールド』を感じるからではないだろうか。張り巡らされたユーモアや伏線が心地良い!!なんてことないセリフや出来事が後で重要となったりするため、丁寧に読んでいくことでより楽しめるかも。 本作の核となる言葉は「人間の最大の武器は、習慣と信頼だ。」(p.105)というセリフ。 『エレベーターのボタンの押し方』『ご飯の食べ方』『痴漢』青柳を知る人間にしかわからないワードだが、これらが青柳が真犯人ではないことを確信させる。 また、花火屋の轟の言葉も本作においても重要なキーワードとなる。 「花火ってのはいろんな場所で、いろんな人間が見てるだろ。もしかすると自分が見てる今、別のところで昔の友達が同じものを眺めてるのかもしれねえな、なんて思うと愉快じゃねえか?たぶんな、そん時は相手も同じこと考えてんじゃねえかな。」「思い出っつうのは、だいたい似たきっかけで復活するんだよ。自分が思い出してれば、相手も思い出してる」(p.265) この言葉通り、樋口と青柳は別々の場所にいながら有名フランス料理店のCMを見て過去を思い出し、思い出にふけるうちに黄色のセダンを思い出す(p.397)(p.439) このように第三者の読者だけは、俯瞰して状況が見えて、信頼で繋がっていることを感じられることも心地よい。当事者たちについ教えたくなる。 最後の章【第五部 事件から三ヶ月後】は、非常に気持ちよく伏線を回収してくれる。何度でも読み返したくなる。 ・浮気 ・痴漢は死ね ・たいへんよくできました
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知り合いの勧めで手に取った一冊。映画化もされたのも納得の内容だった。平々凡々な青年が、唐突にテロ事件の犯人の濡れ衣を着せられてしまうという話。ハラハラドキドキのサスペンスとして楽しめる話だったと思うが、ちょっとラストが不完全燃焼な印象だった。
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情報管理社会による弊害とその背景にある組織の恐ろしさを感じさせられた。主人公が下手に「闘う」という選択肢をとっていたら、このような結末にはならなかっただろう。
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以前読んで面白かった。久しぶりに読み返したら、やっぱり面白かった。 私は、情報操作の怖さよりも、信頼される喜びの方に焦点が合った。 それでも信じてくれる。そういう人が、はたして私の周りに何人いるのだろうか…。
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評価が高かったので、また重力ピエロがとても良かったのでかなり期待値を上げて読んだ作品です。 首相暗殺という、やや政治的な内容に懸念したのと単純に本の厚みをみて、自分に合うか迷いましたが、評価の高い伊坂さんの作品だったので読んでみました。 序盤、主人公以外の登場人物でストーリーが進められるため、本題に入るまでがなかなか長く感じられ、退屈さをかなり感じてしまいました。 中盤から後半にかけては、序盤に出てきた登場人物が次々に回収され、そこはさすが伊坂さんの作品だなと思い面白く感じました。 が、好みがあると思いますが、終着点があまり好きなタイプの話ではなかったです。無理やり感を強く感じてしまいました。 ただ個人的には、主人公の元恋人がちらほら見せる行動だったり言動が、おしゃれでセンスがあって良かったです。 その他の登場人物も、重力ピエロ同様、皆魅力的で優しく、筆者の人柄が現れているように感じられて良かった。 別の作品も読んでみたい。
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