ゴールデンスランバー の商品レビュー
白状します。・・・・・・面白かった。正直申し上げて、私は伊坂幸太郎が嫌いです。変に気取った文体、村上春樹を想起させる比喩、最後かっちり辻褄があわせましたというドヤ感、若者の代弁者であるかのような語り口、なんだか全てが苦手。でも『ゴールデンスランバー』は面白かった。途中で読むのをや...
白状します。・・・・・・面白かった。正直申し上げて、私は伊坂幸太郎が嫌いです。変に気取った文体、村上春樹を想起させる比喩、最後かっちり辻褄があわせましたというドヤ感、若者の代弁者であるかのような語り口、なんだか全てが苦手。でも『ゴールデンスランバー』は面白かった。途中で読むのをやめたくなかった。「ケネディを暗殺したのって絶対オズワルドじゃないのにそのままになってるって怖いよな」大学時代、そんなムダ話をしていた青柳雅春は、宅配便のをしていたはずが、突如として、総理大臣爆殺の犯人に仕立て上げられる。仙台市街を逃げ惑う中、大学時代の友人たちは謎の死を遂げ、脳裏にはビートルズ『ゴールデンスランバー』が鳴り響く。うーん、今思い出しても良く出来てたなー。極上のエンタメ小説ですよこれは。
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先に映画(DVD)を見てから読書。うん、この順番で良かった♪ 面白かったです。「エンターティメントはかくあるべき」という感想をどこかで見ましたが、ほんとそうですねェ。
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映画化された小説は先に見るべきか読むべきか迷うもの。私の場合、先に映画を見るようにしている。映画では語り切れなかったディテールが原作には必ず豊富に含まれており、映画と小説の両方を出来るだけ実り多くバランス良く楽しむには、映画でファーストインパクトを、原作でディテールを、という楽し...
映画化された小説は先に見るべきか読むべきか迷うもの。私の場合、先に映画を見るようにしている。映画では語り切れなかったディテールが原作には必ず豊富に含まれており、映画と小説の両方を出来るだけ実り多くバランス良く楽しむには、映画でファーストインパクトを、原作でディテールを、という楽しみ方が比較的パフォーマンスが良いと思うからだ。 さて、ところが本作の場合これが当てはまらなかった。映画の世界観、ストーリー、ディテールを超える部分が原作にはほとんど残されていない。映画のクオリティを褒めるべきだろう。と同時に、時間軸を自在に行き来して痛快な大団円に至る原作のスリルを、先に原作で味わいたかったという後悔も残るが、その場合、映画は至って陳腐な印象に変わるだろう。つくづく罪な佳作でありうまく作った映画である。
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伊坂ワールド全開で走り抜けた一冊だったと思う。 内容は突拍子もないのに、なんだか身近に感じられてしまうのは私が小説ボケしているからなのか、主人公のあまりの平凡さ故なのか… そのミスマッチもなんだか心地よくて面白かった。 人間の最大の武器は、習慣と信頼だ
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エンターテイメントとはかくあるべしというストーリー展開。入り口の友人たちの会話もいいが、エピローグ的な閉め方も秀逸。 物語の風呂敷は畳む過程が一番つまらないというのは作者インタビューからだが、落とし前をつけたストーリーのまとめ方は心地よいくらい。
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2011年元旦読了。前半はつまんないのと理不尽さに進まなかったけど、気づいたら途中から一気読み。最後泣けたし。さすがです。いろんなことが繋がっていくのが“らしい”ところ。ビートルズ知ってたらもっとおもしろかったのかなぁ。
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文庫化待ってました!テーマは逃げろ、逃げろ、逃げろ。ご都合主義や?と思うところも少しありますが、伊坂さんらしい、読者をひきつけて離さない、非常に面白い一冊でした。
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新島旅行でDONに借りて読んだ。 突然身に覚えのない首相殺人犯に仕立て上げられた青年の物語。勘ぐるに主人公は今の僕と同じくらいの年齢の設定なのだと思われる。 突然自分の身に覚えのない罪を被ることになったら,つらいなーと漠然と思いながらも,ストーリーの展開があまりにも現実離れして...
新島旅行でDONに借りて読んだ。 突然身に覚えのない首相殺人犯に仕立て上げられた青年の物語。勘ぐるに主人公は今の僕と同じくらいの年齢の設定なのだと思われる。 突然自分の身に覚えのない罪を被ることになったら,つらいなーと漠然と思いながらも,ストーリーの展開があまりにも現実離れしてしまっているというか,次々とおこる事象がいかにもつくり話っぽいので星3つ。 最後はちょっと煮え切らない終わり方だなぁ。。
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「人間の最大の武器は習慣と信頼だ」「丁寧語だったら、何言っても許されると思ってるんですよ」など、いくつも心に残る言葉があった。 巻末の書評に書かれていた「話の畳み方」の話も興味深かった。
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ずっと文庫になるのを待っていた。 仙台出身の政治家金田が首相になり、凱旋パレードを行なった。 その時、主人公青柳は大学時代の友人に呼び出され、パレードの列の外の車の中にいた。 大きな爆発音とともに青柳の「首相殺し」としての逃亡劇が始まる。 大きすぎる権力に無理やり犯人に仕立て...
ずっと文庫になるのを待っていた。 仙台出身の政治家金田が首相になり、凱旋パレードを行なった。 その時、主人公青柳は大学時代の友人に呼び出され、パレードの列の外の車の中にいた。 大きな爆発音とともに青柳の「首相殺し」としての逃亡劇が始まる。 大きすぎる権力に無理やり犯人に仕立てられた青柳の逃亡とそれに立ち向かう人達の友情の話。 作者はマスコミの嘘の多さと友情の大切さを訴えたかったのかなと思う。 最初から最後まで引き込まれまくり。 ラストも大感動。 誰かに何か一冊勧めるとしたら今年は間違いなくこれだと思う。
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