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テンペスト(第4巻) の商品レビュー

3.6

96件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

    32

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    1

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2019/03/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とうとう真鶴が妊娠した。しかも産まれたのは第一王子。そんな中、兄によって正体を王の前で晒されることに。(何でかは読み飛ばしたので知らない)大罪人だが、あごむしられとして王子を産んだ真鶴は久米島に流刑が決まる。 そんな中、真鶴が寧温と知っても、真那美は女性に希望を与えてくれてありがとうと王子を連れて逃げ出す手伝いをしてくれる。 それから時は過ぎて、息子の明は寧温もかくやという知識欲の固まり。あわやというシーンもあったが、兄によって間一髪免れる。真鶴は寧温に扮し、息子にかつて自分が学んだ破天塾での教育を施す。 そうしているうちに、琉球は明治政府により解体。その政府高官には薩摩の侍、雅博の姿もあった。そして50過ぎて二人は再会、二人の愛がやっとここで結ばれる。で完。 ここから沖縄県の人たちが悲しい戦争に巻き込まれて多くの犠牲者を出すのかと思うと、しんみりする。琉球王国の美と知を重んじ歌を愛する文化は、幕末の世とはまた違った見方を教えてくれる。個人的には真鶴の波乱万丈な人生より、フィクションだけど、その端々で起こる歴史上の出来事にわくわくしたり、臨場感あるシーンが想像できて満足。

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2015/03/09

ストーリー展開が早くて全4巻を一気に読み終えてしまった。登場人物たちのエネルギーもすごいし沖縄の風景描写も色鮮やかで、沖縄の風景が目に浮かぶよう。 そんなにも真鶴=寧温って気づかれないもの?っていう疑問は常にあったけど、今までまったく知らなかった琉球の歴史を知ることが出来て興味深...

ストーリー展開が早くて全4巻を一気に読み終えてしまった。登場人物たちのエネルギーもすごいし沖縄の風景描写も色鮮やかで、沖縄の風景が目に浮かぶよう。 そんなにも真鶴=寧温って気づかれないもの?っていう疑問は常にあったけど、今までまったく知らなかった琉球の歴史を知ることが出来て興味深かった。 沖縄旅行に行く前に読んでたら首里城をもっと興味深く拝観したのに残念。

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2014/09/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

琉球王朝末期という題材も舞台も大変素晴らしいのに、後半になるとどたばた無理やり感が否めませんでした。 真鶴の龍の子という設定は最後にはなかった扱いで、結局は頭がいい女性で終わってしまったのが残念でした。 最後は母として庶民として生きるにしても、王朝の最後を王宮で政治に携わる人間でいて欲しかったです。 先見の明があってそれを生かして来たはずなのに、傍から眺めるだけで終わるなんて… 曖昧な部分があれども、ジュリを含めた琉球文化を丁寧に調べて描かれただけに残念としか言えません。

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2014/08/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

琉球・沖縄の歴史を知るための良書として、佐藤優氏お薦めの書。全四巻の最終巻。 池上永一独特のご都合主義は一貫して気になるものの、19世紀前半の琉球の制度、および琉球を巡る薩摩、清、列強の動きを知るには良いかと。

Posted byブクログ

2014/08/14

沖縄への旅行は数回あり、首里城やらいろんなところに行ったことがあったけど、正直、歴史については全くの無知だったので、この本に出会えてよかったです。 次に沖縄に旅行に行く際には、もうちょっと違った目線で首里城とかをみてみたいものです。

Posted byブクログ

2014/06/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

題材は凄く面白いと感じました。ただ他の方も言っているように、料理の仕方が何とも…といった感じです。 主人公とその周りのキャラクターが魅力的であることと、沖縄の歴史に関する記述は見事でした。結局、そこに惹かれて星4を付けましたが、最初の読み始めの印象とはだいぶ違った感じでした。 著者は沖縄出身で沖縄の歴史や文化に造詣が深いようなので、その点から見ると確かに沖縄を伝える良い資料だと思いました。しかし、物語として見るとキャラは立っていますが、矛盾点や読みにくさがどうしても目立ちました。 結果的に今度行く沖縄に興味を持てたという点から星5、面白いのに気になる点があるという内容面からは星3ということで、間をとって星4としました。

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2014/05/06

巻ごとのレビューで書いてるけど やっぱりどうしてもどうしても文体が苦手。 台詞回しとかね、情景描写とかね、 もうちょっとなんとかならなかったのかな、って… でも内容は好きだー。 ラストも救いがあっていい。 遠回りしてのハッピーエンドは満足感がある。 お疲れ 、真鶴。

Posted byブクログ

2013/12/16

琉球がこんなに魅力的な歴史を内包していたなんて…!! キラキラとした残像が今も焼き付いて、文化と教養の国の歴史が感傷的に心に浮かび上がる。濃いキャラクターの漫画的なやり取りを通して、堅苦しくなく楽しく琉球の歴史、政治、風土がすっと入っていった。 あらすじ: 清と薩摩の支配を受け...

琉球がこんなに魅力的な歴史を内包していたなんて…!! キラキラとした残像が今も焼き付いて、文化と教養の国の歴史が感傷的に心に浮かび上がる。濃いキャラクターの漫画的なやり取りを通して、堅苦しくなく楽しく琉球の歴史、政治、風土がすっと入っていった。 あらすじ: 清と薩摩の支配を受ける琉球王国は、武力をもたない代わりに文化と教養で大国に飲み込まれることなく主権を確立してきた。それを支えてきたのが、中国の科挙を模した科試を乗り越えた役人たち。受験資格を持つのは男子。名門孫家の再興を夢見る父親に、女子だからと見捨てられた少女真鶴は高い教養を身に付けており、官吏になることを夢見ていた。そして少女は決心する。宦官として科試を受ける、と。孫寧温としての真鶴の物語が始まった。 あまり「性別を偽って云々」という展開が好きじゃないのは、リアリティがないから。この展開にリアリティを求める人はまあ殆どいないとは思うけれど、「いや、気付くだろう」と心の中で突っ込みを入れまくって、物語を皮肉な目でしか読めなくなる、悲しい体質を持ってるもので。 でもリアリティの面で効果的かはともかく、「宦官」という設定を入れるのはもう本当に目から鱗で、ぐっと興味が湧いた。それも、清の科挙を取り入れた、科試という官吏登用試験があるんだから、宦官がいたっていいじゃないか。物語の深みが増す絶妙な一手に拍手喝采! 清と薩摩の支配を受ける、琉球が内政干渉を出来る限り排し、主権を守るためには天才的な役人が必要だ、という。無理難題に挑む難しい話になるのかな、と思いきや、寧温や朝薫たちのやり取りが面白くて、さわやか且つギャグ的な展開を交えつつ、話が進んでいくのが心地いい。 朝薫がまた若い悩みを抱えるのが、可愛いじゃないの。読者は心の中で「君は正しいんだよ!」と言っていたに違いない。 琉球の大奥、御内原のやり取りが特に笑える笑える。いちいち喧嘩をせずにはいられないんだから。つっこみが絶えない場面の連発。濃いんだけど、めちゃくちゃ濃いんだけど、胃もたれはしないんだよなあ不思議。真牛なんてとくにめちゃくちゃなキャラなのに、今時珍しい噛ませ犬的ド・悪役っぽいのがはまっていて、「あー、またコイツが出ていたよ」という気分にさせられ、でもこういう人間の様式美をしっかり踏まえていて、本当にスバラシイ。喜劇の人だけどそれでは終わらない、強烈な印象付けをしてくれる脇役だ。 それと真美那。彼女のような友達が欲しい。何が本当に大切か解っていて、手段を択ばないハイパーお嬢様にしかし周りは振り回されるが、許しちゃうんだよなあ。とんでもなく賢く、懐の深さは登場キャラクター随一。 いつも愛人の頼りになるんだけど夢見がちな嗣勇お兄ちゃん、麻先生や多嘉良。本当に魅力的なキャラクターが盛りだくさんで、楽しかった。 しかしながらわたしは浅倉の魅力があまり解らないんだよなあ…。初恋の人としてはいいかもしれないけれど…。 激動の時代を経験したのは沖縄も同じ。しかし本国ともいえる江戸幕府よりも賢く振る舞えたのは、優秀な人材がいたから。 笑いながら生きていた彼の息吹を、この本に感じた。

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2013/09/21

琉球王朝が終わる時代を描いた小説。 琉球が日本の沖縄になる前の話で、知らないことが多すぎたのでとても興味深く読めた。 蒼穹の昴に通じるものもあるかな。 女でありながら、宦官と身分を偽って王朝に上がった寧温を中心にテンポ良く物語は展開するので、読みやすかった。 波乱万丈の中で垣...

琉球王朝が終わる時代を描いた小説。 琉球が日本の沖縄になる前の話で、知らないことが多すぎたのでとても興味深く読めた。 蒼穹の昴に通じるものもあるかな。 女でありながら、宦官と身分を偽って王朝に上がった寧温を中心にテンポ良く物語は展開するので、読みやすかった。 波乱万丈の中で垣間見える歴史や文化の面がおもしろかった。

Posted byブクログ

2013/03/09

薩摩と清国の間で外交術で生きてゆく琉球を舞台にした、歴史小説要素を加味した昼メロドラマ。ヒロインである真鶴(ヒーローでもある寧温)にこれでもかという艱難辛苦が襲い掛かる。

Posted byブクログ