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テンペスト(第4巻) の商品レビュー

3.6

97件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

    32

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    1

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2019/01/04

朝倉雅博は、101回目のプロポーズの武田鉄矢を超えてる。 こんな男、絶対いないと思われる。 と言うか、イケメンの設定じゃない方が面白かったのに。 最後は国より、個人のエピソードの方が印象に残った。 真牛に献身して死ぬ津波古のエピソード印象的。

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2018/09/01

で、沖縄旅行に合わせてちょっとずつ読み進めていた本作の、最終巻を旅のお供に。と言いながら、結局読了出来たのは帰宅してからでした(苦笑)。本作の主人公たちが、必死に盛り上げてきた琉球王国も、江戸から明治への急激な転換に飲み込まれて幕を閉じる。強烈な登場キャラたちも、時代に翻弄される...

で、沖縄旅行に合わせてちょっとずつ読み進めていた本作の、最終巻を旅のお供に。と言いながら、結局読了出来たのは帰宅してからでした(苦笑)。本作の主人公たちが、必死に盛り上げてきた琉球王国も、江戸から明治への急激な転換に飲み込まれて幕を閉じる。強烈な登場キャラたちも、時代に翻弄される形で、王国に殉じ果てる。ユーモアが維持されているせいで重く感じさせられないものの、明治政府の非道には強い反撥を禁じ得ない。実際、我々が教わる歴史は、本作の最後に一行、『~年、琉球王国は沖縄県になった。』と記される部分のみ。純粋にエンタメ的高水準もさることながら、あまり知られない歴史の裏側に焦点が当てられたことでも評価されるべき傑作。

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2018/04/23

全4巻、完結。目まぐるしく物語が展開する、手に汗握る大スペクタクルロマンでした。でもどこか妙ちくりんな人々が大騒ぎしている突っ込みどころ満載の作品でもあり、色々な視点から楽しめました。寧温(=真鶴)が納得のゆくラストでよかった。琉球王国は滅んでしまったけれど、今の沖縄にもその華美...

全4巻、完結。目まぐるしく物語が展開する、手に汗握る大スペクタクルロマンでした。でもどこか妙ちくりんな人々が大騒ぎしている突っ込みどころ満載の作品でもあり、色々な視点から楽しめました。寧温(=真鶴)が納得のゆくラストでよかった。琉球王国は滅んでしまったけれど、今の沖縄にもその華美を誇る文化は根強く残っているはずです。真牛、思戸、真美那…ちょっと変人で愛嬌のある脇の女性陣が大変魅力的でした。最後まで華々しく生きた真美那の東京での活躍を読んでみたいものです。面白かった!

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2017/11/18

琉球王国最後の数十年感を舞台にした物語。孫寧温と真鶴という二つの顔を使い分け、王宮に努める高級官僚、王の側室であるおおあごむしられを勤めていく。 琉球解体に至るまでの流れや琉球の世事が小気味よく語られ、読むに楽しい物語であった。女性である真鶴が宦官と称することで王宮の官僚として...

琉球王国最後の数十年感を舞台にした物語。孫寧温と真鶴という二つの顔を使い分け、王宮に努める高級官僚、王の側室であるおおあごむしられを勤めていく。 琉球解体に至るまでの流れや琉球の世事が小気味よく語られ、読むに楽しい物語であった。女性である真鶴が宦官と称することで王宮の官僚として活躍できるという奇想天外の発想も見事だが、王宮を追放されたり、呼び戻されたり、王の側室になったり平民に身を隠したりと忙しい。しかしその活躍は痛快でよんですがすがしくなる。 しかし、琉球王朝の表も奥も目のまえの小事にこだわりすぎて大きな流れを失っているように絵が描かれている。小説であるからそのあたりは仕方がないが、重々しい王宮の生活が、少し軽い文体過ぎるのがたまに気になった。

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2017/09/06

前3巻で進行した物語のクライマックス。王宮での王族・役人の動きよりも、正体が現れてしまった真鶴と、その子・明が過ごす市井での日々が印象的だった。琉球処分という歴史の大渦に呑まれてしまう琉球王国。朝薫や真牛→聞得大君の最期に、今の沖縄を重ね合わせてしまう。 腰痛のため終日読書できた...

前3巻で進行した物語のクライマックス。王宮での王族・役人の動きよりも、正体が現れてしまった真鶴と、その子・明が過ごす市井での日々が印象的だった。琉球処分という歴史の大渦に呑まれてしまう琉球王国。朝薫や真牛→聞得大君の最期に、今の沖縄を重ね合わせてしまう。 腰痛のため終日読書できた今日一日、感慨深い本を読了できたことに満足した。

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2017/01/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ネタバレ 真鶴の青春時代は琉球国の消滅と共に終焉を迎えたというべきなのだろう。それは寧温の喪失と母としての卒業、そして最愛の人生の伴侶との生活の始まり。◇確かに、大映ドラマばりのやや荒唐無稽な展開は、物語としての強度を弱めざるを得なかったが、女性の自律と国家の自律を不即不離なものとして描く以上、止むを得なかったものと感じる。いや、個人的にはその波瀾万丈ぶりにハラハラして読み終えたのも事実なのだ。◆しかも、琉球国の終焉に筆を割き、かつ明と寧温との学習の中で描かれる未来像は、封印された沖縄の独自意識や自立志向を白日に。 これを、沖縄出身の著者が、21世紀に紡いだ事実とそれが何を表しているのかを正面から受け止める必要性も感じたところ。本作は、琉球アイデンティティを全面的に表出しつつ、明治政府による琉球国滅亡という終局を、実に悲劇的にかつ長尺で展開させたわけだが、当然、著者が何も考えないでそのような結末を展開させたわけではないと考えられるからだ。◆なお、叙述に力が入る真牛の来し方と変転流転する境遇が、琉球国の暗部(強烈な格差の存在と一種の迷信に彩られる生活模様)を照射している感がするのだが、実際はどうなんだろう?。

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2017/01/22

こんなこと言ったら怒られそうだけど、出来の悪いライトノベルみたいだった。歴史は覆らないし、その中で事件やトラブルを起こして解決して…裏切られてでも汚名を雪いで復活して…ってその繰り返し。惰性でなんとか読みきった感じ。

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2016/02/27

雨降って地固まる (以下抜粋) ○自分の子どもを不幸にする人間が、どうして他人の幸せを願えるのかしら?(P.133)

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2016/02/02

文庫で4冊。大作でした。 真鶴と孫寧温、二人の生を一人で生きた人生は壮大で、壮絶だった。 どちらの時でも、志の強さは揺らがなくて、とても格好良かった。 琉球王国が最期に向かってゆくなかの、時代の波に翻弄された人達のお話だったんだけど、悲壮感はなくて、力強さを感じた。 自分の信じる...

文庫で4冊。大作でした。 真鶴と孫寧温、二人の生を一人で生きた人生は壮大で、壮絶だった。 どちらの時でも、志の強さは揺らがなくて、とても格好良かった。 琉球王国が最期に向かってゆくなかの、時代の波に翻弄された人達のお話だったんだけど、悲壮感はなくて、力強さを感じた。 自分の信じるもの、信念に基づいて生きる生き方には憧れる。

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2015/11/09

本屋大賞、2009年4位。すごく評価が難しい。面白いところと面白くないところが混在してて、いろんな要素がいりまじってる。真面目な歴史小説と思いきや、ファンタジーぽくなったり、突然おちゃらけたり。全体的にスピード感があって、最初の方は舞城王太郎か侍ジャンアンツかというほどの展開の速...

本屋大賞、2009年4位。すごく評価が難しい。面白いところと面白くないところが混在してて、いろんな要素がいりまじってる。真面目な歴史小説と思いきや、ファンタジーぽくなったり、突然おちゃらけたり。全体的にスピード感があって、最初の方は舞城王太郎か侍ジャンアンツかというほどの展開の速さが爽快でサクサク進む。で、途中何度か遭遇する悲惨な状況がどうも納得性が少なく、もうちょっと、違うやり方あるじゃん、っていう突っ込みどころでモヤモヤ感が広がり、また、突然転調するところが、筒井康隆のドタバタ風でもありちょっと白けたりしてまう。で、そういった要素が結局繰り返されて無限ループに陥りそうになってくる。そんなこんだで、長いわりには早めに読み終えたけど、やっぱり長かった。まあ、文句なしに傑作っていうもんでもないわな。

Posted byブクログ