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マザコン の商品レビュー

3.1

82件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    12

  3. 3つ

    43

  4. 2つ

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2024/09/24

2024.9.24 読了 空を蹴る 雨をわたる 鳥を運ぶ パセリと温泉 マザコン ふたり暮らし クライ、ベイビイ、クライ 初恋ツアー 娘や息子の妻なとの女目線からの母を描いた作品たち 母−娘の関係は、父−息子の関係と似ても似つかないものだと、息子であり父である自分の目線から読む...

2024.9.24 読了 空を蹴る 雨をわたる 鳥を運ぶ パセリと温泉 マザコン ふたり暮らし クライ、ベイビイ、クライ 初恋ツアー 娘や息子の妻なとの女目線からの母を描いた作品たち 母−娘の関係は、父−息子の関係と似ても似つかないものだと、息子であり父である自分の目線から読むと感じる。 父−息子の関係において同一化による支配的な行動は、高圧的な言動で行われることは想像に難くないが、母−娘の関係におけるマゾヒスティックコントロールについては、理解はできるが感覚としては(おそらく永遠に)分からない。父−(妻−)息子という完全に同一化できない介在の存在のせいかどうかは、自分にはわからないが・・・ 短い作品群だったが、いろいろなことを考えさせられた。

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2023/04/19

様々な母と子の関係・形。 価値観や常識を身につける時期に最も深く関わる母というものには良くも悪くも強い影響を受ける。 空を蹴る以外の各話はとても興味深く、つい自分と置き換えて考えてしまうお話ばかりでした。 パセリと温泉が好きです。 うまくいかない事全部を何かのせいにしない...

様々な母と子の関係・形。 価値観や常識を身につける時期に最も深く関わる母というものには良くも悪くも強い影響を受ける。 空を蹴る以外の各話はとても興味深く、つい自分と置き換えて考えてしまうお話ばかりでした。 パセリと温泉が好きです。 うまくいかない事全部を何かのせいにしないと生きていけなかった、その苦しみが譫妄では反転して自分に優しい世界を見せる。 ふたり暮らし。「胸が悪くなるような母娘関係」…だとは思えないのは、私がマザコンだからでしょうか。笑

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2023/04/10

「知らないことの答えを、母はすべて知っていると思っていた。なんでも母に訊いたのはいつのころまでだろう。母の口にする答えを、世の中の真実と受け取っていたのはいつまでだろう。」p101

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2022/12/09

角田光代による母親考察短編8作品。鋭い洞察もあり、作者の歪んだ娘時代の投影かと思わせる母子関係あり、逃れられない母親からの呪縛など読み応え十分。「おれがマザコン?」っていうのも鋭い母親観察!

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2022/11/03

2020/03/10読了。 母と息子、娘の物語。それぞれの関係から血が繋がっているからこそわかることがある、わからないことがあることを教えてくれた。 特に「ふたり暮らし」は依存について考えさせられたエッセイ。子離れ、親離れできていない関係。依存について深い作品だった。 母といえ...

2020/03/10読了。 母と息子、娘の物語。それぞれの関係から血が繋がっているからこそわかることがある、わからないことがあることを教えてくれた。 特に「ふたり暮らし」は依存について考えさせられたエッセイ。子離れ、親離れできていない関係。依存について深い作品だった。 母といえど自分ではない他人。 しかし産んでくれたという事実は変わらない。この関係はかけがえのないものである。 私も母とは性格も好みも異なるし、変わってるなと思う。だが明るくて私のこと1番に考えてくれて、好きなことをさせてくれる母を尊敬してる。 人生は有限。会える機会は何百回もない。1つ1つ大事にしていきたい。

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2022/09/01

全体的にどんどん引き込まれる!って感じではなかった、、 ただ、パセリと温泉のラスト、両親が談笑している場面はなんだかすごく主人公に感情移入して読んでた。知っている、知り尽くしている、私が1番知っている、知ってあげている、という両親の知らない場面、それも想像もしない場面を目にした主...

全体的にどんどん引き込まれる!って感じではなかった、、 ただ、パセリと温泉のラスト、両親が談笑している場面はなんだかすごく主人公に感情移入して読んでた。知っている、知り尽くしている、私が1番知っている、知ってあげている、という両親の知らない場面、それも想像もしない場面を目にした主人公、辛かったというか、穴にストンと落とされたような感覚なのかなぁって

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2022/07/29

面白かった! 母と子の話 大人になってからの母との思い出、母の見え方とかがリアルですごい 短編集だけど、どの話も面白かった 初恋旅行で息子が母が母じゃなくなった感じ(息子たちとの時間より初恋の人に会うために張り切ったり、夫が亡くなって塞ぎ込んでると思いきや初恋のことを探偵を使っ...

面白かった! 母と子の話 大人になってからの母との思い出、母の見え方とかがリアルですごい 短編集だけど、どの話も面白かった 初恋旅行で息子が母が母じゃなくなった感じ(息子たちとの時間より初恋の人に会うために張り切ったり、夫が亡くなって塞ぎ込んでると思いきや初恋のことを探偵を使ったりして調べてたことを知ったり)をみて不機嫌になる息子をその嫁がなんだか母親になったように愛おしく感じたりするのよかった 嫁姑はギクシャクしがちだけど、この話は実の母より姑の方が好きってなんかそれはそれでこれから家族になる人達はみんな幸せでいいねと思った あと温泉とパセリもよかった 言語化むず、、 でもパセリは使いまわしてて汚いから絶対食べちゃダメと言われて育った娘が無意識に残そうとしたときにそのことを思い出してこれも一種の洗脳だなと思い食べてみたりするシーン印象的 こういうのの積み重ねで価値観とか当たり前とかが生まれるからね とにかくこの本を読んで1人の人間の親になる難しさを痛感した 子供にとっての親ってすごい存在だけど、親になる人達って親として生まれてきた訳でもなくそういう風に教育されたこともない人間が人間を育てるんだからすごい そりゃうまくいかない親子と多々いるんだろうなと容易に想像できて親が好きな自分は恵まれてるなと改めて実感した

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2022/02/11

空を蹴る ☆4 こういう人っているよな。 どんなことを考えているのかなと思っていた人の考え方が少しわかった気がする。 話を通じて特別なことは起こらないのだけど、普通の人が一年に一度はハメを外してぶっ飛んだことをしてみたい、そんな日を描いている。 そんな日を抽出して書くのはパラレル...

空を蹴る ☆4 こういう人っているよな。 どんなことを考えているのかなと思っていた人の考え方が少しわかった気がする。 話を通じて特別なことは起こらないのだけど、普通の人が一年に一度はハメを外してぶっ飛んだことをしてみたい、そんな日を描いている。 そんな日を抽出して書くのはパラレルワールドを描くより何十倍も難しいだろうなぁ。 結局、大きく物事を変えられるわけではなく変わり映えしない日常が続いていくだけなのだけどそんな一瞬を切り取った話。好き。 なんだかわからないけど面白い。 導入部分が面白いんだろうな。 ダメ人間のナンパや風俗体験に似ているような気もする。 なにかを考えさせられるような話ではない気がする。 体験代のような話。 雨をわたる ☆4 なんて感想を言えばいいのだろう。 要素分解が難しい。 主人公の気持ちと母の気持ちが半分ずつくらいは理解できるが残り半分がうまく行かない。 日本にいる母親も愚痴ばかりで好きではなかったが、遠いフィリピンで町に馴染みもせず、作られた場所で用無しのような母親を見ていたかったわけじゃない主人公の葛藤。 ならどうすれば良かったのか。 日本の老人ホームで変わらず愚痴を吐きながら余生を過ごす母を見ていれば満足だったのか。 結局、答えなんて出ないのだろうけどそれぞれの人の悩みや葛藤や本音や建前が芯に響くそんな話。 鳥をはこぶ ☆3 ずっと子供でいたかった主人公が鳥を離婚したばかりの夫とともに運んだことによって、諸々考え、少し成長した話。 自分で書いててもどんな話やねんと思う。 でも、そういう話なんだもん。 パセリと温泉 ☆2 何事も他責にして生きてきた母と、気がついたら母と同じ思考回路になってしまったことに今更ながら気がついた娘の話。 世界は悪意に満ちているのか、それとも善意なのか。 パセリなのか温泉なのか。 主人公は今後どのように生きていくのか。 他の話に比べたら暗い気持ちになるのであまり好きではないなー。 マザコン ☆4 色々な要素が詰まってて感想を書くとなるとこの話だけで30分以上はかかってしまいそうな話。 お母さんに言い訳ばかりをして育ってきた主人公と週に3、4回は母親とご飯に行く奥さんの2人のマザコンの話。 今まで言い訳ばかりをしてきた主人公が最後に正直にごめんなさいと話してストーリーは終わる。 母親にも正面から接してこなかったから母親のことを知らない。それでも許されていると思って反抗期まで迎えていたことがマザコンということなのだろう。 本当の母親も知らないのにも関わらず。 このあと、その問題点に気がついた主人公は妻との関係をやり直せるのだろうか、それとも、、、 ふたり暮らし ☆3 次女との対比で長女の異常さが余計に浮き出る。 これだけのマザコンなのに母が死んでも泣くことはないことに気がついてしまった主人公の今後の選択やいかに。 クライ、ベイビイ、クライ ☆4 妻に出て行かれた夫が人生の岐路で高校生の時に出ていった実の母のことを思い出す。 現在の苦しい状況に耐え切れず手紙のやり取りのみになっていた母の声を聞ききたくなる。 20年ぶりに公衆電話から母に電話をするのだが、、、 好きな話でした。 長編で読みたい。 初恋ツアー ☆4 父に先立たれた母が希望した旅行先は北海道。 旅の本当の目的は母の初恋の人を探す旅だった。 せっかく旅行に連れて行ってあげると言ったのに旅程を無視して自分のしたいことだけをするなら一人で行けよとも思うが、それが女としての母なのだろう。 そんな顔をしている母を見たことがない息子の不貞腐れる気持ちはよくわかる。 息子の妻も最初は母親としての母への好意から気持ちを汲んで付き合っていたが、女性としての母に大きく振り切ってしまったことにより気持ちが萎えてしまったのだろうと思います。 総論 総じて話は面白く興味深い。 どれも長編でも良いくらいのキャラクターや設定です。 マザコンというくくりですが、わかりやすいマザコンは少なく、母親に対して反抗するのもマザコンなのかと思ったらマザコンじゃない人なんてこの世にいるのか。 あ、そうか。 世の中全員マザコンだってことを言いたかったのか。 なるほど。

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2021/10/05

まずは「マザコン」という言葉をきちんと考えることから。一般的に示す意味としては’マザ’=’母’ないし’母的なもの’を指すと思われる。では’コン’はというと=’劣等感’が変質した’固執、執着、依存’みたいな感じだろうか。 本作は、この’母的なもの’を生物的に、無償に求めてしまう「...

まずは「マザコン」という言葉をきちんと考えることから。一般的に示す意味としては’マザ’=’母’ないし’母的なもの’を指すと思われる。では’コン’はというと=’劣等感’が変質した’固執、執着、依存’みたいな感じだろうか。 本作は、この’母的なもの’を生物的に、無償に求めてしまう「子」と、その求めに何らかの理由で応える事が出来ない「母」とのギャップを描いた短編8編を収録。 誰しも生まれながらに「母」であった訳ではないのだが、誰しもが生まれながらにどこか誰かの「子」として出現している訳である。 「子」は生まれながらに生粋の「子」であるが故に、母子の間には断層のようにどうしてものっぴきならない距離が存在する。 本作品に登場する母子はいずれも子がそれなりの年齢に達するまで、その距離は認知されずふつふつと燻り続けている。 興味深いのは、登場するいずれの息子もある日突然母との決定的な距離に気づくのだが、娘は何となく前触れを察知しているような節が見受けられる。 そこはやはり女性同士ならではのシンパシーと共に、男性の幼さを浮き彫りにしたものであろう。 文章としては、人柄の説明がもの凄くシャープに洗練されていると思った。例えば一話目「空を蹴る」p11のℓ8「たとえば〜」からℓ17「〜送ってきたんだろう。」この10行だけで「おれ」のいい加減な性格、ろくでなし具合が非常によく伝わる。四話目「パセリと温泉」に登場する小柄な看護師の嫌な奴具合も、僅かなやり取りからよく伝わる。  人物の説明が端的に濃縮されているからこそ、その分短編ながら情報量が多いため、記憶・印象に残る作品に仕上がっているのではないだろうかと感じられた。 表紙の赤ちゃんは可愛いが、内容とは今ひとつ違和感。タイトルのフォントもなんかこれじゃない感を抱いてしまった。 3刷 2021.10.4

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2021/09/08

角田さんの短編はやっぱり読みやすい!出てくる母親がグチグチした人が多かったけれど、そもそも女性はそういうタイプが多いのかも。自分も含めて、、

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