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木暮荘物語 の商品レビュー

3.7

436件のお客様レビュー

  1. 5つ

    70

  2. 4つ

    159

  3. 3つ

    144

  4. 2つ

    13

  5. 1つ

    2

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2015/11/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

しをんさんらしい心温まるお話だった。コミカルなお話はちゃんとコミカルに、暗くて重いお話はちゃんと暗く重く、一冊で笑ったり眉間にシワ寄せたりで飽きるところがない。 またしをんさんの描くキャラクターを見ていると、女子大生をのぞき見する変態野郎でも性欲を持て余したじじいでも許せちゃう不思議(笑) 特にピースは、心に響いたお話だった。切実に何かを求める人よりも、ふさわしくない人にそれが与えられる、とは人生の不条理さをうまく表現できていたと思う。神崎との関係で、光子が少しでも心が安らげばいいなぁと最後の黒飴のシーンで思った。 最後に並木のエピソードを持ってきたのがすごくよかった。読む前に、「あれ?あと誰が残ってたかな?」とちょうど思ってたところで「お前かー!」となったのでいい意味で裏切たれた。虹子さん、なんて彼女に似つかわしくない派手な名前だなぁと。彼女の暮らしっぷりはモノトーンなのに、なんて皮肉っぽいんだか。色あせた生活を並木が変えてくれればいいなぁと、最後にいい余韻を残してくれて心地よかった。

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2015/08/23

よくできたショートストーリーだと思います。 読んでてクスッとくる下りもあり、ちょっと考えさせられるところもあり。

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2015/08/12

恋愛の話だなぁ…と思ってちょっと苦手だなと思いながら読んでいたけど初出が「Feel Love」という季刊誌だっだから仕方なかった。「ピース」が好きだ。

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2015/08/06

最後の並木のはなしがすきだな〜。全体的にゆるっとだらっとつながってるのもいい。だらだらとした、すこしひんやりとした空気。

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2015/07/05

世田谷代田(!!)から徒歩5分...木暮荘の住人たちにまつわる7つの短編集。今回の読書会参加者のお気に入りの話は、ピース、嘘の味、穴。でも大家も笑えるなー。ミネちゃんも好き。登場人物みんな変なのに好感を持ってしまう不思議さ。温かいです。

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2015/06/01

小説になっているのだから当たり前なのだろうが、とかく登場人物がおかしい。ひとつのアパートを通じてこれだけの変人が集まれるのかと感じつつ、実は誰もが持っている普遍的な部分を増幅させているのかもしれない。性の話題が多い分、特にそう感じるのかも。

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2015/05/25

「木暮荘」に住む人々とそれをとりまく人々の連作。 うっまいなーと思うのはラストが、木暮荘の住人ではないことである。

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2015/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

都内の住宅街にあるおんぼろアパート木暮荘。 そこの住人とその周りの人たちの日常の物語。 ひょんなことから、元カレ今カレと3人で同居することになった花屋の店員-シンプリー・ヘブン 駅の柱に、妙なものが生えてきた。誰にも見えないらしいそれが見えるやくざさんと出会い、友好を深めるトリマー-柱の実り 階下に住む女子大生を、天井の節穴から除くことにはまってしまった会社員‐穴 他4編 レビューを見ると、好き嫌いは分かれるようですが、私は好きです、とっても。 さりげない愛が見える、そんなお話たち。 個性的で、愛すべき登場人物は、くせ者揃いなのだけど、憎めない。 著者の描く、木暮荘周辺の人々のお話、もっと読みたい気がします。

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2015/04/25

木暮荘という名前から連想するのは、オンボロアパートというイメージ。 このイメージどおり小田急線沿いにある古い安普請のアパートに住んでいる人々や彼らに関係する人々の日々の暮らしや想いがオムニバスになったものがこの小説です。 例えば大家さんの木暮さんは、70代ですが、友人が今際に残し...

木暮荘という名前から連想するのは、オンボロアパートというイメージ。 このイメージどおり小田急線沿いにある古い安普請のアパートに住んでいる人々や彼らに関係する人々の日々の暮らしや想いがオムニバスになったものがこの小説です。 例えば大家さんの木暮さんは、70代ですが、友人が今際に残した言葉が頭を離れず、枯れていた性欲が復活、悶々としていたりします。アパートの一室では若い女の子の不思議な三角関係が展開されていたり、近くの花屋さんとカフェを営む夫婦の微妙な性生活の話だったり、階下の女子大生の日常を覗き見る勤め始めたばかりの青年のお話だったりで、長家の四畳半的な題材が多くなっています。7つの短編を比べると、気に入ったお話とちょっと勘弁してほしい出来のお話と落差が大きいように思いました。「シンプリーセブン」のようなコミカルな雰囲気のお話は良かったのですが、「黒い飲み物」のような女の暗い情念のお話はどうも後味が悪い、三浦しをんさんはこの手のお話は向きじゃないのかしら‥と思ったりします。

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2015/04/13

シンプリーヘブン 泣かせようとなんて全然してないのに涙が溢れた。なんでかな? 不思議なお話。わたしの中の何かに触れるんだろうな。 登場人物一人一人が本当に生きてる。

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