木暮荘物語 の商品レビュー
ありそで無さそなエピソードがオムニバス風に散りばめてある。屈託があるんだけどなぜか飄々とした人物が可笑しい。本をじわっと味わいたい時に軽く読める物語。川上弘美の「どこから行っても遠い街」を思い出した。
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三浦しをんの小説。 ぼろアパート 木暮荘が舞台の短編集。 純愛あり、 変態な話あり、 ばかばかしい話あり、 と 三浦しをんだなぁ~と 思わせる様々なテイストで お話は進んでいきます。 この人のお話でも、 好きなもの嫌いなものは もちろんありますが、...
三浦しをんの小説。 ぼろアパート 木暮荘が舞台の短編集。 純愛あり、 変態な話あり、 ばかばかしい話あり、 と 三浦しをんだなぁ~と 思わせる様々なテイストで お話は進んでいきます。 この人のお話でも、 好きなもの嫌いなものは もちろんありますが、 この人の書く文章っていうのは 本当に美しく、キレやリズムが心地よい。 (まぁ、ほとんどが口語体ですからね。) 目次や各表題の文字の感じも素敵で (読む前から)好きだな…と 思ってしまいました。 そりゃ、 1話と最終話が素敵ですが、 その他のお話も人間染みていて、 少し滑稽で、けど、真面目な話。 人と人との 「接点」 って、不意で奇妙で面白い。
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古い木造アパート木暮荘に住む住民と大家のじいさん。そして彼らを取り巻く友人や町の人々の平凡な日常生活からなる7つの短編集。作者独特のユーモラスな文体がほろずっぱい人間模様を生き生きと描き出しています。
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木暮荘という古びたアパートを舞台に繰り広げられる 群像劇作品。割と生々しいテーマをチラつかせながらも やはり上手い!としかいいようのない、なんとも 染みてくる作品ですね。どの話も変わったシチュエーションや 状況下での人と人との関係や繋がりや距離や温度を 描いていますが、そのどれも...
木暮荘という古びたアパートを舞台に繰り広げられる 群像劇作品。割と生々しいテーマをチラつかせながらも やはり上手い!としかいいようのない、なんとも 染みてくる作品ですね。どの話も変わったシチュエーションや 状況下での人と人との関係や繋がりや距離や温度を 描いていますが、そのどれもが「誰かを想う」という 部分がブレずにいるのが 読んでいても惹きつけられるのでしょうね。 人それぞれ「寂しさ」や「繋がる」というスタンスは 違えど、抱えてしまう感情なのは確か。 それをまざまざと、改めて痛感させられます。 一見、この小暮荘という舞台で暖かいお話に 見えますが、結構突き刺さってくる部分が 今の自分にはシンドかったりもします。 もちろんそのシンドさ、痛さは不快ではなく 身を正す思いなのです。秀作。
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小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年。 空き室あります! 安普請ですか、人肌のぬくもりと、心地よいつながりがあるアパートです。
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木暮荘というボロボロの木造アパートに住む4人の住人とその周りの人々の物語。 淡々と暮らしていた人々が、何かのきっかけで猛烈に愛を求め始める。その姿はどこかこっけいで、そして少し哀しい。 そんな淋しい人々をいつも温かく迎えてくれる場所、それが木暮荘。 古くてボロボロですき間だらけの...
木暮荘というボロボロの木造アパートに住む4人の住人とその周りの人々の物語。 淡々と暮らしていた人々が、何かのきっかけで猛烈に愛を求め始める。その姿はどこかこっけいで、そして少し哀しい。 そんな淋しい人々をいつも温かく迎えてくれる場所、それが木暮荘。 古くてボロボロですき間だらけのアパートだけど、いや、それだからこそそのすき間を埋める人々の想いが満ち溢れているのかも知れない。 それぞれに心に隠した傷を乗り越えて新しい一歩を踏み出していく、木暮荘はその一歩のための力を育ててくれる森なのだろうな。 木の温もりが心に沁みた。
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