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予想どおりに不合理 増補版 の商品レビュー

4.2

85件のお客様レビュー

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2013/08/12

○行動経済に関する研究について、実験を用いてわかりやすく説明。 ○著者の実体験や生活を交えつつの説明により理解が進む。 ○ちょっとした皮肉や笑いが織り交ぜられ、引き込まれる。

Posted byブクログ

2013/07/09

人は持てば持つほどいっそう欲しくなる。唯一の解決策は、相対性の連鎖を断つことだ。 わたしたちは最初の価格に自分をアンカリングしてしまう 二セントと一セントのちがいは小さいが、一セントとゼロのちがいは莫大だ。 わたしたちはふたつの異なる世界ーーー社会規範が優勢な世界と、市場規...

人は持てば持つほどいっそう欲しくなる。唯一の解決策は、相対性の連鎖を断つことだ。 わたしたちは最初の価格に自分をアンカリングしてしまう 二セントと一セントのちがいは小さいが、一セントとゼロのちがいは莫大だ。 わたしたちはふたつの異なる世界ーーー社会規範が優勢な世界と、市場規範が規則をつくる世界ーーーに同時に生きている。 教育制度を改善させるためには、社会的な目標、科学技術的な目標、医学的な目標とのつながりをもっとはっきりわかるようにすべき。

Posted byブクログ

2013/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人間は経済活動を初め何かの判断をするときに、合理的な判断をするはずだけど、残念ながら実際にはそうではない「不合理」な判断をしてしまう。しかも頻繁に。つまり予想通りに不合理な行動をなんで人間はとってしまうんだろうね?という疑問を様々な観点と実験から説明した一冊。 本当に面白かった。 人間は絶対的に判断できない話やアンカリングの話。コストゼロや社会規範と市場規範の話。性的興奮や所有に関わる心理の話。予測にプラセボ効果(俗にいうプラシーボ効果)、品位の話。 どれをとっても興味深く読めて、しかも実際の生活の中で少し意識するだけで幅広く活用できるものばかり。特に相対性の話は仕事で何かを決定する、決定してもらうシーンで非常に活用出来る話だと思えた。つか今日早速使ったよw 昔から、人間ってなんで自分の得にならないことを選択する場合があるのだろう?どうやって物事を決めるのだろう?という心理に興味があった。それは心理学の分野なのかな?と授業を受けたがなんだか違って、社会学を受講した時に「おお、これじゃ」と思ったのが今からもう何年前だか。 この「行動経済学」という分野は、それに近い気がする。 あと、様々な問題に対して「じゃあどうやってその問題を解決しよう?」というアプローチが常に書かれているのに好感がもてた。 いや、面白かった。

Posted byブクログ

2013/05/23

行動経済学は行動主義心理学のサブセットだ。 オペラント条件付けのスキナーなど行動科学者の発想をそのまま引き継いでいる。 その研究内容は実験が主なものであり、ある統制化された環境のもとでの人間行動の特徴を洗い出すものである。 そこで洗い出されるものとは、人間の行動に現れる認知的...

行動経済学は行動主義心理学のサブセットだ。 オペラント条件付けのスキナーなど行動科学者の発想をそのまま引き継いでいる。 その研究内容は実験が主なものであり、ある統制化された環境のもとでの人間行動の特徴を洗い出すものである。 そこで洗い出されるものとは、人間の行動に現れる認知的バイアスだ。 このバイアスのことを著者は「不合理」と呼ぶ。 経済学的人間モデルはバイアスを持たない。これは経済学が数理的に現象を処理したいと欲したからである。本書で語られる人間行動は、数理モデル的な抽象からこぼれ落ちる人間的事実なのである。 人間の「内面性」「精神性」を論ずる前に、人間の「行動」こそが徹底的に解体されるべきなのかもしれない。「行動」とは物質的なものだから、科学的アプローチが可能だ。いつの日か人間行動が余すところなく分析される日が来たとして、その後に「精神的なるもの」は残るのだろうか? もし残るとしたら、それは目に見えないもの、科学的アプローチが困難なものになるであろう。おそらくそれは、「倫理」「道徳」「コミュニケーション」のカテゴリに属すものであろう。 本書でも、社会規範、性的興奮、信用、品位など、それらのカテゴリに属すものについて多く論じられている。 社会規範は数理的モデルで処理できない。その為人間行動の中に、「合理的」な解釈からはみ出る「不合理的」なものとして立ち現れる。性的興奮、信用、品位なども同様だ。 行動経済学が人間行動の経済的なるものを解体すればするほど、その背後には倫理的なものが浮かび上がってくるのが興味深い。

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2013/04/30

経済学の「合理的モデル」がもともと「うさんくさい」と思っていましたが、タイトルどおり「不合理」という形で明確にわかりやすい形で行動経済学というものを説明してくれています。 わかりやすいのは「理論」というよりも、「実験」に基づく結果を解説している点で、経済理論の小難しいものを読むわ...

経済学の「合理的モデル」がもともと「うさんくさい」と思っていましたが、タイトルどおり「不合理」という形で明確にわかりやすい形で行動経済学というものを説明してくれています。 わかりやすいのは「理論」というよりも、「実験」に基づく結果を解説している点で、経済理論の小難しいものを読むわけではなく、実際の実験で(読み方によっては自分も疑似体験できそうな内容で)書いているのがとても面白く読めました。

Posted byブクログ

2013/02/28

相対性の真相 需要と供給の誤謬 ゼロコストのコスト 社会規範のコスト 無料のクッキーの力 性的興奮の影響 先延ばしの問題と自制心 高価な所有意識 扉をあけておく 予測の効果 価格の力 不信の力 私たちの品性について その1 私たちの品性について その2 ビールと無料のランチ

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2013/02/20

なぜ人は「予想通りに不合理」な行動をとってしまうのか。そしてそこから抜け出すにはなにが必要か。それを考える一つの指標が「牧草地の悲劇」。牧草が生えてくる余地を残すちょうどいい飼育頭数があり全員がハッピーになれるにもかかわらず、誰かが自分だけならと頭数を増やしたとたん、全員がアンハ...

なぜ人は「予想通りに不合理」な行動をとってしまうのか。そしてそこから抜け出すにはなにが必要か。それを考える一つの指標が「牧草地の悲劇」。牧草が生えてくる余地を残すちょうどいい飼育頭数があり全員がハッピーになれるにもかかわらず、誰かが自分だけならと頭数を増やしたとたん、全員がアンハッピーに陥る。この話は示唆に富む。

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2013/01/20

人間の判断というものはすべての情報にもとづいた合理的なものだけではなく、身近な環境から余計な影響を受けやすく、関係のない感情や浅はかな考えなど様々な形の不合理性に影響されやすいよ。 ということを実例を豊富に紹介し、そのなぜを考え、認識することで私たちの判断がよりよくなる手助けを...

人間の判断というものはすべての情報にもとづいた合理的なものだけではなく、身近な環境から余計な影響を受けやすく、関係のない感情や浅はかな考えなど様々な形の不合理性に影響されやすいよ。 ということを実例を豊富に紹介し、そのなぜを考え、認識することで私たちの判断がよりよくなる手助けをしてくれることを目的として書かれた本です。 無料になったキャラメル実験、価格のアンカリング、プラセボ効果、保有効果などなど社会心理が大きくはたらく話があってすごく面白かった。(個人的にこういう話がすきなんでね。) なかでも、市場規範と社会規範の話はとても面白かった。 社会規範は友達の頼み事なんかはいい例で、例えば、ソファーを運ぶの手伝ってくんない?とかタイヤ交換手伝ってくんない?とかすぐにお返しが必要ではないし、悪い気分にならず、ほのぼのとしている世界。 一方、市場規範の世界は賃金、価格、賃貸料、利息など、やりとりはとてもシビアで支払いに見合ったものが手に入るという世界。 この世界が分離していれば問題ないんだけど、衝突してしまうとトラブルが起きやすいし、物事がうまく進まなくなる可能性がある。 実例は本書で。

Posted byブクログ

2013/01/06

自分の意思で選択しているようで、実はコントロールされているという、 結構怖い内容だった。 だまされないためにも、こういう勉強も必要だなあ。

Posted byブクログ

2012/12/20

人間は損得を感情の波で捉えている つまり、三つのことを覚えておく。 1、ドル紙幣すらも価格では認識しない。自分にとっての感情価値が決める。 2、一度動き出した慣性の波は勝手に止まることがない。膨れ上がる一方である。 3、最も感情を揺らすものを憶えておく。それは生存本能、セックス、...

人間は損得を感情の波で捉えている つまり、三つのことを覚えておく。 1、ドル紙幣すらも価格では認識しない。自分にとっての感情価値が決める。 2、一度動き出した慣性の波は勝手に止まることがない。膨れ上がる一方である。 3、最も感情を揺らすものを憶えておく。それは生存本能、セックス、恐れといった本能である。 意思によって制御すること、これが金持ちになるためには必須スキルである。

Posted byブクログ