オルゴォル の商品レビュー
ん???これって、いつもより毒の薄い重松清??それとも、ちょっとゆるい石田衣良??と、私は今、朱川さんを読んでいる!と意識しないとわからなくなるような「オルゴォル」でした。四年生を終えた春休みに、離れて暮らす父の元に旅する男の子、ハヤト。同じ団地のおじいさんから、鹿児島に持って行...
ん???これって、いつもより毒の薄い重松清??それとも、ちょっとゆるい石田衣良??と、私は今、朱川さんを読んでいる!と意識しないとわからなくなるような「オルゴォル」でした。四年生を終えた春休みに、離れて暮らす父の元に旅する男の子、ハヤト。同じ団地のおじいさんから、鹿児島に持って行ってくれ、とオルゴールを委託され、お礼の二万円をゲーム購入に使ってしまったり、クラスの苛めに加担してしまったり、と、なんか小ずるい感じがうまく描けていて、そんな彼がホントに鹿児島に行くのか、行かないのか、という興味と、旅先で出会う素敵な人たちに引っ張られ、ホラーはないのか?異界はいつ出てくる?という疑問を押しこめながら最後まで読んでしまった。人物描写がよく出来ているし、ハヤトの独白にも読ませられる。また、クラスで浮いているシンジロウにはきっと後でいいことがあるんだろうな、という期待が持て、段々に落ち着いた目で自分や周りを見ることができるようになったハヤトもよかったしね。朱川さんは、たまにはこんなホラー抜きのお話も書きたくなった、ということなんだろうか。ネタばれ最後に、ちらっと不思議の話が出てきて、うん、これが書きたかったんですね、と思ったんだけど、どうなんだろ。
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10歳の少年が離婚した父を訪ねて東京から大阪へ。 そこで出逢った女性と広島から鹿児島を旅することに。 春休みのほんの数日で沢山のことを吸収し どんどん成長していく姿は清々しい。 【図書館・初読・10/26読了】
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よかったぁ! 感動したぁ! 何回泣いたか! 広島、鹿児島に行きたくなった! 自分は、関西人やからいくつか共感できた!
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10歳の少年の優しく、強い成長物語。と書いて しまうと一行で終わってしまうのですが、それ 以外に良い言葉が見つからないですw。 でも、凄くいい成長物語なのです。 (きっと)どこにでもいる、極普通の、チョイ生意気な 小学生「ハヤト」が思いもしないタイミングで、 とある老人からの一生...
10歳の少年の優しく、強い成長物語。と書いて しまうと一行で終わってしまうのですが、それ 以外に良い言葉が見つからないですw。 でも、凄くいい成長物語なのです。 (きっと)どこにでもいる、極普通の、チョイ生意気な 小学生「ハヤト」が思いもしないタイミングで、 とある老人からの一生の願いをを請け負ってしまう。 小狡く請け負ったはいいが、その罪悪感との葛藤、 母親との2人での暮らしの中での葛藤、友人関係... 子供にだって悩みは尽きない。 そんな前半を経て少年は遂に旅立つ。 そして旅先で再会した父親とに感じる少しのズレ。 そう、そのズレを感じたのなら、以前に比べて 大人になったという事の証なのだよ、少年! 少年の目に映るもの、聞く音、味わう味、感じる空気、 そして出会った全ての人。その瞬間、瞬間に彼は 成長していく。青臭いし、ベッタベタですが 凄く好きです。「ずっと、ずっと知っておくよ」 という気持ち。ジワっと来ちゃうよ。
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