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マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust-排気(完全版) の商品レビュー

4.1

81件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    26

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2024/03/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

三部作の完結編です。 前作のカジノシーンはルーレットだったせいか少し退屈に感じたのですが、カードになった途端緊張感がすごくて引き込まれました。 劇場版では尺の問題なのか説明が不充分でなぜそうなったのか分からなかったところがちょくちょくあったのでそこら辺の経緯がわかってすっきりです。 ボイルドが最後ウフコックの温もりと声を思い出すシーンで泣いてしまいました……。 つらい……。 ウフコックの手で殺されるのを望んでいたような……。 ラストでバロットがウフコックもずっと自分の体温を感じていたんだと気づくシーンがよかったです。 あとがきで冲方先生がカジノシーンの執筆に熱中するあまり吐いてしまって笑ったと書いてあってその熱意にまた感動しました。 ボイルド推しなのですがマルドゥック・ヴェロシティはボイルドが主人公?? えっそっちも読もうかな。

Posted byブクログ

2023/11/22

手に汗握る戦いの連続…おかげで一気に読んでしまった……こんなにも存在意義や価値を自問するような、己を見つめ返しながら命のとことんの所で戦う話は読んだことがなかった。 バロットとアシュレイのブラックジャックでのシーンはルールのなかでお互いの生き様とこれからの生き方を問うような熱いも...

手に汗握る戦いの連続…おかげで一気に読んでしまった……こんなにも存在意義や価値を自問するような、己を見つめ返しながら命のとことんの所で戦う話は読んだことがなかった。 バロットとアシュレイのブラックジャックでのシーンはルールのなかでお互いの生き様とこれからの生き方を問うような熱いものでした。古いゲームのなかで圧倒的な経験と実力を持った強者と新たな技術を得た未熟な少女。社会の成功者と対峙しながらチャレンジャーはその重みに対して寄り添ってくれる味方と共に戦い、成長していく。この過程が丁寧に描かれていて良かったです。 そして仇敵ボイルドとの戦闘シーン…本当に勝てるのか?となるほどの白熱でした。西部劇のガンマン同士の戦いにも感じられました。 助けてくれた誰かによって成長するバロット。この世界と自分自身に絶望していた少女が、この世界のルールを理解していきながら人生の主導権を得ていく。そこまでに必要な人生への価値付けや戦い方、そうして誰かとの暖かくも厳しい繋がり。読み終えたときの感動や自分の人生を少し右回りにしたいと思えるような感慨…とても良かったです。 読後は脳内でAmazing graceが流れました

Posted byブクログ

2022/09/18

退廃を感じさせる近未来。 少女は、男に殺されかけた。 「なぜ私なの?」その問いと共に、初めて「生きたい」という思いを抱く。 彼女を支えるのは、道具になれるネズミ。"彼"は、有用であることを証明し続けなければ、生きることを許されない。 深くまで描き込まれた一人...

退廃を感じさせる近未来。 少女は、男に殺されかけた。 「なぜ私なの?」その問いと共に、初めて「生きたい」という思いを抱く。 彼女を支えるのは、道具になれるネズミ。"彼"は、有用であることを証明し続けなければ、生きることを許されない。 深くまで描き込まれた一人ひとりが、肉弾戦で、頭脳戦で、存在を賭けてぶつかり合う。 登場人物全員に感情移入せざるを得ない。手に汗を握るエンタメでありながら、人間の深奥部を抉り出す。ジャンルの枠を超えた傑作。

Posted byブクログ

2021/05/12

図書館で。 最近シリーズ続編が出ているみたいなので読み返そうかと完全版を借りてみました。最後まで読み終えているのである意味安心して読めました。 それにしてもボイルドが怖い。会話は出来るけど話が通じない暴力で解決する人って怖い。そしてそこかしこに効いている皮肉が面白い。価格交渉中...

図書館で。 最近シリーズ続編が出ているみたいなので読み返そうかと完全版を借りてみました。最後まで読み終えているのである意味安心して読めました。 それにしてもボイルドが怖い。会話は出来るけど話が通じない暴力で解決する人って怖い。そしてそこかしこに効いている皮肉が面白い。価格交渉中だから側で爆破行為等が出来ないって(笑)身の危険よりもそちらの方が優先なのかしら(笑) 楽園の住人の話が是非読んでみたいなぁなんて思いました。

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2021/02/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

超人バトルがとにかく楽しかった。 あとがきを読んでなるほどと思ったが、若さの勢いで押し切っている感がある。 戦争が記号的に描かれていたり戦争でメンタルやられて闇堕ちした軍人が出てくるのとかは、伊藤計劃に似てるなと思った。

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2021/01/29

ともかくカジノ部分が最高 他の場面も悪くないが、このシーンのために書かれたんじゃないかと思えるほどいい 続編もあるみたいなんで機会があれば読んでみたい

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2020/03/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2と3の感想。 合本版を読んでいたら、いつのまにか3になっていたらしい… 「楽園」とかが出てきて、これはどこへ話が転がっていくんだろうとわくわくしたけど、カジノのターンがとても長くて、結局バロット個人の事件で終わってしまった。うーん次に期待… カジノのゲームは、ルールがよく分かってないので雰囲気で。ハリウッド映画っぽいかんじの…を想像…。ルールを理解して読むともっと楽しいのかもしれないが。 あとは、ドクターの過去編があったらぜひ読みたい。

Posted byブクログ

2020/02/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本当にとてもとても面白かった。息つまる緊迫したカジノでの攻防も、その後のボイルドとの死闘もどちらも最高だった。単純に物語としての筋が面白いだけではなく、登場人物の心情やそれぞれの思いが丁寧に描かれていて胸が詰まる。社会機構の中で否応なく奪われ続けた少女、その象徴であるかのようなバロットがウフコックとドクターとの出会いによって死んでから甦り、そして中身を充実させ自らの意思で持って自らを守り自らの意思で歩いて行けるようになった、という事実が希望に溢れて止まらない。社会機構の中でどうしても搾取の対象にされがちな少女という存在が、その存在そのものを理由として奪われることも無く、尊重されているという事実が尊くて涙出てくる。シェルの悲哀も良かった。バロットをすり潰した張本人もまた、かつてすり潰された卵の中身であり、腐った卵であり、そして中身を抜くことで空っぽのまま空虚を量産し続けた、その悲劇の連鎖が本当に辛い。なんで世界ってこんなに辛いんだろう。シェルのことは全く擁護できないが、そんな辛さを生み出して再生産し続ける社会の仕組みに対する怒りと義憤のようなものが身勝手にも湧いてくる。それぐらい心揺さぶられる話だった。 ここ最近、使われる武器に人格があったとして、人間のために作られた武器に人格を持たせるということの歪さや、その人格に人間が彼らを使うことを肯定させる醜悪さということを考えることがあったのだが、その答えのひとつをあまりにも鮮やかに提示されたような思いがある。ウフコックは武器であり、道具である。人に使われることで有用性を示し、それが彼の価値となる。今ウフコックを手にしている少女バロットは、人間でありながらかつて物として扱われ、そのように廃棄された存在である。そんな彼女もまた、ウフコックを手にして濫用してしまった。かつて自分を無造作に物として扱い廃棄した男たちと同じ行動を取ってしまった。バロットはそのことを深く悔い、自分がまた彼を濫用するのではないかと怯える。けれど彼女は最終的に、ウフコックをそのようには扱わなかった。むしろ彼の有用性を信じ、「あなたを使いたい」と彼に対する無上の愛で持って答えた。ウフコックもまた、バロットのそれに「それが俺の有用性だ」と応える。余りにも強い。語彙が死んだ。ウフコックが道具であるということそのものに対する無上の愛と信頼がバロットからは惜しみなく注がれていて、ウフコックもまたそれに全力で答えている。「武器だけど人格があるからそんな風には扱えない」とかいう安直な逃げに至ることなく、人格のやどった武器であるウフコックを尊重し、愛し、その存在そのもの全てを受け止めているバロットの誠実さに本当に胸を打たれた。キスもハグもセックスも無いけれどそんなもので表現しなくたって愛は書ける。強い。すごい。そして人格のある武器だからこそできた、ボイルドの最期の瞬間のウフコックの優しさ、本当に本当に胸が詰まる。どうしてそんなに優しいんだお前もうやめてくれ…。バロット一生ウフコックのそばに居て欲しい。引き金のない銃、バロットにボイルドを殺させない、ボイルドの思いもその全て、ウフコックが全部を受け止めて、お前…お前…。とにかく本当に良かった。落ち着いたらちゃんと感想を描きたい…。

Posted byブクログ

2020/01/24

〈1-3巻合わせて〉 未成年娼婦であるルーン・バロットは、賭博師であるシェルの奸計により、一度死ぬ。助けてくれたドクターとウフコック、そして手に入れた能力により、シェルとそのパートナーであるボイルドと戦いを繰り広げる。 今作は卵をモチーフとした名前が多く使われるが、それは多分...

〈1-3巻合わせて〉 未成年娼婦であるルーン・バロットは、賭博師であるシェルの奸計により、一度死ぬ。助けてくれたドクターとウフコック、そして手に入れた能力により、シェルとそのパートナーであるボイルドと戦いを繰り広げる。 今作は卵をモチーフとした名前が多く使われるが、それは多分に意味的なことのように感じられる。ウフコックが沸きらない半熟野郎だとしたら、ボイルドは俗に言う「ハードボイルド」と同じく、軟弱・妥協しない様を描いているのか、あるいは凝り固まった様を描いているのか。シェルはどういう殻なのか。 私にとっての本作の魅力は、作中の登場人物のカッコ良さ。ドクターもウフコックもバロットもボイルドも全員めちゃくちゃかっこいいし、シェルはそうでもないけど、ベルやマーロウやアシュリーとの対決も信じられないくらい楽しかったし面白かったしカッコ良かった。特に三巻はページをめくる手が止まらなかった。読み終わった今、続編も読むしかないという気分。

Posted byブクログ

2019/05/22

もうちょっと、カジノとか、短く出来なかったのかなぁっと。 読んでいて飽きてきてしまった。ストーリーは面白かったのだけど……。

Posted byブクログ