マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust-排気(完全版) の商品レビュー
完結編。カジノでの戦いが熱い。いやー、面白かったです。普段あまり読まないタイプのお話ですが、はまってしまいました。ヴェロシティも読んでみたい。
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シェルとの決別、そしてボイルドとの闘い。 バロットはウフコックの力に酔いしれることなく、ウフコックの心と重なることで、強さを得られたのではないか。 自由自在の唯一無二の無敵の、魂ある、道具。 道具に魂があるのがウフコックなのではなく、その魂に道具としての圧倒的能力が備わっている...
シェルとの決別、そしてボイルドとの闘い。 バロットはウフコックの力に酔いしれることなく、ウフコックの心と重なることで、強さを得られたのではないか。 自由自在の唯一無二の無敵の、魂ある、道具。 道具に魂があるのがウフコックなのではなく、その魂に道具としての圧倒的能力が備わっているのが、ウフコックなのではないか。 だからこそ、魂を委ねられる相棒を、彼は探し求めていたし、バロットは、彼に愛を乞うだけではなく、彼を受け入れ、思いやり、一体となり、愛した。 始まった絆に終焉は、あるのか。 物語の筋とは離れたところで、胸を刺す文も多いことも素晴らしい。
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バロット、ウフコックがシェルという詐欺師を捕まえる物語の最終巻。まずは、カジノ編の大詰め。ブラック・ジャック戦。非常に細かいブラック・ジャックの戦略に加えて緻密な心理描写があり読みごたえがあった。また、親も普通の一流のやつから、超一流の人へと変わっていき、バロットの成長につながっていくところも、また、良かった。 そして、シェルの過去を手に入れた後は、ボイルドとの銃撃戦。このアクションからの緻密な心理描写、それを経たうえでのアクションへの帰結という流れが、マルドゥック・スクランブルの魅力なんだと思った。 さらに、ゲームでの戦術・戦略をアクションに応用するバロットも読んでいてたくましくなっているのが実感でき楽しかった。また、ウフコックとの絆がだんだんと深くなっていくところも、良かった。
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あぁ、やっぱり、この話好きだなぁ~。 初めて読んだ感動はそのままに、より洗練された文章で、直接ココロにしみこんできます。 あとがきや解説にまで感動しちゃいました。
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今話題の作家、冲方丁のSF大作がこの作品。 2003年にSF大賞を取ったというのも納得のクオリティ。 圧縮、燃焼、排気の全三巻を一気読みしました。 メチャクチャ面白くて途中でやめれなくなりました。 ヒロインのバロットが物語が進むごとに成長していく姿が印象的。 また、ネズミのウフコックがまた可愛くて癒される。 冲方先生の英語の言葉遊びのフレーズがすごくセンスが良くてこれもまた印象に残った。 バロットの病んだ心と混乱している様子がそのフレーズに表されているように思えた。 圧巻は、とにかくカジノシーン。 かなり長いページを使ってブラックジャックでの勝負のやり取りを描いているけれど、その緊迫した様子に緊張しながら夢中で読みました。 勝負の行方にも感動。 若干、SF小説なのに何故ギャンブル?という疑問も感じたけれど、そのカジノシーンがラストバトルにちゃんと活かされていて、ものすごく納得した。 伏線が活きているとはこのこと。 ラストのボイルドとバロットの超人同士の壮絶な戦いも見事だった。 二人と一匹の戦いが目に見えるようだった。 この小説を読み終わった後にボイルドという人物は一体どんな人間だったのかと思わずにいられなかった。 生きるということ、命とは一体何なのかと考えさせらた作品でした。 とにかく、面白い! 名作SF小説なのは間違いなし。 今まで読んでいなかったことが悔やまれた作品です。
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デビュー作をごく最近改訂した版ということだ。本人も若手ではないと言っているし、いつまでも青臭さを感じさせる文が彼の特徴なのかもしれない。好きだけど。またこれが少年少女の成長物語によくあっていると思う。 作者も必要とはいえ、ちょっと読者に心苦しく思っているらしいかなり詳細に何度も描...
デビュー作をごく最近改訂した版ということだ。本人も若手ではないと言っているし、いつまでも青臭さを感じさせる文が彼の特徴なのかもしれない。好きだけど。またこれが少年少女の成長物語によくあっていると思う。 作者も必要とはいえ、ちょっと読者に心苦しく思っているらしいかなり詳細に何度も描写される人生の暗部。主人公の周りの人たちで呑み込まれずに折合いをつけている人は少なく、その少数はほとんどが抜きん出た才能とそれを磨く強さを持っているのが、少し淋しい。凡人は暗いところに近づかないで済む幸運を喜び、はまったら諦めるしかないのかw。 世間の暗部を描く作品は其処此処にちりばめられた良き大人がいる成長物語でこそ読後感も良いが、成長ではなく停滞と別れになるだろうヴェロシティを読むのは勇気が要りそうだ。
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オクトーバー社 シェルの真実 急成長するバロット 過去と訣別? 生き残る意思 ボイルドとの最終決戦 ウフコックと共に戦う
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小説として面白いとは思えない。 やはり人物描写が浅く、特にバロットは主人公でありながら造詣が弱い。弱者として生きてきたのに、相手をずたずたにしても恐怖をいだかない精神は矛盾しており、その矛盾をとく内容は語られない。そもそもか弱い少女の設定に特殊能力を二つも(スナークとギャンブル)...
小説として面白いとは思えない。 やはり人物描写が浅く、特にバロットは主人公でありながら造詣が弱い。弱者として生きてきたのに、相手をずたずたにしても恐怖をいだかない精神は矛盾しており、その矛盾をとく内容は語られない。そもそもか弱い少女の設定に特殊能力を二つも(スナークとギャンブル)与えるなんてやりすぎ。 ドクターも主要キャラでありながら最後まで詳細な心理描写なし。 ハンプティの中の人々も一面的すぎてびっくりする。 言葉も『焦げ付き』とか『俺という虚無を……止めてみせろ』とか、どうなんですか。私はちょっと醒めてしまった……。
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グロ描写ありのアクションSFなのかなと思っていたらそれだけじゃない。カジノのシーンは面白かったが頭が疲れた。。
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そして二人と一匹、一人と一人の長い戦いが終わった。何を言えばいいのか。いや、言うことは無い。誰かに聞かせる言葉もない。読んでなきゃ読めばいいし、迷ってるなら読めばいい。
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