赤朽葉家の伝説 の商品レビュー
「全体小説」として書いたらしいが、そこまでかな?というのが正直な感想。1,2部の間は、社会の教科書とファンタジーとコミックのノベライズを交互に読んでいるような感じ…。 1部のちょっとおどろおどろした雰囲気が一番良かった。この部だけで、尺を縮めて1冊書いてくれたら、もっと気に入った...
「全体小説」として書いたらしいが、そこまでかな?というのが正直な感想。1,2部の間は、社会の教科書とファンタジーとコミックのノベライズを交互に読んでいるような感じ…。 1部のちょっとおどろおどろした雰囲気が一番良かった。この部だけで、尺を縮めて1冊書いてくれたら、もっと気に入ったと思う。
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女三代にわたる製鉄所一族の物語。 国の歴史や事件などを絡め、高度経済成長~バブル崩壊~現代 といった、その時代背景も楽しめて読み応え充分!! 三世代目に謎解きが入ってくるのも最後まで飽きさせない。
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内容は 赤朽葉家、女三代に渡るお話の三部構成。 祖母は千里眼。母は漫画家。 だが、私は何でもない現代の無気力な若者。 語りべは、三代目の「わたし」赤朽葉瞳子で 名家の伝説を語りつつ、最終部では探偵的な話に。
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「私の男」にハマったので、続けて読んでみた著者の本。ですが、こちらは正直に言うとイマイチでした。一番興味深かったのが、オカルト色の強い、一代目の「万葉」の章。二代目の「毛鞠」は何よりも主人公に共感できないし、漫画の技術を身につけた過程が無理やりすぎでした。万葉が殺人を犯したかもしれないとの謎解き部分も不十分に感じました。長さの割りに読むのは苦にならないけど、激動の時代の上っ面を撫でている感じで今ひとつでした。
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文庫化したので再読。戦後から現代へと到る旧家の栄華と衰退を描いた母娘三代記。重厚な雰囲気と桜庭さんの独特の表現が織り交ぜられて壮大な物語としての雰囲気を感じました。第一部と第二部の過去の物語の語り手である瞳子が時に役割を離れて自分の感情を感じられる瞬間があり、それによって今へと繋...
文庫化したので再読。戦後から現代へと到る旧家の栄華と衰退を描いた母娘三代記。重厚な雰囲気と桜庭さんの独特の表現が織り交ぜられて壮大な物語としての雰囲気を感じました。第一部と第二部の過去の物語の語り手である瞳子が時に役割を離れて自分の感情を感じられる瞬間があり、それによって今へと繋がる瞳子の物語に自然に入っていけるのではないかと思いました。初読の時には第三部は余計だと感じたけど、物語の終わりと深みを与えるのためには必要な存在だったと考え直しました。でもやっぱり僕は第二部が一番好きです。
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旧家赤朽葉家に生きた女の三代記。推理ミステリーだと思って読み始めたので、予想外の展開。三代目の瞳子で少し推理要素があったくらいかな。でも、面白かった。それぞれの時代背景が鮮やかに描かれていて、どこか懐かしみを覚えながらページを捲っていった。毛鞠と瞳子の間の世代だけど、二代目の毛鞠...
旧家赤朽葉家に生きた女の三代記。推理ミステリーだと思って読み始めたので、予想外の展開。三代目の瞳子で少し推理要素があったくらいかな。でも、面白かった。それぞれの時代背景が鮮やかに描かれていて、どこか懐かしみを覚えながらページを捲っていった。毛鞠と瞳子の間の世代だけど、二代目の毛鞠が一番印象的。その時代のドラマを子供の頃に見てたからかしら。
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ああ、ものすごく面白かった。読み終わってため息が出る。とんでもない設定の、奇妙な女三代の年代記。孫の瞳子を語り手に祖母と母の歴史が語られる。なぜ推理文庫に入ってるのかなあ、と読み進めていったら、単に年代記というだけでなく第三部で物語を通したひとつの謎が解き明かされる。最後に瞳子がささやく言葉が胸に沁みるから、死者に満ちた作品だが、読後感は明るい。 帯にもある瞳子の、「わたしたちはいっしょに、これからもずっと生きていくのだ。せかいは、そう、すこしでも美しくなければ」という言葉がいい。もしかしたら、自分は生まれるはずではなかったのかもしれないという想いや、悩み多き世界に、それでも生まれてきたことに対して誰かから「ようこそ」と言ってもらえる。自分自身で「ようこそ」とささやく。そのささやかな明るさがいいな。 「文庫版あとがき」も濃密だ。豊富な読書体験から生み出された作品。これは読めて幸せだった。
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2011/04/19 おもしろかったー! 万葉さんのお話もよかったけど、常に死の匂いをぷんぷんさせてる、毛毬の話が切なくて好きだなぁ。
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ミステリーではないのですね。タイトルからして、勝手に小野不由美さんのような感じだと思ってました。まったく違いました。 細かい所まで丁寧に描写されていて、読みやすかったです。
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ミステリーと思って読んでしまったので、その要素が薄くて期待はずれになってしまった。しかし、忘れ難い小説ではある。
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